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腎臓を元気にText by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨
「加齢にともなう生理機能の変化」というグラフを見ながら書いています。生理機能とは、病気がない状態での体の働き具合ということです。
30歳を100%とすると、肺活量や心拍出量(心臓から送り出される血液の量)は50歳で2割減少し、60歳では、3~4割減少しています。 とても急激な右肩下がりのグラフなので、がっかりします。「一緒に運動をしても若者にはかなわないはずだよなぁ」と納得させられるグラフです。基礎代謝率(動かないでじっとしていても、生きているのに最低限必要なエネルギー)が70歳では85%に落ちているので、年を取ると1割ぐらいは食事を減らさないと余分なカロリーを取ることになって太るのがよくわかります。腎臓の働き具合をあらわす、糸球体ろ過率も10年ごとに10%ずつ下がっているので、10歳年を取るごとに、1割分ずつ腎臓を削り取っていることになります。 130歳になったら腎臓はすっかりなくなることになりますが、幸い寿命はそこまで長くないので、普通に生きている分には死ぬまで大丈夫です。 困ったことになるのは、高血圧や糖尿病にかかると腎臓の動脈硬化が起こって、腎臓のなくなっていく速さがスピードアップすることです。 上の血圧(収縮期血圧)が165だと、1年で10%の腎臓がなくなります。病気がない人の10倍の速さで腎臓が失われていきます。 腎臓が悪くなると尿に蛋白(たんぱく)が出るようになります。 蛋白が尿に出るようだと、腎臓がますます悪くなりますから、これは放っておけませんので、「高血圧を治療しましょう」ということになります。通常、高血圧の人では、130/80以下になるようにしますが、蛋白尿が出る人では、125/75が目標値になります。 糖尿病で蛋白尿が出ている人も、血圧を低く保つと蛋白の出かたが少なくなり、腎臓の働きを温存することができます。昔はよく検尿が行われていたのに、近年あまり評価されていませんでしたが、簡単に取れる尿で腎臓の悪くなった度合いが見られるのですから、なかなか良い検査と思います。 このようなわけで、循環器内科医は血圧を低く保つことにこだわって診察しています。 |
空気が乾燥しています。ドライアイにご注意Text by 清水眼科クリニック 院長 清水信晶
冬になり空気が乾燥してくるとお肌もかさかさしてきますが、目もシブシブ・ショボショボして疲れやすくなってきます。これは目を潤している涙が奪い取られてしまうためです。このような状態をドライアイ(乾き目)といいます。症状がひどくなると表層角膜炎(ひょうそうかくまくえん)や結膜炎を起こして目の表面に傷をつけた状態にもなってしまいます。疲れ目を訴える人の約6割はドライアイが関係しているという調査もあります。「目が疲れやすい/目が乾いた感じがする/目がしょぼしょぼする/目がゴロゴロする/目が重い/目が痛い/なんとなく目に不快感がある/目ヤニが出る/目が赤い/まぶしい/目がかゆい/物が霞んで見える/涙が出る」このうち五つ以上あてはまれば、ドライアイかもしれません。ドライアイには次のような要因があげられます。○空気の乾燥(目の表面から涙液が蒸発しやすくなります)○瞬きが少ない(読書やパソコン操作に集中していると、瞬きの回数が減ります)○コンタクトレンズの装着(コンタクトレンズが水をはじくために、目が乾燥することがあります)○シェーグレン症候群(中年の女性に多い病気で、目や口、鼻などの粘膜が乾燥し、関節痛が起きることもあります)ドライアイの治療には、○点眼薬で目を潤す。(保水効果のあるヒアルロン酸や涙を増やすという薬を点眼する)○涙点とよばれる涙を鼻に排出する小さな穴に特殊なプラグを刺し込む手術をして塞いでしまえば、涙を眼球表面に長く留めることができます。○フード付き眼鏡の利用(眼鏡の脇から涙が蒸発するのを防ぎ、小さな加湿器タンクがついているドライアイ専用眼鏡カバーで涙の蒸発を防ぎます)、などがあります。
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メガネがくもるのでコンタクトにしたいText by くどう眼科クリニック 釜石 清隆
コロナ禍でマスクが日常的になり、メガネがくもり不便な為CL(コンタクトレンズ)を希望する方が来院されます。直接、角膜にのせるCLは感染やトラブルに注意が必要で、それらを避ける為に気をつけてほしいことをいくつか上げます。【CLを扱う前に石鹸(せっけん)をつけて手を洗う】今や手洗いは習慣だと思いますが、石鹸を使ってしっかりと行います。洗った後は手に残っている水分を十分ふき取ってからCLを扱うようにして下さい。【こすり洗いを必ず行う】2週間交換CLの一般的なケア(MPS使用)では、CLのこすり洗いを必ず行います。液につけておくだけでは汚れは落ちません。【レンズケースも清潔にする】レンズケースが汚れているとCLの汚染原因に繋がります。レンズケースは流水で洗った後、しっかりと自然乾燥させてから使用して下さい。汚れやトラブルが原因でCLの見え方がくもっては意味がなくなります。※ハードおよびソフトCLともにこのアドバイスは適用されます。
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加齢性眼疾患の予防法Text by 藤岡眼科 藤岡聖子
加齢による目の病気の中で翼状片(白目の膜が黒目に伸びて入る)白内障黄斑変性症(網膜の一番まぶしさを感じる所の変化)は、紫外線=活性酸素で進行することが知られています。
サングラスも有効ですが、体内から活性酸素を減らすためには、ビタミンA・C・Eと亜鉛・銅が有効です。特に、黄斑変性症には、目に害のある青色光を吸収するルテイン、抗酸化作用のあるアスタキサンチンが有効です。 緑黄色野菜に含まれるルテインは、毎日、ほうれん草でサラダボールに2杯も食べないと効果がありません。 アスタキサンチンも金魚など魚の赤色色素なので、この二つはサプリメントでとり入れることをお勧めします。さらに抗酸化作用のあるω(オメガ)3系の油脂である魚油・亜麻仁油・しそ油を料理でとり入れるとよいでしょう。日々『抗酸化』を意識してバランス良い食事を摂り、足りない物をサプリメントで補うことで加齢性疾患の予防を心がけてみて下さい。 |
健康診断の結果を確認していますか?Text by 北美原クリニック 秋濱 寿賀子
健康診断などで、血液検査や尿検査を行うと、普段あまり見慣れない検査項目の羅列で、見どころが分からない、と思ったことはありませんか?腎臓の病気は、比較的ゆっくりと経過する場合があり、初期段階ではほとんど自覚症状がなく、検査をして初めて発見されることもあります。検査方法は腎臓病の種類によっても異なりますが、一般的な健康診断で行われる尿検査や血液検査は、慢性腎臓病(CKD)の早期発見のきっかけになり、隠れている腎臓病を見つけることができます。尿検査では主に尿中にたんぱく質や血液が漏れ出ていないかを検査します。通常、正常な腎臓であれば、尿中にタンパク質が出ることはありませんが、腎臓に何らかの障害があると、体に必要な成分であるタンパク質が尿中に排泄されてしまいます。また尿中に血液が混ざっている場合、腎臓や尿管、膀胱(ぼうこう)などに何らかの病気があることが疑われます。運動等でたんぱく尿や血尿が誘発されることがありますので、再検査が必要です。血液検査では、「血清クレアチニン」をみます。「血清クレアチニン」は、血液の中にある老廃物の一種です。本来であれば、尿中に排出されますが、腎臓の働きが悪くなると、尿中に排泄されずに血液中にたまっていきます。そのため「血清クレアチニン」の値が高いということは、腎臓がうまく働いていないと判断できます。この「血清クレアチニン」の値を年齢と性別で補正した値がeGFR(推定糸球体濾過量)です。eGFRは腎臓が体に必要ない老廃物を尿中へ排泄する能力を示していて、このeGFR値が低いほど腎臓が悪いということになります。尿検査でタンパク質や血液がみられたり、血液検査でクレアチニン値やeGFR値に異常を認めるような場合は、症状はなくとも腎臓の病気が隠れている可能性がありますので、最寄の医療機関にご相談ください。
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