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コラムを読む

入れ歯ってどう?

Text by 北斗歯科クリニック 土永浩史
「この間、歯医者に行ったら抜歯しなければならなくて、その後はいよいよ入れ歯だと言われた」初めて入れ歯を入れることになった方は不安を持たれ、「ついに入れ歯か」とひとつの人生の節目のように捉える方もいらっしゃいます。そして、入れ歯を入れることで大きく変わることは咬合力が以前と比べ、格段に落ちてしまうことです。上下とも入れ歯を入れていない方の咬合力が、男性で53.86kg、女性で41.06kgです。1本歯を抜いてその両隣りに歯があるケースで入れ歯を入れた場合の咬合力は男性で23.57kg、女性で17.28kgとなり、かなり落ちてしまうことがわかります[山崎(1960)]。さらに、上下の総入れ歯では男性8.76kg、女性で6.44kgとなり、およそ6分の1の咬合力となってしまいます。歯が無くなっても入れ歯があるから大丈夫とはなかなか安心できません。かといって、抜くべき歯を抜かないでそのまま放置しておくのも考えものです。特に、歯周病になっている歯が周囲の骨を吸収することが多いわけですが、それが長引けば歯を抜いた後の骨の山(顎堤といいます)が小さくなり、入れ歯が安定しにくい症状も出てくることもあります。また、歯の無いところを放置すると食べにくいだけでなく、発音が上手にできなかったり、見た目が悪かったりと問題があります。多くの場合、咬み合わせが乱れてくるわけです。大切なのはそういったところまで歯を放置しないことと定期的なケアが必要だと思います。ただ、現在では入れ歯だけでなくインプラント(人工歯根)による治療がありますので、今まで以上に患者様にご満足いただけるのではないかと思います。
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痛みやシビレとの付き合い方について

Text by 函館西部脳神経クリニック 院長 小保内 主税
この原稿を書いているとき、丁度、東京パラリンピックが閉会しました。日本での開催なので、時差がないため、色々な種目をテレビ観戦できて、大変感動しました。“失われたものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ。”これは、パラリンピックの創始者とされるグットマン博士の言葉ですが、今まで、この言葉は知りませんでしたが、神経の病気で機能を失った患者さん達を診てきた私も、同様の言葉を患者さん達に掛けてきました。さて、手足が麻痺して動かせないことだけでなく、痛みやシビレがあることも、機能の喪失と考えられます。つまり、患者さん達は「痛みやシビレのために、○○が出来ない」と訴えます。治療に関わる人間は、様々な方法で、その痛みやシビレを取ろうとしますが、残念ながら、完全に痛みやシビレを取り除けることは多くありません。先日、ある鎮痛薬のパンフレットの言葉に目が留まりました。「痛みがなくなることを治療の目標にせず、痛みはあるけれど、○○ができることを目標にしましょう」というものでした。患者さん達の痛みを無くして欲しいという気持ちはよく分かります。でも、完全に症状が無くなることを目標にすると、得てして不満だけが残り、病気が悪化しているような気になってきます。私は最近、患者さん達に、「痛みやシビレがある」今の状況から、「痛みやシビレはあるけど、○○が出来るようになる」ことを目標にするようにお勧めしています。これはまさしくグットマン博士の言葉と相通ずるものがあるでしょう。病気で出来なくなった状態を嘆き悲しんでばかりいるのではなく、病気の症状を抱えたままでも、出来ることを増やす努力をしていくことが、充実した生活を送るのに役立つと考えるのですが、どうでしょうか。
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粉瘤(ふんりゅう)

Text by 五稜郭大村美容形成クリニック 院長 大村 勇二
粉瘤はニキビの大きくなったようなもので、炎症がないときは皮下にコロコロしたしこりができる皮膚の病気です。ときに細菌によって炎症が起き赤く、熱を持って腫れてきます。治療方法は小さければ、炭酸ガスレーザー、大きくなったときは切除です。初期症状でしこりに白い内容物があり、ニキビをつぶす感覚で、自分で内容物を取り出す方がいます。このようなことを繰り返すと細菌が繁殖して大きな膿瘍(膿の塊)を形成して痛みが出現して、治療に時間がかかり、日常生活に支障をきたします。治った後も赤黒い外見上支障のある傷跡を残したりします。もし、「粉瘤かな」と思ったら、病院を受診することをお勧めします。手術になることもありますが、薬で治めることもあります。
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スクラブ洗顔にご注意

Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
スクラブ洗顔というのをご存じでしょうか。元々スクラブというのは研磨剤のことです。洗顔石けんの中に入っている細かい粒が、古くなった角質(かくしつ)を落としてくれてさっぱりするということで女性に人気があります。でもこの細かい粒がくせ者です。顔を洗う時には目をつぶっているはずですが、その粒が目に入って上瞼(まぶた)の内側に引っ掛かってしまうとなかなかゴロゴロがとれません。元々目に入ったゴミは上瞼に引っ掛かると自分では瞼をめくることも難しいためなかなかとれませんが、スクラブ洗顔の場合その粒の大きさも極小さい物なので、瞼をひっくり返せたとしても肉眼で見るのは難しいのです。幸いその粒はツルツルした球形でゴロゴロする割には角膜に傷はつきませんので、検査用の顕微鏡で見ながらとってあげると痛みもすぐに治まり目薬もいらないことが多いようです。朝起きたら突然ゴミが入ったようにゴロゴロして治らない事があります。目にゴミは入っていないのですが、角膜の表面の皮=上皮(じょうひ)が数ミリ程度丸く剥(は)がれかかっている事があります。角膜に傷をつけると一度は直るのですが、そのときできるカサブタのように弱い皮が寝て起きる時に上瞼の裏側と引っ掛かって突然剥がれて痛くなるのです。この状態は繰り返すことが多く、再発性角膜上皮剥離(さいはつせいかくまくじょうひはくり)と言います。程度が軽い場合にはヒアルロン酸の点眼薬を処方しますが、重度の場合には剥がれてきている上皮をピンセットで完全に取り除いてから手術用のメスで軽く角膜表面にスジを入れてあげると、後で再生してきた上皮がそのスジの中に入り込んでがっちりくっつくようになるので再発しなくなります。皮を取り除いたときには寝たままでもつけていられる治療用のコンタクトレンズを2日間くらい乗せてあげるとしっかりした上皮が作られ痛みが無くなります。
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ホクロ(色素細胞性母斑:しきそさいぼうせいぼはん)の手術法

Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
ホクロというのは色素細胞性母斑といって良性の皮膚腫瘍です。ホクロの手術法ですが、ホクロといっても、形、大きさ、場所でいろいろあります。その手術法も大きさ、場所で変わってきます。通常は局所麻酔の注射をして、紡錐形(木の葉のような形)に切除して縫合します。手術時間は、大きさにもよりますが、普通は20~30分くらいです。翌日か翌々日からは洗顔やシャワーで濡らしたりできます。抜糸は通常は1週間ほどです。抜糸するとしばらくは赤みがあったり、硬かったり盛り上がったりしていますが、徐々に落ち着いてきます。落ち着くのは3~6カ月くらいかかります。最終的には白い線のキズになり、目立たなくなってきます。また、場所や大きさによっては縫い縮めることができないものもあります。その場合は皮膚をずらしたり(皮弁といいます)皮膚を植えたり(植皮といいます)することもあります。直径3mm以下の小さなものに関しては、くり抜いたり、焼いたりする方法もあります。そうすると、初めはカサブタになったり、ジクジクしたりしています。そして、2週間位すると皮膚ができてきます。やはり数カ月は赤かったり、へこんだりしていますが、徐々に目立たなくなってきます。でも、大きなものをくり抜いたり、焼いたりすると皮膚ができるのに時間がかかったり、盛り上がったキズになることもあります。ホクロの悪性化(癌化)については、ごくまれと考えられています。ホクロが癌になるのか、はじめから癌として出てきているのかははっきりしません。一般的には、足の裏、手のひらにあるもの、形がイビツなもの、色むらがあるもの、急に大きくなるもの、出血したり潰瘍化するものなどは要注意です。
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