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ホクロ(色素細胞性母斑:しきそさいぼうせいぼはん)の手術法Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
ホクロというのは色素細胞性母斑といって良性の皮膚腫瘍です。ホクロの手術法ですが、ホクロといっても、形、大きさ、場所でいろいろあります。その手術法も大きさ、場所で変わってきます。通常は局所麻酔の注射をして、紡錐形(木の葉のような形)に切除して縫合します。手術時間は、大きさにもよりますが、普通は20~30分くらいです。翌日か翌々日からは洗顔やシャワーで濡らしたりできます。抜糸は通常は1週間ほどです。抜糸するとしばらくは赤みがあったり、硬かったり盛り上がったりしていますが、徐々に落ち着いてきます。落ち着くのは3~6カ月くらいかかります。最終的には白い線のキズになり、目立たなくなってきます。また、場所や大きさによっては縫い縮めることができないものもあります。その場合は皮膚をずらしたり(皮弁といいます)皮膚を植えたり(植皮といいます)することもあります。直径3mm以下の小さなものに関しては、くり抜いたり、焼いたりする方法もあります。そうすると、初めはカサブタになったり、ジクジクしたりしています。そして、2週間位すると皮膚ができてきます。やはり数カ月は赤かったり、へこんだりしていますが、徐々に目立たなくなってきます。でも、大きなものをくり抜いたり、焼いたりすると皮膚ができるのに時間がかかったり、盛り上がったキズになることもあります。ホクロの悪性化(癌化)については、ごくまれと考えられています。ホクロが癌になるのか、はじめから癌として出てきているのかははっきりしません。一般的には、足の裏、手のひらにあるもの、形がイビツなもの、色むらがあるもの、急に大きくなるもの、出血したり潰瘍化するものなどは要注意です。
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男性の性(12)Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
精巣で生まれた精子は、長い長い道のりを経てようやく卵子との待ち合わせ場所である卵管にたどり着き、さらにそこで48〜72時間生きているのと比べ、卵巣から排出された卵子は、わずか7cmほどの距離を自力ではなく卵管運動によって運ばれて待ち合わせ場所に着きますが、そこで元気なのはわずか12時間くらいしかありません。
卵子と精子が待ち合わせ時間にピッタリ合えば問題はないけれど、そうでない場合、精子は卵巣から卵子が排卵され卵管まで運ばれてくるのを辛抱強く、場合によっては36〜48時間も待つことになります(子供を作ろうとするならば、排卵日に合わせて性交するよりも排卵日の1〜2日前に性交した方が妊娠の確率は高い)。 僕が昔待たされた6時間なんかざらということになります。このように、性交後受精までの2〜3日間の短い期間でみると、精子(オトコ)の方が待つ確率がかなり高いことになりますが、もっと長い目で精子と卵子の関係を眺めてみると、初潮から閉経までの数十年間、卵子は毎月一度、いつ来るかもしれない精子を、たったひとりで(たった1個で)卵管という待ち合わせ場所で待っていることになります。 卵子にしてみれば最初に待ち始めてから、5年後10年後にやっと精子に出会うくらいが普通で、場合によっては20年以上、さらにはとうとう最後まで待ちぼうけを食わせられることも稀ではありません。毎回毎回デートに遅刻してくるオンナと待たされて煙草や酒の量が増えるオトコ、待ち合わせ場所で36〜48時間卵子が到着するのを待つ精子。『あみん』が“待〜つわ、いつまでも待〜つ〜わ”と歌うオンナと、“男は船で女は港”と口笛吹いてオンナを待たせておくオトコ、毎月一度、数十年間、卵管で待つ卵子といつそこにたどり着くかもしれない精子、どちらも精子卵子時代からの宿命、といえば、こじつけが過ぎるでしょうか? |
目もメタボ!? 太っていなくてもメタボ!?Text by 藤岡眼科 藤岡聖子
近年欧米諸国と同じく、過栄養や運動不足の生活になったため、わが国では高血圧・高脂血症・糖尿病などのメタボリックシンドローム(メタボ)が急増しています。しかしながら検診を受けていない方も多く、視力低下で眼科を受診してはじめてメタボがみつかる方もいます。目薬で瞳を広げて眼底検査をすれば、眼科医は網膜の血管の様子を直接のぞくことができます。眼は身体のなかで唯一、血管を直接観察できる臓器なので、実は眼底検査から動脈硬化、高血圧や糖尿病が発見されることも多いのです。また、視界が狭くなったと受診した方の中には、視野検査などで頭の中の動脈瘤や腫瘍が発見され、即、脳神経外科で手術となり一命を取り留めた方もいます。意外にも眼科受診がきっかけで全身の病気が発見されることは多いのです。目のメタボは主に『糖尿病網膜症』と『加齢黄斑変性』ですが、いずれも失明原因になる病気です。メタボと聞くと肥満をイメージしますが、アジア人は極端な体重増加がなくても糖尿病になりやすい人種です。身長170cmで体重87kgのアメリカ人と体重72kgの日本人が同じ割合で糖尿病を発症するということで、太っていなくても油断はできないのです。『糖尿病網膜症』も発見さえ早ければ、網膜光凝固などの治療で進行予防ができますが、糖尿病とわかっていても一度も眼底検査を受けていないために網膜症がすでに悪化してしまって、視力が戻らない方も多くいるのが現実です。また、『加齢黄斑変性』はタバコを吸う人が吸わない人に比べて、3倍もかかりやすくなっています。わが国の加齢黄斑変性は10年前に比べ確実に増えていますが、眼底検査をしないとわからないため放置され、視力が下がったまま固定してしまいます。人間は80%以上の情報を目から取り入れているのです。目は2つあるために片方の視力低下に気付かないようですが、一生見える人生を送るために早期発見が必要です。眼科の検査は痛い検査はひとつもなく、目のメタボから身体のメタボも発見できるのですから、40歳以上の方は検診と考えてぜひ一度眼科を受診してみてください。
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春からのダイエットText by はら内科クリニック 原 信彦
冬が終わり、春物の服を着た時に「あっ」と思ったあなた!サンサン(3・3)運動を知っていますか?「体重3kgの減量・3cmのウエスト短縮」。2006年の日本肥満学会の宣言です。この妥当性は、メタボリックシンドロームからの脱出率の差で理解することができます。3kgの減量ができた方はメタボから76%脱出(未達成は46%)、ウエスト3cm短縮達成者は73%(未達成者は45%)です。また、血圧・血糖・脂質の併存疾患ゼロへの改善は、3kg達成群で46.9%(未達成群13%)3cm短縮達成群では44%(未達成群では11%)とかなり良いデータを示しています。医学では、BMI値25以上を肥満といい、そのうえで健康障害(高血圧等)を合併しているときに肥満症と呼びます。BMIとは、体格指数(BodyMassIndex)といい、体重(kg)を身長(m)の2乗で割ったものです。体重68kg、身長1.65mでは、68÷(1.65×1.65)=25となります。食事療法については、主にエネルギー制限食と糖質制限食があります。エネルギー制限食とは、バランスの良い食事を全体的に量を減らして食べる方法です。BMIが25~30では25Kcal×標準体重、BMI30以上なら20Kcal×標準体重で摂るべきカロリーを求めます。糖質制限食とは、最近注目を集めている食事療法で、ごはん・パン・うどんといった炭水化物(糖質)を非常に少なくしてタンパク質・脂質を主体にして食事をする方法です。たとえば、食事量に制限をせずに糖質を制限しただけの方が、脂質を少なくカロリーも制限した食事よりも体重減少に成功したという報告もあり、短期的には効果が良い報告が多いようです。しかしながら、いまだに脂質異常の悪化や長期的なデータについては懐疑的な部分が多く、極端な糖質制限は現時点では勧められません。私見としては、一時的に糖質制限を利用し、少し減量できたらカロリー制限に移行するのが良いのかもしれません。3kg・3cmと数字を聞くと、なんとなく達成できそうな気がしますね。いずれにしてもダイエットに王道なし!今日からがんばりましょう!
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脳のハザードマップ作り(2025年11月ハコラク掲載)Text by 函館西部脳神経クリニック 院長 小保内 主税
皆さん、脳ドックはご存じでしょう。脳の病気は治すのが難しいので、発病前に見つけようと始まりました。「脳ドック」は、検査の種類を選べることもありますが、脳や脳血管のMRI検査などの画像検査が中心です。脳の病気予防の多くは「生活習慣病」の予防と同じなので、画像検査以外に普通の健康診断のように血液検査や心電図検査なども行うのが一般的です。最近は、認知症対策として、簡単な認知機能検査が加わることもあります。料金は検査内容により変わりますので、何が心配なのかを考えて申し込むといいでしょう。費用に対して、さまざまな補助が受けられることもありますが、基本的に保険診療ではなく、自費になることに注意してください。自覚症状がある場合は、保険診療で脳神経系の診療科を受診してもいいでしょう。昔、健康診断「体のハザードマップ作り」と呼んだことがあります。検査は万能ではありませんが、体の弱点を見つけ、対策を立てていくことが病気予防につながることを強調しました。脳ドックは「脳のハザードマップ作り」と言えます。毎年健康診断を受けながら、見つかった異常に対して、何も対策を取らない方がいらっしゃいます。毎回「何か生活改善をしましたか?」と聞くと「何も」という答えが返ってきます。当然、検査結果も変わりません。考え方は人それぞれですが、検査は検査であって、治療ではありません。検査で異常が見つかったら、何か対策を立てなければ、病気予防の役には立ちません。今年、大雨のため、地下駐車場が水浸しになったニュースがありましたが、その後の報道よると、水の侵入を防ぐ止水板が動かないことは何年も前から分かっていたとのこと。このニュースを聴きながら、健診は真面目に受けるけれど、何も生活改善の努力をしない、その方を思い出しました。せっかく検査を受けたならば、その結果を生かすようにしてほしいと思います。
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