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コレステロール論争

Text by 関口内科 関口 洋平
平成22年9月、脂質栄養学会から「長寿のためのコレステロールガイドライン2010年版」が発表されました。その内容は、中年〜高齢の一般集団では、コレステロール値の高い方が低いよりも癌死亡率や総死亡率が低いので、コレステロール値を下げる医療や食事指導は誤りである、というものでした。この発表により、コレステロールに関する認識が覆され、治療中の患者さんや一般の方々の間に大変な混乱を招きました。この発表に反対の立場をとる日本動脈硬化学会は、同年10月に次のような声明をだしました。肝臓疾患や癌患者などの低栄養状態の人達のコレステロール値はそもそも低値であり、そのような状態の良くない人達を含めた一般住民の統計から「コレステロール低下療法は誤りである」としたのは、コレステロールが最初から低値であるという事と高値から低下させる事を混同して論じており、国民に誤解を与えるというものでした。90年代から最近までに報告された幾つかの臨床試験では、悪玉コレステロール(LDL)値を下げると動脈硬化を基にする疾患(心筋梗塞や脳梗塞など)の発症が減少するという、科学的に信頼性の高い評価を受けています。さらにそれらの試験結果から、二次予防(1回心筋梗塞を起こした人が2回目を起こさないための予防)では、LDL値は出来るだけ低値へ下げる方が良く、一次予防(まだ発症していない人の予防)では、動脈硬化リスク(男性、高血圧、糖尿病、喫煙、低HDL、冠動脈新患の家族歴)を多く合わせ持っている人ほど下げる方が良いとされています。また、75才以上の高齢者や女性の一次予防に関しては議論の多いところですが、LDLとHDL(善玉コレステロール)の比や頚動脈エコー検査などで個々の病態を検討し、リスクが高い場合は下げる方が良いと言われています。現在治療中のかたは、食事療法や内服治療を突然中止したりせず、不安がある場合は医師に相談しましょう。
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道南地域の急性期医療の役割を担う。チーム医療により安心と信頼の医療を提供。

1930年の開設以来、80年にわたり道南地域の基幹病院としての役割を担ってきた函館中央病院。かけがえのない生命と健康を第一に尊重する心ある医療を基本理念とし、最先端の急性期医療、難度医療の実践に努めている。数次にわたる増改築工事を経て病床数は527床を有する。2007年には日本医療機能評価機構から「Ver・5」の認定を受けた。09年2月には道内3施設目となる総合周産期母子医療センターの指定を受け、NICU9床、GCU16床、MFICU3床を備え、24時間体制で母体搬送を受け入れ、ハイリスクの妊娠や出産、低出生体重児のケアにあたっている。年間の出産数は約800件に及ぶ。助産師外来の開設やマタニティーヨガ教室など、患者要望に応える取り組みも行っている。09年4月にはICU(集中治療室)センター6床を開設し、急性期患者の受け入れ態勢の充実を図った。診療科は19科にのぼり、特に整形外科は、脊椎、上肢、下肢、リウマチの各分野で最良かつ最先端の治療を実践し、経験豊富な専門医が12人在籍し国内最大級の診療体制を整えている。各分野の臨床成績を国内・海外の主要な学会やジャーナルに数多く発表している。年間約1700例の手術を実施し、併設する脊椎センターも脊椎外科指導医が4人おり、年間約500例の脊椎手術を実施し、全国有数の症例数である。循環器内科は救急疾患である急性心筋梗塞や不安定狭心症を含む急性冠症候群やうっ血性心不全などの疾患の診療に重点を置き、これらの疾患に対しては24時間体制で対応している。また、手術を要する重症の循環器疾患は、心臓血管外科が担当している。内科・消化器内科は、肝胆膵、消化管の腫瘍性疾患と炎症性疾患に対する診断と治療に注力し、糖尿病をはじめとする生活習慣病のプライマリーケアを重視している。07年には外来化学療法センターを開設し、これまで以上に落ち着いた療養環境で治療が受けられるようになった。小児科は未熟児・新生児、小児神経、小児循環器の各専門医が診療にあたり、非常勤医による血液・腫瘍疾患、腎臓疾患、染色体・遺伝性疾患の各専門外来を設置している。外科は消化管疾患、肝胆膵、乳腺・内分泌外科を専門とし、患者負担が少ない内視鏡による鏡視下手術(腹腔鏡・胸腔鏡)に積極的に取り組んでいる。また乳がん診療にも力を入れ、マンモグラフィ読影認定医が3人いる。形成外科は褥瘡(じょくそう・床ずれ)、熱傷、顔面外傷、皮膚悪性腫瘍などの治療を実施し、重症疾患の手術を数多く実施している。院内にはドトールコーヒー店をはじめローソンもオープンし、アメニティの更なる向上を図っている。「効率のよいチーム医療によって、道南の皆様に安心と信頼の医療を提供しながら、ご意見やご要望もいち早く取り入れて、今後ともいっそう地域に開かれた病院を目指しています」と、橋本友幸院長は話す。
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三種混合ワクチン同士の接種間隔に注意

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
厚生労働省は昨年「三種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風)ワクチン同士の接種間隔が八週を超えるものは定期接種として法の認めた接種ではないので任意接種扱いにしなさい、今年の四月からは厳密に運用する」と、小児科医とこどもたちには悩ましい通達を出しました。三種混合ワクチンによって免疫が与えられる百日せきという病気は、このワクチンがしっかり打たれることで、ほとんどみられない病気となりました。しかし、過去には三種混合ワクチンが副作用のために一時的に中止に至ったために、百日せきがこどもの命をたくさん奪うということがありました。それは昭和49年のことです。昔の三種混合ワクチンは副作用が強く、それが社会問題化してしまいました。5年後には百日せきが全国でみられることになり、1年間で1万5千人のこどもが百日せきに罹患(りかん)し、41名の尊い命がワクチンができないがために奪われてしまいました。ワクチンは国が法律で定め、地方自治体が実施主体となり行われます。この通達に関して、全国でも対応が分かれており、国の通達に従って三種混合同士の接種間隔が八週を超えるものを一律に任意接種扱いとし、任意接種に対しては自費を徴収するところ、任意接種とはなるものの、自治体が接種料金を負担し、公費接種と同じ状態を保とうとするところがあります。皆さんが住んでいる市や町はどうですか?この問題を回避する一番の方法は、三種混合ワクチンの接種を3ヵ月になったらすぐに始め、一期初回の3回が終わるまで他のワクチンをしないで三種混合をやり終えることです。ポリオワクチンは3月から6月にかけて行われることが多いですが、日本では昭和55年を最後にポリオの発生はありませんので、このワクチンを急いでする必要があるのはインド周辺にこどもを連れて行かなければならない方に限られます。BCGは接種が6ヵ月までとなっていますので、いつも診ている先生と相談して行うようにしてください。
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眼瞼下垂(がんけんかすい)について

Text by 藤原眼科 藤原 慎太郎
眼瞼下垂とは目をあけても上まぶたが十分に開かない状態のことをいいます。眼瞼下垂があると、視覚の発達期にある小児では弱視、斜視、屈折異常の発生に関係し、高齢化社会の今日しばしばみられるようになった加齢性眼瞼下垂も、高度になると日常生活に不便を来たし生活の質を低下させます。眼瞼下垂は生まれつきまぶたをあげる機能が弱い先天性眼瞼下垂と、後天的な要因で生じる後天性眼瞼下垂に分かれます。先天性眼瞼下垂では、まぶたを上げる筋肉[上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)]の力がかなり弱いか、上眼瞼挙筋が欠損しているため十分にまぶたが上がらなくなっています。後天性眼瞼下垂症には、腱膜性眼瞼下垂(けんまくせいがんけんかすい)、神経原性眼瞼下垂(しんけいげんせいがんけんかすい)、筋原性眼瞼下垂(きんげんせいがんけんかすい)、腫瘍性病変によるものなどがあります。まぶたを上げる神経の障害(動眼神経麻痺や脳梗塞後遺症など)、筋肉自体がこわれてしまう病気(筋緊張性ジストロフィーや重症筋無力症など)では原疾患の治療にて改善が期待できることもありますが、薬物治療などで改善が認められない場合には患者さんの状態に応じて手術を行うことがあります。後天性眼瞼下垂のなかで腱膜性眼瞼下垂は、加齢や化粧、アレルギー性結膜炎、コンタクトレンズの長期間使用などでまぶたがこすれることにより、まぶたの板[瞼板(けんばん)]とまぶたを上げる筋肉(上眼瞼挙筋)の間をつないでいるすじ(腱膜)が瞼板からはずれてゆるんでしまうことにより生じます。この結果、まぶたを開けようとして上眼瞼挙筋が収縮しても、その力が十分に瞼板に伝わらなくなるため眼瞼下垂になります。この症状があると、これを補うために眼瞼挙筋に付随している筋肉(ミュラー筋)を収縮させてまぶたを開けることになります。ミュラー筋が収縮するためには自律神経の交感神経が緊張する必要があり、交感神経が常に緊張していると頭痛や肩こり、手足の冷え性、不眠などを生じることがあります。治療はゆるんではずれてしまった腱膜を瞼板にとめなおす手術を行います。また、まぶたが開けにくい患者さんの中には、まぶたが痙攣をする病気(眼瞼痙攣)を伴っていることがあり、治療は痙攣を抑える作用をもつ薬をまぶたの筋肉に注射します。このように眼瞼下垂には原因がさまざまあるので、治療法もさまざまです。まずは眼科医を受診して眼瞼下垂の原因を見つけることが先決です。脳動脈瘤など他の病気の影響だったり予兆だったりする場合はこちらの治療が優先となります。医師に相談し原因を見つけて適切な治療を受けましょう。
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多汗症・ワキガ症の治療方法

います。一般にデオドラント効果のあるスプレーで解消することが可能ですが、臭いが強かったり、汗の量が多いと日常生活でストレスを感じてしまう事があります。
また、本人が多汗症とワキガ症を混同している事が多いため、診断内容の説明を充分に受けてから治療を受ける事が大切です。現在、形成外科・美容外科で行われている多汗症とワキガ症の治療方法には(1)絶緑針を使用した電気凝固法(自費適用)、(2)ボツリヌスA毒素による治療方法(自費適用)、(3)剪刀法(保険適用)、(4)クアドラカッターによる吸引法(自費適用)があります。多汗症・軽度なワキガ症の治療方法で最近よく用いられている方法は、日常生活にまったく支障がきたさず、翌日から入浴ができて、誰にも治療した事が分からない、短時間(10〜30分)で治療可能な方法として、(1)電気凝固法と(2)ボツリヌスA毒素による治療方法です。よく言われているプチ手術的方法なので、改善度や効果期間が限定されます。重度の手術的多汗症・ワキガ症の治療法の(3)剪刀法、(4)クアドラカッターによる吸引法は手術後の創固定期間がありますが、長期間治療効果が安定している事がメリットです。
(3)の剪刀法は以前より行われている方法でわきに3〜4cmの切開を1〜2ヶ所に入れ、徒手で皮膚の裏側にある汗腺を切除する治療方法です。創の固定期間は10〜14日必要です。(4)のクアドラカッターによる吸引法はわきに7mm程度の非常に短い切開を入れ、汗腺を切除吸引する方法です。
創の固定期間は7日以上必要ですが、手術跡が小さく、目立たない事が大きなメリットです。多汗症・ワキガ症の治療方法はいろいろな方法があり、診断を受けた上、日常生活に支障のない方法を選択するか、手術的方法を選択するか、充分な説明と医師とご相談して治療方法を決めましょう。
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