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減塩について

Text by 関口内科 関口 洋平
塩分の摂りすぎが高血圧を引き起こすことは、多くの研究や統計などで指摘されています。高血圧は脳卒中や心臓疾患などを発症させますので、毎日の食事の減塩は、血圧が高めの人が健康に生活するために必要なことです。日本人の1日塩分摂取量は、平成7年の13g/日から、平成22年の10.6g/日へと徐々に減少してきてはいますが、厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」の中で、食塩摂取目標値を男性9g/日未満、女性7.5g/日未満としています。また日本高血圧学会では、高血圧の人に対しては6g/日未満とさらに厳しい目標値を定めています。もともと塩分摂取量の少ない欧米では、3.8g/日を最終目標値と考えており、日本においても、前述の目標値は暫定目標値とし、本来はもっと少ない値に設定すべきだというのが専門家の意見のようです。私たちの通常の食生活ではまだまだ塩分を摂りすぎているとは解っていても、梅干し1個の塩分が2g、ほっけ焼き1切れで3.8g、みそラーメンで6g、握りずし一人前で4gなどととても多くの塩分を含んでいる日本の食卓で、一食当たりの塩分量を2gや3g未満にすべきと言われても、それはやさしいことではありません。急激に減塩食へ切り換えて、食欲をなくし栄養障害になっては本末転倒でしょう。上手に減塩するには、まずは薄味に慣れて食材本来の味を楽しめるようになることが大事です。だしや香辛料で味を調え、汁物は具を多くし汁量を減らし、ラーメンや蕎麦はスープやつゆを残し、醤油やソースはかけるのではなく付けて食べるようにするなども良いです。最近の食品栄養成分表には、食塩相当量の記載があるものも多く、またナトリウム量(g)の記載があれば、それを2.5倍すると塩分含量(g)になりますので、食事前に食塩含有量を確認してみることが良いと思います。まずは、次の食事から減塩に意識を持つことからはじめてみましょう。
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加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)

Text by 江口眼科病院 北 直史
今回は加齢黄斑変性についてお話します。この病気は平均寿命がのび高齢化社会となるにつれて、よくみられる病気となりました。病気の基礎には老化に伴う網膜の機能低下があり、これが原因で異常血管が発生し網膜に水がたまります。網膜はカメラでいえばフィルムに相当するため、水がたまると物がゆがんで見えます(歪視:わいし)。我々眼科医は眼底診察に加えて様々な検査を行い、総合的に判断します。病気の進行を抑える治療として、以前からレーザー治療(光線力学療法)が行われていましたが効果が不十分な症例も多く見られました。ここ数年で抗VEGF薬を用いた新しい治療も加わりました。また、昨年末からは抗VEGF薬に新しい薬が承認され、選択肢も広がっています。ですので、歪視がある方は一度眼科を受診されることをお勧めいたします。
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腎臓の働き

前回は腎臓の働きを長持ちさせるには?という話題でしたが、今回は腎臓の働きそのものについて重要なことを説明します。腎臓には心臓が送り出す血液の20%という大量の血液が流れ込み、からだに必要な物質を捨てず、不要な水分および老廃物を捨てるという、ろ過をします。そのため、腎臓機能が悪くなると水分がたまってむくみがでたり、老廃物がたまって吐き気や疲れやすさ、全身倦怠(けんたい)感などの症状がでます。また、腎臓は赤血球を作るために必要なエリスロポエチンというホルモンや、骨を守るために必要なビタミンDを作ります。そのため、腎機能が悪くなると、貧血が進んだり、骨がもろくなったりという症状がでます。単におしっこをつくるというだけでなく、多くの大事な働きがある腎臓ですが、機能が悪くなっても初期には、ほとんど症状がでないものです。健康診断など定期検診が重要ですから、忘れずにお願いいたします。
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眼瞼下垂(がんけんかすい)

眼瞼下垂の治療は、一般には局所麻酔で瞼を上げる筋肉(眼瞼挙筋)を短縮して、瞼(まぶた)のたるんで余っている皮膚を取る手術です。この治療によって、視野も広くなり、夜間も見えやすくなります。手術時間は両側約90分、外来手術が可能です。また、この手術で眼精疲労が軽減し、後頭部の血行がよくなり、肩こりや頭痛が改善することがあります。目は二重瞼や奥二重になり、外観的には黒目の露出が高くなるため元気そうに見えます。自分に眼瞼下垂があるか判定する簡単な方法は、数年前の写真と現在の写真を比較することです。眼瞼下垂の原因は先天的(生まれながらの眼瞼下垂)、後天的(外傷、病気、加齢など)によって起こります。最近話題になっている原因として、コンタクトを長年装用していたことによると思われる眼瞼下垂も認められます。また、顔面神経麻痺や非常にまれですが、重症筋無力症の初期症状のこともありますので専門医に診て頂くことが大切です。
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アトピー性皮膚炎とステロイドについて

Text by やなせ皮フ科クリニック 梁瀬 義範
アトピー性皮膚炎を代表とする、皮膚疾患の治療において、切っても切り離せない薬に「ステロイド」があります。ステロイドは悪の代名詞のように言われ、その治療を拒否する方も少なくありません。ステロイドは副腎皮質ホルモンと呼ばれる物質の一種で、血液によって常に体内を循環し、さまざまな臓器や細胞に働きかけ、身体にいろいろなストレスが加わった時に体調を整える重要なホルモンです。このステロイドには炎症や免疫を抑える強い働きがあります。1952年にステロイドが皮膚疾患にも効果のあることが明らかになり、アメリカで外用剤が開発されました。アトピー性皮膚炎におけるステロイド外用療法の位置づけは、専門医がきちんと治療すれば副作用を最小限に抑えて最大の効果を発揮できる治療と言えます。しかし根本治療ではなく、あくまでも炎症を抑える対症療法です。ステロイド外用剤に対する患者さんの最大の不安はその副作用でしょう。ステロイドの内服や注射を全身に長期にわたり大量に使用すると、副腎機能が低下する、糖尿病を悪化させる、骨がもろくなる、風邪などの感染症にかかりやすくなるといった副作用が生じることがあります。このステロイドの内服や注射による全身的な副作用と外用剤による局所的副作用が混同されているようです。ステロイド外用剤による皮膚における副作用は大きく分けて2つに分かれます。1つはホルモンとして直接皮膚に影響する副作用で、もう1つは炎症や免疫を抑えるために起こる感染症の副作用です。例を挙げると、(1)毛が増えて多毛になる。
(2)皮膚が赤くなる。
(3)毛細血管が拡張する。
(4)皮膚が萎縮して薄くなる。
(5)ニキビが発生する。
(6)ヘルペスウィルス感染症、水イボが発生する。
(7)水虫やすでにある細菌感染症が悪化する。
などがあります。但し、これらの局所的副作用はステロイド外用剤を塗ると必ず起こるわけではありません。大量に長期間使用した際に起こる事があるものです。ではなぜ「ステロイドは怖い」のでしょうか?以前「ステロイドの何が怖いのか?」という趣旨のアンケートが行われました。その回答はリバウンド、病状が悪化する、効果がなくなる、皮膚の色が黒くなる、ステロイドなしではいられなくなる、子供がアトピーになる、副腎機能が低下する、体に蓄積される、奇形児が生まれる、ムーンフェイスになる、白内障になるなどでした。しかしこれらの回答は患者さんの誤った思い込みなのです。治療目標を達成するためにステロイド外用剤のもつ意義は小さくありません。しかしステロイドはアトピー性皮膚炎を治す特効薬ではありません。あくまでも皮膚の炎症を抑える薬です。うまく薬を使用しながら、症状をコントロールしていく必要があるのです。
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