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コラムを読む

片頭痛の新しい治療薬

Text by 函館西部脳神経クリニック 院長 小保内 主税
今でも社会には「頭痛ごときで仕事や学校を休むなんて」という空気があると思います。そのために我慢を強いられている方も少なくないでしょう。片頭痛は慢性頭痛の代表で、日常生活に支障をきたす厄介な病気です。しかし、トリプタン製剤の発売後、片頭痛の治療は随分改善されました。予防薬が3種類ほどあり、選択肢の幅も増えています(新薬ではありませんが、健康保険上の適用が拡大されています)。ただし、トリプタン製剤は、それまでの頭痛薬に比べ、有効性の高い薬ですが、服用のタイミングを選ぶ(頭痛の早い段階で飲むのが良いとされている)こと、全ての患者さんに有効ではない上に、使いすぎると薬物乱用による難治性の頭痛を起こすことがあります。予防薬も、万能ではない上に、痛みのない日も毎日服用しなければなりません。最近、新薬がいくつか発表されました。発作予防のための注射薬は、国内で3製品が出ています。月1回の注射で済みます。さらに、頭痛発作時の内服薬も新たに出ました。これは従来のトリプタン製剤と異なり、服薬のタイミングを選ばないのが特徴で、痛み始めでも、痛みが強くなってからでも効果があるといいます。片頭痛のメカニズムはだいぶん解明されてきましたが、根本原因はいまだ不明です。今の治療は、対症療法的で、完全には発作を予防できませんし、全ての患者さんの痛みをゼロにするには至っていませんが、治療の選択肢が増えたことは、患者さんやわれわれ医師にとって、大変うれしいニュースです。これまで、頭痛を我慢していた方、従来の薬で満足できずに治療を諦めてしまっていた方は、改めて医療機関で相談することをお勧めします。
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新型コロナウィルス対策=眼科医の立場から

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
新型コロナウイルスの感染症の患者数が再び全国的に増加する中、感染拡大防止には各自が感染しない・感染を広めないという意識を更に強く持って行動することが大変重要です。ウイルスは目に見えないので本当に怖いです。誰が感染者か見えません。私達も知らぬ間に感染しているのに症状が出ていないだけかもしれません。感染経路は、飛沫感染(咳・唾)と接触感染の2つに分けられ、眼を介して感染する可能性もあります。感染時には眼症状として、結膜炎が数%の頻度で出ることが報告されています。発症前でもウイルスが排出されている可能性があり、どこからウイルスが付着しているのかわかりません。そのため、よく手洗いし・他人と接する場所にマスクの着用をするのは、うつらない・うつさない為のマナーです。眼科分野で言えば、コンタクトレンズ(CL)の使用が感染リスクを高める証拠はありませんが、CLは手指で触り、目から出し入れするので、CL装用者は、特に気をつけるべきで、石鹸を用いた手洗いを外す時にも必ず行って下さい。入れる前は洗っていても、外す前に手を洗う意識が少ない方が多いようです。また、従来通りCLケースの乾燥・CL保存消毒液を毎回交換することも徹底して下さい。ウイルスは、涙や鼻・口の粘膜から感染する場合もあります。マスクを外して食事をする際に口の汚れを手で拭ったり、うっかり鼻や目をこすったり、顔をいじる癖のある方は危険です。結膜炎+風邪症状が強い場合は、眼科受診をされても、ウイルスが見えるわけではなく、流行り目との区別もつかないのが現状ですから、むしろ外出を控えて下さい。とにかく頻回の手洗いをし、会食に参加しないことが感染予防に効果的です。
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かくれ糖尿病は大丈夫ですか?

Text by はら内科クリニック 原 信彦
ゴールデンウィークも終わり、体重計に乗ってため息をついている方はいませんか?健康診断で、血糖値が少し高めの方はいませんか?血糖値は常に変動しているので1回の血糖測定で正しい判定はできません。一般的に糖尿病の初期では空腹時血糖が正常であることが多いため空腹時の血糖値だけでは大丈夫とはいえません。「糖尿病が心配だ~ひょっとすると…」と思って悩んでいる方はブドウ糖負荷試験という精密検査を受けてみませんか?これは早朝空腹時に行う検査です。ご飯を食べない状態で病院に来ていただき、はじめに空腹時の尿検査・採血(血糖値)を行います。その後すぐに砂糖水(ブドウ糖水溶液)を飲み、その30分後、1時間後、2時間後にそれぞれ同様に尿検査と血糖値の採血を行います。砂糖水を飲んだ30分後には、みんな血糖値が上がります。その後1時間→2時間と時間が経過すると正常な人は血糖を下げるインスリンの働きで血糖値が下がってきます。逆に糖尿病の人は1時間→2時間と血糖値が上がってきます。境界型糖尿病の人は(いわゆる糖尿病予備軍)1時間、2時間ともに糖尿病ほど血糖値が上がりはしないものの正常に低下しない状態になります。ブドウ糖負荷試験の正常値は、空腹時で血糖が110mg/dl未満かつ2時間値が140mg/dl未満です。空腹時で126mg/dl以上、もしくは、2時間値で200mg/dl以上であれば糖尿病型と診断します。どちらにも属しなければ境界型(予備軍)となります。このようにして正常か糖尿病なのかを区別する検査です。糖尿病であれば早期に治療に取り組めますし、もし糖尿病予備軍と分かれば、まじめにダイエットに取り組むいいチャンスと思って下さい。また糖尿病および予備軍ではコレステロールや血圧の管理基準が通常より厳しくなりますので、なおのこと「糖尿病なのかどうか?」白黒はっきりつけてみてはいかがでしょうか?
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家庭血圧の値のバラツキ=血圧変動

Text by 関口内科 関口 洋平
「先生、家庭血圧の値のバラツキが大きくなったのは、私の機械が壊れているのでしょうか?」と、高血圧で通院しているAさんは首をかしげて聞いてきました。どうやら、毎朝きっちりと同じ時刻、同じ姿勢で家庭血圧を測定しているのに、季節が秋に入った頃から、測るたびに血圧の値が大きく違うようになり、自分の家庭血圧計が信用できないとの相談でした。血圧の値は測定する度にバラツキがあるものです。これを血圧変動といって、病院で測る診察室血圧も家庭で測る家庭血圧にも必ず変動があります。以前は、測定器の機械的誤差や測定方法が丁寧でないことなどが、血圧変動の主な原因と考えられていました。しかし2010年頃から、血圧変動が大きいことが脳卒中の発症と関係があるとの研究結果が報告されるようになり、血圧変動は老化や動脈硬化の進行とも深く関係があると考えられるようになりました。血圧変動には、夏に低く冬に高くなる「季節変動」、病院の定期受診時に測定する度に違った値となる「受診間変動」などがあります。さらに近年は家庭血圧測定が普及したことによって、毎日測定すると毎日違う値となる「日間変動」、朝と夜などの1日の中で違う値となる「日内変動」、さらに1機会に複数回測定した場合に違う値となる「測定間変動」などが容易に調べられるようになりました。最近はそれらの変動に関して幾つもの研究がされるようになり、血圧を下げる薬の中でも特にカルシウム拮抗薬が、「受診間変動」を小さくすることで、脳卒中を予防する可能性がある事が分かってきました。Aさんのように気温が寒くなり始める秋頃から血圧変動が大きくなる人は、動脈硬化が進行していると思われますので、冬期間は気温の低い場所に突然出ることを避けるなど気温の変化に注意することで、血圧変動を大きくさせない生活をおくることがとても大事です。
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コンタクトレンズと老眼

Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
僕が眼科クリニックを開業したのがちょうど十年前になりますが、そのころから遠近両用コンタクトレンズ(以下CL)は、これから使う方が増えてくるだろうと考えていました。ですが、いかんせん、その当時は自分はまだ老眼ではなかったものですから、テストレンズをつけてみてもよく見えているのかどうか実感がありませんでした。ところが、四十五歳にもなってくると自分でも急に老眼になってきました。そこで自分でもCLの老眼対策をしなくてはならないこととなり、もう一度遠近両用CLを試してみました。するとどうでしょう―今度は遠くはもちろん近くも見やすくなっているではありませんか。改めて遠近CLを見直してみました。現在色々な遠近両用CLが発売されていますが、あの小さいコンタクトレンズにどういうふうに遠用度数・近用度数を配置するかというところがみそで、それぞれの見え方の特徴が出ます。例えばコンタクトレンズの中心から、近用・中間用・遠用と順番に度数を変化させたり、遠用・近用・遠用・近用と交互に入れてみたり工夫しています。また、小さいコンタクトに遠用・中間・近用の度数を全部入れてしまっているので、CLを通して目の中に入ってくる光の中には、遠くにピントのあう光と近くにピントのあう光の両方があります。遠くを見ようと思った時、近くを見ようと思った時、それぞれに目的の光情報を頭の中でピックアップするというのが遠近両用CLの作り方です。それ故、逆にピントの合っていない光情報も、常に目の中に入っているためちょっとずつにじんだ感じを感じられてしまいます。ですからレンズの大きな普通の眼鏡に比べて全てがすっきりというわけにもいかないのが実情です。普通の眼鏡にしても遠近両用眼鏡だとどうしても慣れないという方がおりますが、遠近両用CLも、使ってみてやっぱりうまく慣れないと思う方もおります。
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