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コラムを読む

本当にただの脂肪肝ですか?

Text by はら内科クリニック 原 信彦
GWはいかがお過ごしでしたか?まさか体重が増えたりしていませんよね?そろそろ健康診断の検査等が行われると思いますが、脂肪肝と書かれそのままにしていませんか?たかが脂肪肝でも進行する脂肪肝があります。まずは、脂肪肝でお酒を飲む方は、飲み方を変えましょう。健康飲酒量は、缶ビールは500mℓ、日本酒・ワインは1合、焼酎は25度なら0・6合、ウイスキーはダブル60mℓが適量と言われています。少なく感じるかもしれませんが、これに近づける努力は必要ですし、場合によっては、休肝日を週に1~2日設ける必要もあります。お酒を飲まない・ただ少し太っているだけという脂肪肝の多くは、単純性脂肪肝と言って進行しないものが多いのですが、中には非アルコール性脂肪肝炎(NASH)と呼ばれ、痛くもかゆくもなく、徐々に、肝硬変・肝臓がんと知らないうちに進行する肝炎も隠れていますので気を付けなければいけません。日本での検診受診者を100とすると脂肪肝が35%そのうちNASHは2%程度といわれています(※1)。病態については、生活習慣病が基本にあり、内臓脂肪の蓄積から肝臓の細胞にも脂肪沈着が起こり、脂肪肝となり、そこに鉄の代謝障害・酸化ストレス・脂質過酸化等の要素が加わり悪循環を形成し、NASHという進行性の肝障害がおこると考えられています。頻度は多くありませんが、症状がなく気が付くと進行しており確立した治療法がいまだにありません。まずは、減量が一番効果的です。肥満大国アメリカのガイドラインでは単純性脂肪肝は3~5%の減量・NASHの時は、10%の減量を目標にします。薬物ではEPA製剤(青魚の油)・ビタミンE(抗酸化治療薬)・インスリン抵抗性改善薬等の治療報告はあるもののいまだ内服治療のみでは十分な治療効果はなく、減量を行ったうえで内服治療を行うと効果が表れやすいようです。まずは、節酒・減量・そして検診結果を放置せず、再検査・定期検査を忘れずに!(※1日本消化器病学会誌472012年)
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歯は残っていた方が良いのか?

Text by 北斗歯科クリニック 土永 浩史
厚生労働省が推進している8020運動は、8020達成者(80歳で20本以上の歯を有する人)を増やそうというものです。平成23年の歯科疾患実態調査で8020達成者は38.3%であり、平成17年の調査結果の24.1%から増加しています。これは過去最高の数字であり、歯を残そうとする意識が国民の間に根付いてきていることが裏付けられていると言えます。しかし、依然として過半数以上の人が達成できていないわけです。歯を無くす2大原因は虫歯と歯周病です。患者さんの中には「歯が無くなっても入れ歯があるからいいや」「人生長くないから歯を残してもしょうがない」など、おっしゃられる方がいらっしゃいます。はたして歯は残さなくてもかまわないものなのでしょうか。興味深い研究(※注1)で、歯の残っている数と栄養との関連を示す報告があります。失った歯の数が多い人ほど、蛋白質、脂質、カルシウム、鉄、カリウム、カロテン、ビタミンA・C・E、食物繊維の摂取量は少なく、逆に炭水化物については摂取量が多いという結果が示されました。つまり、歯の少ない人は咀嚼しやすい菓子類と米飯類の摂取量がむしろ多かったわけです。これでは糖尿病といった生活習慣病のリスクが高まってしまうと考えられます。一方で残せない歯を無理に残すのはかえって良くない結果となり、その場合は歯科医院で抜歯する必要があります。そうならないためにもしっかりと歯をケアして、歯を少しでも残すことで病知らずの長寿を目指したいものです。(※注1)歯の保有状況と食品群・栄養素の摂取量との関連(安藤ほか)
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コレステロール論争

Text by 関口内科 関口 洋平
平成22年9月、脂質栄養学会から「長寿のためのコレステロールガイドライン2010年版」が発表されました。その内容は、中年〜高齢の一般集団では、コレステロール値の高い方が低いよりも癌死亡率や総死亡率が低いので、コレステロール値を下げる医療や食事指導は誤りである、というものでした。この発表により、コレステロールに関する認識が覆され、治療中の患者さんや一般の方々の間に大変な混乱を招きました。この発表に反対の立場をとる日本動脈硬化学会は、同年10月に次のような声明をだしました。肝臓疾患や癌患者などの低栄養状態の人達のコレステロール値はそもそも低値であり、そのような状態の良くない人達を含めた一般住民の統計から「コレステロール低下療法は誤りである」としたのは、コレステロールが最初から低値であるという事と高値から低下させる事を混同して論じており、国民に誤解を与えるというものでした。90年代から最近までに報告された幾つかの臨床試験では、悪玉コレステロール(LDL)値を下げると動脈硬化を基にする疾患(心筋梗塞や脳梗塞など)の発症が減少するという、科学的に信頼性の高い評価を受けています。さらにそれらの試験結果から、二次予防(1回心筋梗塞を起こした人が2回目を起こさないための予防)では、LDL値は出来るだけ低値へ下げる方が良く、一次予防(まだ発症していない人の予防)では、動脈硬化リスク(男性、高血圧、糖尿病、喫煙、低HDL、冠動脈新患の家族歴)を多く合わせ持っている人ほど下げる方が良いとされています。また、75才以上の高齢者や女性の一次予防に関しては議論の多いところですが、LDLとHDL(善玉コレステロール)の比や頚動脈エコー検査などで個々の病態を検討し、リスクが高い場合は下げる方が良いと言われています。現在治療中のかたは、食事療法や内服治療を突然中止したりせず、不安がある場合は医師に相談しましょう。
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70歳代の8人に1人に潜む緑内障

Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
先日、岐阜県多治見市に於いて40歳以上の方を対象に大がかりな緑内障の住民検診が行われました。受診した方の数は1万7千人に上ります。その結果として、40歳以上の方の5・8%(17人に1人)に緑内障が認められました。ところが、そのパーセンテージも年齢が上がるに連れて増加してゆきます。40歳代ならば2%台なのに対し、70歳代ならば実に13%(8人に1人)の方が緑内障になっているという結果になりました。さて、それでは緑内障と言う病気はどんな病気なのでしょうか。カメラのフィルムにあたる網膜には、一面に視神経がはりめぐらされています。その視神経が、太い1本の束となって脳へ向かうところを、視神経乳頭といいます。緑内障は、この視神経乳頭が眼球内側から押し潰されることで凹みができ=陥凹、正常に機能する視神経が減少する病気です。一度失われた視神経は、二度と元に戻りません。病気の進行とともに、見える範囲が徐々に狭くなり=視野欠損、最悪のケースでは、光を失うことになります。視神経が痛められる大きな原因は、眼圧が高過ぎる状態「高眼圧」です。高眼圧は、空気を無理につめてパンパンに固くなったボールのようなものです。しかし、眼圧が正常でも、視神経乳頭が陥凹することもあります。それは高齢者の場合、視神経乳頭の構造が相対的に弱くなる(眼圧に対する感受性が強過ぎる)ためです。緑内障治療の最初のキーポイントは、早期発見です。40歳を過ぎたらできるだけ眼底検査を受けるようにしましょう。緑内障は早期発見と適切な治療により、多くのケースでは、一生十分な視野・視力を保つことができるようになっています。緑内障は途中まで、自覚症状がほとんどありません。一旦視野の異常が起きたら後戻りはできないのです。眼圧コントロールの必要性をよく理解し、欠かさずに通院しましょう。
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白内障手術をいつするべきか?

Text by 藤岡眼科 藤岡聖子
近年TVなどで、日帰り白内障手術が取り上げられ、白内障手術は、誰にとっても楽な手術と思う方も多いと思います。しかし、手術をする側の眼科医にとっては、手術前後はしっかり感染予防をするなど気をつけることはたくさんあります。ある程度までの白内障ならば、現在主流の超音波乳化吸引術で行えますが、白内障が進むと、とても硬くなることがあり、超音波乳化吸引術が困難になり、傷を大きく広げる手術に変更しなければならなくなります。以前言われていたように、「白内障はかなり進んでからじゃないと手術はできない」というのは間違いで、ご自分が不便を感じた時が手術の時期と考えてよいと思います。白内障は加齢性の変化であり、失明するような病気ではないので、見えづらいと感じたら手術をすればよいのですが、硬くなりすぎる前の方が低リスクで手術を行えます。あまりに硬く、濃い茶色に濁るまで放置すると手術の危険性が増してしまいます。見えづらさを感じたら、眼科を受診して、白内障手術が必要かどうかをご相談下さい。
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