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脳波検査の復権Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
以前、この欄の「脳を鍛える」話で、脳を鍛えるには繰り返すしかないと書きました。実は、「鍛える」目的でなくても、「繰り返す」ことで「身に付いてしまう」ことがあります。脳は何億という神経細胞が電気信号を伝える回路の塊です。脳の神経細胞の回路は、繰り返し電気信号が流れることにより、信号が流れやすくなります。これが「繰り返す」ことで、知識や技術が身に付く基本原理です。ところが、厄介なことに都合の悪い事まで身に付いてしまいます。その代表が「てんかん」です。「てんかん」の発作は、脳の一部から異常な電気信号が生じ、それが広がることで、けいれんを起こしたり、意識を失ったりします。発作を繰り返すほどに出やすくなってしまいます。この広がりを抑えるのが薬の働きです。「てんかん」には、ネガティブなイメージがついて回りますが、新薬が次々に開発されている上に、一生薬が必要とは限らないことも、これまでの経験で分かっています。時には、異常な信号の発生源が特定できて手術で完治することもあります。脳の電気活動を見る目的で行われるのが脳波検査ですが、「てんかん」の異常な電気信号を見るのに、この検査が大変役に立ちます。しかし、近年は、断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)といった形を見る検査方法が発達してきた一方、脳波は判読が難しく、重症の頭部外傷や脳卒中の後遺症を除けば、成人してからの「てんかん」の発症は少ないと考えられていたため、脳波を検査することが減ってきていました。ところが最近、脳波計もデジタル化して見やすくなり、再び注目されています。特に成人、それも高齢者では想像以上に、「てんかん」発作が起きていることが分かってきています。一時的な意識障害、一過性のまひなど、脳卒中の前触れを疑わせるものの中に「てんかん」が潜んでいるらしく、脳疾患急性期の脳波検査が再び注目されています。CT、MRIで脳の形は見やすくなりましたが、働きを見るには、古くからの脳波検査がまだまだ必要です。
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男性の性(11)Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
歌の世界ではオトコを待つオンナ、実体験ではオトコを待たせるオンナ、どちらも同じオンナですが、よく考えてみると待ったり待たせたりの時間が両者では大きく異なることに気がつきます。
歌の世界でのオンナの待ち時間は数週間から十数年に及ぶのに対し、デートの待ち合わせなどのオトコの待ち時間は十数分から数時間程度だということです。 つまり、長期的にはオンナが待ち、短期的にはオトコが待つ、というパターンが多いのではないかと思います。 そして、このパターンは驚くことに精子卵子時代から続いていることなのでした。性交時、膣内に射出された1〜4億匹の精子は、時速30〜40cmの速さで子宮口から卵管に向かって泳ぎ続けます。 子宮口から卵管までは23cmくらいなので、最短距離を泳いで行けば1時間弱で卵子との待ち合わせ場所である卵管に到達する計算になります。 実際にはどれくらいの時間がかかるかは分かりませんが、射精された億単位の精子のうち泳いで卵管までたどり着く精子は数百匹だけなので、あまりまわり道をしないで来た精子の方が最後の数百匹に生き残っていると考えた方が自然だと思います。 卵管に到達した精子は48〜72時間ここで生きることが出来ます。一方、卵巣から月に一度排出される卵子は通常1個で、先端がラッパのように広がった卵管に取り込まれ、卵管自体の運動と繊毛運動とによって精子との出会いの場所まで運ばれます。精子が精巣で生まれてから精巣上体〜精管〜精嚢〜尿道と長い長い旅をしてようやく膣内に射出され、さらにそこから今度は各々自力で泳いでくるのと比べると、卵子は卵巣から卵管まで、わずか7cmくらいの距離をたった一人の姫様がカボチャの馬車か牛車に乗ってやって来る様な感じです。(つづく) |
成人の歯科矯正治療Text by みはら歯科矯正クリニック 村井 茂
昨年六月、第十二回日本成人矯正歯科学会が札幌市で開催されました。この学会は、十三年前にはじめて東京で開催されましたが、当時都内では、すでに矯正歯科治療を受けられる患者さんの年齢が二十歳以上の方が半分以上を占めていたため、成人のための矯正治療について学ぶ必要性から生まれた学会でした。その当時から創設メンバーであったために、昨年は学会を引き受け、北海道ではもっとも大きな都市である札幌市で開催させていただきました。矯正治療において、子供を対象にした場合は、乳歯が残っていたり、萌出(歯茎から歯が生えること)直後の永久歯のため、歯の根が完成していなかったり、全ての歯が生えきっていないことも少なくありません。一方、大人の場合には、すでに歯槽膿漏(しそうのうろう)に罹(かか)っていたり、金属の冠が入っていたり、歯冠(しかん)が削られていたり抜歯されていたりして、本来持っている歯の数や、歯や歯茎の状態が矯正歯科治療開始時点で、すでに加齢変化を起こしている場合が多く見られます。また、職業上の理由で、見える矯正装置がつけられないケースも少なくありません。このように成人の矯正歯科治療は、包括歯科治療といわれるインプラントや義歯、歯槽膿漏の治療など、全ての歯科分野の関与が必要となります。矯正歯科治療は何歳でも受けられます。よく、矯正治療は子供だけの分野と誤解されて受け取られているようですが、歯科医学的には、生きている人間であれば何歳でも歯の移動は可能ですし、それを裏付けるように"見えない矯正装置"といわれる、歯の裏側につける舌側矯正歯科装置で治療を受け、歯を削らずに自分の歯で噛めるようになり、キレイな歯並びになったと喜んでいる七十歳の方の例もあります。小さい頃に矯正歯科治療を受けられなかった大人の方が歯並びを気にして治療を受けられる事例が増えてきており、十年前に東京で起こった同じような傾向が、現在、函館においても起こっております。
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なかなか治らないニキビ「ピーリング&レーザーピーリング」Text by 五稜郭大村美容形成クリニック 大村 勇二
ニキビ治療は抗菌剤含有のローション、ジェル、クリーム、時には少量のステロイド含有の軟膏を皮膚に塗り、抗菌剤、ビタミン剤を内服することが一般的に行われている治療です。
20歳以降のなかなか治らないニキビ、特に顎や首に局所的に発生したニキビの多くは、ダイエットによる偏食などによる貧血や女性ホルモン異常、ストレスなどに原因があります。美容皮膚科的ニキビ治療は、ニキビ自体を治すだけでなく、ニキビ治療の後、黒くデコボコの肌にならないようにする治療です。 このようなニキビ跡(黒くデコボコの肌)が起こらないようにすることで、できるだけくすみのなく、早く化粧のりの良い肌に近づけます。ピーリング治療は、一般的に治療ではなかなか治らない方やニキビ治療時から美白を考えている方への治療で、また、ニキビ治療後にできるだけニキビ跡が生じないようにする治療です。そして、レーザーピーリングやメソローラーによる治療は、ニキビ後に生じてしまった黒ずみや陥没した肌を軟化させて改善し、化粧のムラを解消させる美白治療です。ニキビ治療は保険治療から自費治療までいろいろあります。 また、ピーリングやレーザーピーリング治療でも数回の施術が必要になります。 カウンセリングをお受けになってから、治療後の経過、注意事項をお聞きになった上で、生活様式に合った治療法をお選びください。 |
リウマチに対する誤解Text by おぐらクリニック 小椋 庸隆
リウマチは正式には関節リウマチと言い、手足の関節が腫れて痛み、進行すると関節に障害を残し、時には肺や腎臓などもむしばみます。異常をきたした免疫システムが、誤って自分自身の組織を攻撃してしまうために起きると考えられています。世間ではリウマチに関して、間違った認識もあるようです。例えば、高齢者の病気、女性の病気、遺伝する、治療法がない、など・・・。実際には、リウマチの発症時期は30~40歳代にピークがあり、20歳代の患者も珍しくありません。逆に、70歳以降での発病はむしろまれです。男性の患者は女性の3分の1くらいいます。親子でリウマチになることもありますが、糖尿病や高血圧にくらべればはるかに低い確率です。最近は良い薬が次々と開発され、早期に診断すれば進行を抑えることも可能になってきました。
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