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屈折矯正手術、最近の話題

Text by 吉田眼科病院 岡田 佳典
皆さんの中には今より少しでも見えるようになりたいと考えている方が多いと思います。特に、現在メガネやコンタクトレンズを使用している方は、なおさらでしょう。それを可能にしたのがレーザー屈折矯正手術、いわゆるレーシック(LASIK)です。レーシックについては以前にこのコーナーでも取り上げられたと思いますが、エキシマレーザーを用いて近視をはじめ遠視や乱視を矯正する手術の事です。実際、この手術を受けたほとんどの方が1.0前後の裸眼視力を得ており臨床的に満足できる方法といえます。ただ、まったく問題がないわけではありません。これは何故でしょうか?実は、視力とは涙液層(涙の膜)・角膜・水晶体・網膜といった眼球全体が関与しているため、一般に言われている近視・遠視や乱視だけではなく、一人一人違った眼球全体からみた歪み(収差)・光の量を調節する瞳の大きさ(回折力)・物を見るための細胞の数(視細胞密度)のバランスが保たれている必要があります。これに対し、レーシックに限らずメガネやコンタクトレンズを含めた今までの屈折矯正は角膜表面のみで考えられており、また収差による影響によって、にじむ感じや夜間視機能の問題が起きるといわれています。したがって、この収差をも消すことができれば、より安定した視力が得られる訳です。その方法がウェーブフロントです。この方法は、従来のレーシックに加えて波面センサーという個々の症例の収差を解析できる装置を用いて、より精密に個々にあった照射(カスタム照射)を行うものです。そうすることによって従来の術式では不可能であった(1)不正乱視の治療

(2)にじむ感じや夜間の視力低下などの改善

(3)理論的には無収差に矯正できるため裸眼視力2.0以上のいわゆるスーパービジョンも可能になると考えられています。メガネやコンタクトレンズで不満のある方は、一度眼科医にご相談してみてはいかがでしょうか?
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加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)に対する新しい治療法について

Text by 江口眼科病院 江口 秀一郎
加齢黄斑変性症は欧米諸国では高齢者の主な失明原因となっています。一方我が国においては、食生活や生活様式の変化と共に、この病気が増加しており、高齢化社会では主要失明原因になると危惧(ぐ)されています。この病気は、網膜の裏打ちをしている脈絡膜から新生血管が生じ、その弱い血管からの出血、浸出、それらが吸収された後の繊維性瘢痕(はんこん)により網脈絡膜が非可逆性に変性して視力が低下してしまいます。この新生血管の治療に各種の試みがなされてきましたが、有効性と安全性の観点から満足すべき水準とはなっておりませんでした。そこで新たに出現したのが光線力学的療法(PDT)です。この治療法は光感受性物質を注射してから特定の波長のレーザー光を照射し光化学反応を生じさせ、レーザー照射部位の血管を破壊する治療法です。PDTの適応と照射には厳密な条件が設定されていますが、加齢黄斑変性症に対する新しい治療法として期待されています。
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春の眼科検診での視力と色覚検査

Text by 清水眼科クリニック 院長 清水信晶
新学期を迎え、我々眼科医も学校健診のため小・中学校を訪れます。視力検査を含め、目の病気が疑われれば専門医を受診するようにと、健診の結果用紙を子供達は学校から頂いてきます。その中で特に注意しなければならないのが小学校一年生の視力検査の結果でしょう。小学校一年生にとって視力という検査は初めての経験で、やり方も良く理解できないかも知れません。そのため本来の視力より低く出ただけということもあります。しかしながらその年齢で結果が悪い場合、遠視や乱視のお子さんも多く見受けられます。そして、遠視や乱視の場合、弱視(じゃくし)や斜視(しゃし)を伴っている場合があり、この時期を逃すと後でメガネをかけたとしても視力が回復できなくなってしまうこともある、目にとってラストチャンスの時期だとも言えます。簡単に言うと、強い遠視や乱視の場合は近くも遠くもピントがあわず、常にぼやけています。いつもはっきりしない画像しか見えていないため、放置するとメガネで矯正しても視力がでない弱視になってしまったり、また、斜視を来すこともあります。色覚検査は現在希望者のみ行われています。念のため一人ひとりが別々に検査を受けられるようになっています。先天性色覚異常は男児だと、おおよそクラスに1名いる換算になります。小学校に上がると消防車の写生を全員でしたりと色使いにも色覚異常の生徒ははっきりと現れることになります。美術以外の教科でも先生が黒板に書いた字が見づらい・学校の掲示物が読みづらいなどの不具合が出ることもあります。小学生のうちにぜひ色覚検査も受けてみることを勧めます。健康診断で視力の結果が悪いときには放置せず、必ず専門医の精密検査を受けましょう。
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白内障とはどんなものなの?(2024年 函館メディカルガイド掲載)

Text by 藤岡眼科 理事長・院長 藤岡 達彦
一定の年齢(70歳ぐらい)になると、ほとんどの人に白内障が出現してきます。加齢によるものがほとんどですが、そのほか、糖尿病がある場合や近視が強い場合に白内障が強くなりやすい事があります。白内障とはカメラに例えるとレンズが汚れている状態です。レンズが汚れていれば、写真はきれいに撮れないのと同じで見え方に変化が出ます。白内障の症状は、日常の外来で訴えの多いもので①メガネを装用しても遠くが見づらい②夜の運転で対向車のライトがとてもまぶしい③物がダブって見える④新聞が読みづらい⑤メガネを新しくしてもすぐ合わなくなる、などがあります。治療法は、点眼薬がありますが、残念ながら白内障を改善させるものではありません。進行を少しでもゆっくりさせる目的で処方します。白内障を改善させるためには、手術しかありません。白内障手術は器械や道具それから眼内レンズの進歩により、かなり安全な手術になっています。昔の白内障手術と大きく変わったところは、切開創がかなり小さくなったことです(小切開手術)。これによって視力が回復するまでの時間が大変短くなり、短期間で社会復帰ができます。また、小切開手術で術後の感染の心配がかなり軽減されました。眼内レンズ(手術で取り除いた水晶体の代わりになるレンズ)は直径6㎜のレンズを2.5㎜の切開創から挿入できるよう柔らかい材質で特殊な器具で丸めて挿入します。また白内障手術のよいところは、強度の近視や遠視を軽減させることができるので、術後は強い眼鏡は必要なくなります。このように、かなり安全な手術になってきていますが、主治医の先生と相談して手術をした方が良いのかどうかを決めて下さい!
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男性の性(21)

Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
『性に目覚める頃』というと「ふるさとは遠きにありて思ふものそして悲しくうたふもの」の詩人・室生犀星の小説を思い浮かべる人がいるかもしれませんが、思春期「春を思う時期」の[春」を「性」に置き換えれば、『性に目覚める頃』というのは『思春期』とほぼ同じ意味と考えてよさそうです。ところで、その思春期の始まり、つまり『性に目覚めた時』はいつか?というと、女子では『初潮』というはっきりした徴候があり、昔は(今でも?)家で赤飯を炊いてお祝いしたりして非常に開放的であり、初潮以後は生理用品を携帯したり、その頃から乳房や臀部が発達して、見た目にも、「おそらくそうだろう」と世間的にも認知されるわけですが、男子の場合は、女子の初潮に当たる精通現象(最初の射精)が夢精にせよ自慰にせよ秘密裏に(つまりコッソリと)処理されることが多く、またその発来時期も、初潮のように熟柿が枝から落ちる如き自然な発来とはやや趣を異にしていて、最初の射精が思春期の始まりと一致しない場合が多々あります。陰茎・陰のう・精巣(睾丸)・陰毛の発達も衣服に覆われているため外見上は判断しにくく、背が伸び喉仏が出てきて声が低くなりヒゲがうっすらと(文字通り産毛に毛の生えた程度)生えてくると、「おそらくそうだろう」と判断されますが、精通現象については推測するしかないわけです。つまり、女子では『性に目覚めている』かどうかは、外見や行動から比較的容易に判断できるのに対し、男子では外見ではそう見えても、実際はまだ最初の射精がなく、まだ性に目覚めていない場合もあるということです。昔、花街や花柳界に生まれた男の子は、周りにその道のプロの女性が大勢いるため、筆下ろし(初体験)が極めて早く、初めての性交で初めて射精、ということが珍しくなかったそうです(羨ましい)。また江戸時代の大奥のように、将軍とその正室が年少の場合、正室にきちんと性技指導をする役職があったそうですから、男側がまだ性に目覚めていなくても、それなりに何とかなっていたようです。(つづく)
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