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気づかぬうちに進行する緑内障(2026年 函館メディカルガイド掲載)Text by 藤岡眼科 医師 深瀬 紗綾
緑内障は眼の奥にある視神経が徐々に障害され、視野が欠けていく進行性の病気です。日本における失明原因の第一位であり、40歳以上の約20人に1人が緑内障といわれています。最も注意すべき点は、初期には自覚症状がほとんどないことです。視野の欠損は周辺部からゆっくりと始まり、もう一方の目が見え方を補うため、日常生活では気付きにくいのです。自覚症状が出た時には、すでに視野欠損が進行しているケースも少なくありません。緑内障は眼圧が高い人がかかると思われていますが、日本人の場合は眼圧が正常範囲内でも緑内障を発症する「正常眼圧緑内障」が多いので、眼痛・かすみ目・頭痛などを伴わず、気付かれないことが多いです。一度失われた視野は、残念ながら現在の医療では元に戻すことができません。しかし、早期発見・早期治療により、進行を抑えることは可能です。そのため、自覚症状がなくても定期的な眼科検診を受けることが極めて重要なのです。治療は点眼薬による眼圧コントロールが基本となります。毎日の点眼で眼圧を下げ、目の奥につながる視神経へのダメージを軽減します。症状に応じてレーザー治療や手術を検討することもあります。緑内障と聞くと見えなくなってしまう病気というイメージがありますが、早期発見、定期検査、治療の継続をすることによって、自覚症状のないまま過ごせることも多いです。40歳を過ぎたら、年に一度は眼科で視野検査や眼圧測定を含む健診を受けましょう。痛みを伴う検査は一つもないので、大切な視力を守るため早めのチェックを心掛けてください。
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白内障手術Text by くどう眼科クリニック 工藤 勝利
少し前、高齢ドライバーの起こした交通事故がテレビで盛んに報道されていました。それに関連し、十分な視力がないにもかかわらずハンドルを握っている高齢者は決して少なくないと日々感じています。高齢者講習で視力不良を指摘されて来院し、メガネのレンズを調整しても視力が上がらない場合、その原因で最も多いのが白内障です。白内障の他に病気が見つからなければ、手術することで視力を回復させることが可能です。でも、手術は受診してすぐにできるものではなく、検査や全身状態の確認など、手術を成功させるための準備がいろいろ必要です。そのためまれではありますが、免許更新の日程に間に合わないこともあります。宿題や年賀状、出掛ける支度など、早めの準備が大切なことは誰でも分かってはいるのですが…。
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血圧管理が基本Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
病院を受診した時、ほとんど必ず血圧測定を受けると思いますが、この血圧の重要性がまだ十分に理解していただけていないようです。血圧が高くても自覚症状がないせいでしょうか、薬を自己判断で中止する方をよく見かけます。血管がつまらないように「血液をサラサラにする」薬を飲んでも、血圧が高いままでは、逆に脳出血の危険が高まります。糖尿病で血糖に気を配っていても、高血圧があれば糖尿病による眼や腎臓の合併症の危険は低下しません。また、血圧の薬は「一度飲んだら、止められない」という誤解をしている方も多いようです。塩分摂取量を減らし、日常生活に運動を取り入れるなど生活習慣を改善することで、血圧が下がれば薬は止められます。脳梗塞(こうそく)、心筋梗塞など生活習慣病の予防に、高血圧の治療は非常に大事なのです。
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大きくなる顎(あご)と変わらない歯Text by みはら歯科矯正クリニック 村井 茂
身長94cm、体重12kgの3歳児が大人になり、身長160cm、体重60kgになったとすると、身長で1.5倍、体重だと5倍に成長したことになります。
背が大きくなるにつれて、あごの大きさも大きくなりますが、3歳児のあごの中の永久歯の冠の大きさは、もう大人の大きさと同じです。そしてこの永久歯が、6歳ころになると口の中に現われてきますが、まだ成長しきっていないあごの上の歯が大きく見えるのは、当たり前と言えそうです。歯並びの悪い子の場合、あごが大きくなることで、歯並びが良くなる可能性もなくはありません。 良くなるかどうか予測することは身長が180cmになるか160cmで止まるかを予測することが難しいように困難です。 しかし、親と似るということは、間違いないようです。 |
糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)Text by 江口眼科病院 鈴木 裕太
近年、患者数の増加が著しい病気の一つに糖尿病があります。糖尿病の合併症の一つ、糖尿病網膜症は、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害受け、視力が低下する病気です。実際には糖尿病を放置している人が少なくなく、毎年多くの人が視力を失い、成人の失明原因として非常に大きな比率を占めています。ここで注意しなければならないのは、糖尿病網膜症は進行しても視力の低下などの自覚症状がほとんどないということです。放置していると、ある日突然、目の前が真っ暗になったとあわてて病院に駆け込み、糖尿病網膜症がかなり進行した段階で起きる硝子体出血や網膜剥離と診断され、失明に至ることもあります。糖尿病と診断されたら、定期的な眼科受診を忘れないでください。検査・治療を続けていれば、糖尿病が原因で失明することは、多くの場合防げるのですから。
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