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コラムを読む

まぶたの病気(2025年 函館メディカルガイド掲載)

Text by 藤岡眼科 理事長・院長 藤岡 達彦
日々の診療で、まぶたの病気の患者さんを診察することがよくあります。1、眼瞼下垂症2、眼瞼内反症3、眼瞼腫瘍(良性、悪性)4、眼瞼痙攣5、眼瞼皮膚炎、そのほかたくさんの病気があります。1、眼瞼下垂症は上まぶたが上がりづらくなる病気で、まぶたの皮膚がたるんでいる場合と、まぶたを上げる筋肉が弱って上がらなくなる場合があります。この2つが合併していることもあります。原因は加齢によることが多く、ハードコンタクトレンズの長期装用によることもあります。眼瞼下垂による見づらさがあれば治療の適応になります。治療は手術的に行います。2、眼瞼内反症は、まぶたの皮膚がクルンと眼球側に内反してまつ毛が眼球に触れて傷になり異物感が出ます。乳幼児期に発症することがあり、成長とともに改善されることもありますが、手術的治療が必要になることもあります。高齢者になってからの発症は症状が強い場合、手術が必要になります。3、眼瞼腫瘍(できもの)は、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。良性のものには、いわゆるものもらいといわれる霰粒腫、麦粒腫がありますが、まぶたの腫れ、圧痛があります。治療は眼科医処方の点眼で様子をみますが、切開が必要となる場合があります。悪性腫瘍は基底細胞癌、扁平上皮癌、脂腺癌、悪性黒色腫などがありますが、まぶたの辺縁に腫瘤ができ、良性腫瘍はツルンとしているのに対して腫瘤がいびつで不整な感じです。ものもらいだと思って点眼してもなかなか治らないと思っていたら脂腺癌だった、という例もあります。4、眼瞼痙攣は、自分の意思とは関係なく不随意にまぶたをギュッと閉じてしまう状態のことで、内服で改善しなければボツリヌス毒素のまぶたへの注射が有効なことが多いです。5、眼瞼皮膚炎は、まぶたのかゆみや発赤、かさつきの症状があり、原因は空気の乾燥や化粧品、薬剤や植物のアレルギーなどが考えられます。目のまわりの皮膚はとても薄いので目のまわりに使用して良いお薬を塗布するようにしましょう。以上、まぶたが下がってきた、まつ毛が眼球に触れている、まぶたの腫れ、できもの、かさつきなどがありましたらお近くの眼科をぜひ受診してみて下さい。
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発熱~生体防御の大事な武器~

Text by 治耳鼻咽喉科 山口 治浩
以前は発熱したら薬で下げるというのが一般的でしたが、最近では安易に熱を下げない方が良いとされています。なぜなら発熱自体が体を守る大事な武器だからです。人間の体にウイルスや細菌が侵入すると免疫細胞が発熱を促す物質を出して発熱が起こります。体温を高くすることで病原体の活動を弱め、免疫を担当する細胞が活発に活動できるようになります。ここで、薬で熱を下げすぎてしまうと防御反応がうまく働かなくなりますので感染症が長びく結果を招くことになります。体温計の数値で機械的に熱を下げることは最も良くない方法です。熱冷ましは患者さんの状態を見てぎりぎりまで使わないのが賢い方法です。比較的元気な方の発熱は高熱であっても心配要りません。ただし、発熱時は脱水状態になりがちですので小まめに水分補給をするように心掛けて下さい。
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血圧管理が基本

Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
病院を受診した時、ほとんど必ず血圧測定を受けると思いますが、この血圧の重要性がまだ十分に理解していただけていないようです。血圧が高くても自覚症状がないせいでしょうか、薬を自己判断で中止する方をよく見かけます。血管がつまらないように「血液をサラサラにする」薬を飲んでも、血圧が高いままでは、逆に脳出血の危険が高まります。糖尿病で血糖に気を配っていても、高血圧があれば糖尿病による眼や腎臓の合併症の危険は低下しません。また、血圧の薬は「一度飲んだら、止められない」という誤解をしている方も多いようです。塩分摂取量を減らし、日常生活に運動を取り入れるなど生活習慣を改善することで、血圧が下がれば薬は止められます。脳梗塞(こうそく)、心筋梗塞など生活習慣病の予防に、高血圧の治療は非常に大事なのです。
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白目が黒目に入ってくる~翼状片(よくじょうへん)

Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
白目(結膜:けつまく)が三角形の形をして目頭(めがしら)側から黒目(角膜:かくまく)の中に入ってくる病気があります。それを翼状片(よくじょうへん)と言います。大きくなってくると充血しやすくなるために目立ってきます。放っておくと角膜の中央部まで伸びてくるため瞳孔(どうこう)を覆ってしまい、ものが見えなくなってしまいますから、大きくなったらやはり切り取らなければなりません。でも、伸びてくるスピードはとっても遅いため、角膜に入り始めてから中心部に達するには十年以上かかるでしょう。点眼液で多少充血を抑えることはできても、伸びることを完全に抑えることはできません。角膜は本来透明でなければならないのですが、切り取った部分は多少なり白く濁りが残ることもありますし変形して乱視が出ることがあるため、なるべくなら瞳孔に達しないうちに切り取ることが必要です。一般的に角膜のふちと中心部の中間くらいまで大きくなると充血も強くなり目立ってくるので、手術することが多いようです。手術は翼状片を切り取ったところに正常な結膜を寄せてきて縫いつける手術をするのですが、手術した後また再発する場合も数%はあります。手術のあとはしばらくの間はゴロゴロして一時的に充血が強くなります。
翼状片のように、白目(結膜)と黒目(角膜)の境目に何かが出来ていて充血する病気があります。よく見ると結膜に少し盛り上がったところが出来て、そこを中心に充血しています。それを瞼裂斑(けんれつはん)、充血して結膜炎を起こした状態を瞼裂斑炎(けんれつはんえん)と言います。この瞼裂斑は翼状片の初期のようにも見えますが、角膜の中には入ってくることはありません。大きさも小豆大くらいまでしか大きくならないことが多いのですが、充血した時には点眼液を使って充血を抑えてあげます。ごくまれに盛り上がってゴロゴロ感が強くなる場合があり、その場合には手術することもあります。
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乳がん検診には『きっかけ』が必要?

皆さんが病院に行くのは、何か気になる症状がある場合と思います。症状がなければ普通は行きません。検診というのは、症状がない状態で体に異常がないかどうかを大まかに調べるものです。怪しい部分があれば精密検査が必要になります。乳がんになる女性は年々増加しており、生涯において11人に1人が乳がんになると言われています。検査はしておかなければならないと、多くの女性は思っています。しかし、何らかの症状がないと「つい後で・・・」となってしまいがちで、その気持ちも理解できます。乳がん検診の目的は、症状のない、自覚していない状態で早期の異常を見つけ、最終的には乳がんで亡くなる人を減らすことです。欧米に比べ日本での乳がんの死亡率が下がらないのは、「検診」の受診率が低いことも一因と考えられています。家族・親戚や知り合いの人が乳がんになったり、メディアで乳がんの情報があったり、無料クーポン券が届いたりなど、検診には何らかの“きっかけ”があると、受けてみようという気持ちになるのかと思います。現在、多くの市町村では検診クーポンや隔年での検診補助などを行っており、それらを利用するのも良いと思います。また、職場で行う定期的な検診でもいいでしょう。女性にとって、乳がんは常に気をつけなければならない病気になっています。思い立った時に面倒がらずに受けてみてください。また医療者側も、受診者がいつでも気軽に受けることのできる体制をとっていくことが必要と思います。
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