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コラムを読む

年に1度は健康チェックを(2025年6月ハコラク掲載)

Text by たからまち総合診療クリニック 院長 玉置 耕平
新年度になり約1カ月。雪も融けて白一色だった函館の風景にも新しい生命が芽吹き、花や木々の色彩が戻ってきました。クルーズ客船の入港も増えてきており、西部地区では至る所で外国語を耳にするようになりました。新年度といえばいろいろな健康チェックの案内が届きます。主に「健康診断(健診)」と「検診」の2種類あり、異なる意味合いを持ちます。「健診」は全身の健康状態を調べるもので、病気の予防や健康増進を目的たしたものになります。「検診」は特定の病気の早期発見をするための検査になります。どちらも重要なものには変わりません。主な健康診断としては、会社勤めの方であれば会社主導で行われる一般健康診断や、40歳以上の方に届く特定健診があります。年齢で多少変化ありますが、項目は主に①身体計測②胸部レントゲン③心電図、④血液検査(貧血・肝機能・コレステロール)⑤尿検査で構成されています。それぞれの検査項目の意味を理解することが健康を守るために大事です。もし項目や数値について分からないことがあれば、かかりつけ医に遠慮なく相談しましょう。また、健康診断は毎年受けることをおすすめします。生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病など)は発症初期や予備軍の段階では自覚症状がほぼないため、健康診断を積極的に受けていないと見逃されてしまうことが多いからです。毎年受けることで数値の変化を比較することができるため、生活習慣病もしくはほかの病気の早期発見に繋がることがあります。検診にはがん検診や歯科検診があります。特にがんの初期は無症状で経過することがあるため、早期発見・早期治療するには、定期的な健康診断と併せてがん検診もご利用ください。函館市では年齢によって無料クーポン券も配布しています。新年度明けは歓送迎会や花見そして大型連休といったイベントが多く、どうしても飲食・飲酒の機会の多い時期になります。5月はそういったイベントも一段落する頃です。この一息つけるタイミングでご自身の健康にも目を向けてみませんか?
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魔法の注射?

Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
突然ですが、ボールを投げる動作を思い出してください。投げる方の腕は円を描くように伸び、反対側の腕は肘を曲げて折りたたまれています。このようにある動きをするとき、左右の手足は無意識にバランスを保った動きをします。さらに、関節の曲げ伸ばしにも、曲げる筋肉と伸ばす筋肉が同時に働きます。肘を曲げる時には、脳は「曲げろ」という命令を腕の前側(力こぶを作る筋肉)に出す一方、腕の後ろ側には「伸ばせ」という指示を出します。これにより動きがスムーズになります。このように脳が、左右のバランスや、曲げ伸ばしのように相反する動きの調整をしています。多くの脳卒中では、体半分が動かなくなる障害(片麻痺といいます)が残ります。このとき、単に片側の手足が動かないだけではなく、左右のバランスや、曲げ伸ばしの調節も変化して、片麻痺からの回復に影響します。典型的には、病気になった腕は肘が曲がり、足は伸びて突っ張ったような形になり、アチコチの筋肉は固くなります(痙縮[けいしゅく]といいます)。痙縮は、その後の回復を妨げ、日常生活にも差し支えます。片麻痺は、リハビリテーションにより改善しますが、発症から半年を過ぎると回復の速度は鈍り、ほとんど回復が止まります。この原因の一つが痙縮です。半年以上経った脳卒中後の麻痺が、ボツリヌス菌という細菌から作った注射薬で再び改善していく様子がテレビで放送され、その「注射」についての問い合わせが増えました。テレビでも、薬の作用は説明していましたが、「改善」が「治る」というように解釈され、あたかも注射だけで片麻痺が治ると考えられているようです。注射は「痙縮」には有効ですが、麻痺を治す「魔法の注射」ではありません。固くなった手足を伸ばし、リハビリを行うことで、再び改善する可能性が出て来ます。注射とリハビリの組み合わせが大切です。この注射をどこで受けられるかはインターネット上で調べられますので、「脳卒中後遺症、痙縮」で検索してみてください。
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百日咳にご注意を

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
今年に入って関東地域を中心に百日咳(ぜき)の報告が相次いでいます。全国ではこれまでに9500件以上の報告があり、道南地域でみると市立函館保健所管内で14件、渡島保健所管内で3件、江差保健所管内で4件の報告があります。百日咳とはどんな病気なのでしょうか?皆さん過去の病気と思っていませんか?百日咳は10日ほどの潜伏期の後、普通の風邪のような症状から始まり、次第に激しい短い咳を立て続けにするようになります。咳の後は大きく息を吸いその時に笛のような音を出すという咳発作が起こります。咳をするときに息を詰めるようにするため顔が赤くなる、出血斑が出る、目の結膜にも出血するなどの症状を伴うことが多いといわれています。激しい咳は2ないし3週間続きます。その後は次第に少なくなりますが、時折発作性の咳が出るなどの症状が続き、最終的に3カ月ほどでようやく咳が収まります。このため百日咳と言われるようになりました。1歳未満で発症すると特徴的な咳はなく呼吸を止める無呼吸発作やチアノーゼで気付かれることが多いようです。まれに低酸素性の脳症を起こすことがあり、注意が必要です。成人の場合は特徴的な咳があまり明らかではなく、採血や病原体の検査を行い診断されることが多いようです。子どもの場合、乳児期から4種混合ワクチンをしているために、5歳未満の流行はあまり多くはありません。年齢的に多いのは20代から50代の成人で、ワクチンをしていても抗体の低下に伴い発症している例が多いといわれています。11月の報告例では市立函館保健所管内で10代の男女各1人、30代の男性となっています。治療は適切な時期に抗生剤を飲むことです。抗生剤を飲むことで、菌の排出が止まります。予防はワクチンをしっかりすることです。特に4回目の4種混合を忘れていることが多いので、今一度母子手帳をお確かめください。7歳半までであれば無料で接種可能です。
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睫毛(まつげ)ダニとは?

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
最近テレビなどで取り上げられている睫毛ダニは、睫毛の根元にすみつきます。睫毛ダニは、ひとたび目の周りが不衛生になると、皮脂や化粧品を食べて活発に繁殖しだします。《症状》睫毛の生え際がかゆい・ふけのように白くなっている・ゴロゴロする・充血する・まぶたが腫れる・目やにが大量に出る・目が乾く・睫毛が抜けやすくなった、などの症状がある方は、睫毛ダニがいるのかもしれません。《原因》寝たきりで洗顔ができていない・メイク落としが不十分・洗顔しないで寝る・「アイライン」「マスカラ」「つけまつげ」「エクステ」で睫毛の内側の皮脂腺が詰まっている、などの原因が考えられます。《診断》肉眼では分からないので自分で見つけるのは困難ですが、眼科では、睫毛を数本抜いて顕微鏡で診察すると見つけることができます。特に濃いアイメイクやエクステなどをしていて目が乾く症状が強く出ている方は要注意です。日本人の5人に1人はすみついており、20代の方では2人に1人がすみついているとも言われています。心配な方は、眼科で調べてもらいましょう。
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緑内障は、早期の診断と治療が重要です

Text by 江口眼科病院 東 邦洋
緑内障という病気をご存じでしょうか。これは目の奥の神経が萎縮し、だんだんと視野が狭くなっていく病気です。初期の緑内障は視力が低下しませんが気付かない間に視野が狭くなっていく病気です。なかなか自分自身で病気に気付くことは難しく、検診などで偶然発見されることがほとんどです。目の病気の中では最も患者さんの数が多いものの一つで、40歳以上の人で、100人に5人がこの病気といわれています。病気の原因は、遺伝、近視など言われていますが、よく分かっていません。目の奥の神経を直接観察する眼底検査、視野異常を発見する視野検査や、眼圧検査を行い、総合的に診断します。近年、目の奥の神経を機械で撮影し萎縮しているところを探すOCT(眼底三次元画像解析)が導入され、これも早期の診断に役立っています。失われた視野を回復させる方法は残念ながらありません。そのため、治療としては早期に発見し、できるだけ視野が狭くなる、視力が悪くなるのを抑えることが治療となります。「眼圧」とよばれる目の圧力を減らすことにより、緑内障の進行が遅くなることが分かっています。従って、緑内障と診断されたら、眼圧を下げる目薬を処方します。そのあと定期的に視力、眼圧、視野、眼底検査を行い、緑内障が進んでいないか確認します。緑内障にはさまざまなタイプがあります。緑内障発作とよばれ、急激に眼圧があがり頭痛や目の痛みを伴うタイプが有名ですが、実際には珍しいです。最も多いタイプは、眼圧はあまり高くないのに神経が萎縮し視野が狭くなる正常眼圧緑内障というタイプです。しかし、このタイプでも眼圧を下げる目薬が有効です。このように緑内障では、早期の診断と治療が重要です。気になる方はぜひ眼科を受診してください。
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