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屈折矯正手術よもやま話Text by 吉田眼科病院 岡田 佳典
「近視や乱視を治したい(遠視もですが・・・)!」そんな皆様のご希望を可能にしたのがレーシック(LASIK)であり、その発展型がウェーブフロント(wave-frontguidedLASIK)です。以前、当コラムに掲載させていただいた時には、まだ噂の手術・トピックスの域を脱していなかったこの術式も、今や市民権を得て、広く深く皆様に浸透されたのではないかと思います。ただし、LASIKは角膜を削る手術のため、角膜の厚さが薄い、または、強度の近視、などの理由から適応外となり、コンタクトレンズや眼鏡のみで対応せざるを得ない場合もあります。これらをカバーする手術は無いのでしょうか?答えは、「有ります(残念ながら、全ての方が適応となる訳ではないのですが・・・)」。近年登場した方法がこれにあたります。例えば、LASIKで行う角膜のフラップをより薄く作る事ができる(1)エピレーシック(epi-LASIK)という方法では、今まで不可能であった角膜厚の薄い症例も手術が可能となります。薬品を用いてフラップを作る(2)ラセック(LASEK)や、現行の(3)ピーアールケー(PRK)も同様な効果が得られます。また、(4)有水晶体眼内レンズ(PhakicIOL)という眼内に埋め込むレンズも登場しました。この方法は角膜を削る事がないため、極端に薄い角膜の方や強度の近視の方も手術を受ける事が可能になりました。医学の進歩は目を見張るものがあり、屈折矯正手術も同様です。これからも、より良い治療方法が登場する事でしょう。では、現時点で最も優れた手術方法はなんでしょうか?私見ですが、やはり「レーシック(LASIK)」と言えるでしょう。これに、「エピレーシック」や「有水晶体眼内レンズ」などの方法を個々の症例に合わせて行う事で、今まで以上の適応の拡大と安全性の向上が得られるのです。これから手術を希望される方は勿論のこと、今までに適応外とされた方や、二の足を踏んでいた方も、改めてご相談されてみてはいかがでしょうか。
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目もメタボ!? 太っていなくてもメタボ!?Text by 藤岡眼科 藤岡聖子
近年欧米諸国と同じく、過栄養や運動不足の生活になったため、わが国では高血圧・高脂血症・糖尿病などのメタボリックシンドローム(メタボ)が急増しています。しかしながら検診を受けていない方も多く、視力低下で眼科を受診してはじめてメタボがみつかる方もいます。目薬で瞳を広げて眼底検査をすれば、眼科医は網膜の血管の様子を直接のぞくことができます。眼は身体のなかで唯一、血管を直接観察できる臓器なので、実は眼底検査から動脈硬化、高血圧や糖尿病が発見されることも多いのです。また、視界が狭くなったと受診した方の中には、視野検査などで頭の中の動脈瘤や腫瘍が発見され、即、脳神経外科で手術となり一命を取り留めた方もいます。意外にも眼科受診がきっかけで全身の病気が発見されることは多いのです。目のメタボは主に『糖尿病網膜症』と『加齢黄斑変性』ですが、いずれも失明原因になる病気です。メタボと聞くと肥満をイメージしますが、アジア人は極端な体重増加がなくても糖尿病になりやすい人種です。身長170cmで体重87kgのアメリカ人と体重72kgの日本人が同じ割合で糖尿病を発症するということで、太っていなくても油断はできないのです。『糖尿病網膜症』も発見さえ早ければ、網膜光凝固などの治療で進行予防ができますが、糖尿病とわかっていても一度も眼底検査を受けていないために網膜症がすでに悪化してしまって、視力が戻らない方も多くいるのが現実です。また、『加齢黄斑変性』はタバコを吸う人が吸わない人に比べて、3倍もかかりやすくなっています。わが国の加齢黄斑変性は10年前に比べ確実に増えていますが、眼底検査をしないとわからないため放置され、視力が下がったまま固定してしまいます。人間は80%以上の情報を目から取り入れているのです。目は2つあるために片方の視力低下に気付かないようですが、一生見える人生を送るために早期発見が必要です。眼科の検査は痛い検査はひとつもなく、目のメタボから身体のメタボも発見できるのですから、40歳以上の方は検診と考えてぜひ一度眼科を受診してみてください。
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乾き目なのに涙目 ~結膜弛緩症(けつまつしかんしょう)~Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
白目(強膜:きょうまく)の表面は結膜(けつまく)という薄い膜で覆われています。その結膜は黒目(角膜:かくまく)から始まって外側へ伸び、数㎝外側でUターンして赤目(眼瞼:まぶた)の表面から瞼の縁まで戻ってきます。両手で薄い透明なビニール袋を持っている状態を想像してみてください。そのビニール袋の中に涙がたまっていて瞬きをする度に角膜の表面を涙が覆って潤してくれます。年齢とともにこの結膜がゆるんでだぶついてきてしまう方がいます。この状態を結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)と言います。結膜弛緩症になるとゆるんできた結膜は上の方に上がってきて、下瞼の縁からはみ出して角膜の上まで飛び出して、下瞼の縁から白目の固まりが盛り上がって見えるようになっています。この状態になると、結膜の折り返し部分に涙をためることが出来ないため涙があふれて涙目になってします。でも逆に、折り返し地点に涙がちゃんとたまっていないということは瞬きをしたときに涙が黒目を綺麗に覆うことが出来ず、すぐに涙が蒸発してしまうということです。ですから、結膜弛緩症の方の問診票を見ると、「涙が多い」と「目が乾く」の両方に丸がついている場合がよく見られます。そのほかに、シブシブする、イズい、目やにがたまる、涙が目尻にあふれるので目尻の皮膚が肌荒れする、といった症状も出てきます。治療法としては、結膜を引っ張って張りを持たせた状態で強膜に縫い付ける結膜縫合術(けつまくほうごうじゅつ)を行います。程度の軽い場合には引っ張って強膜に縫い付けますが、程度の重い場合には結膜やその下にあるテノン膜を切り取ってから縫い付ける場合もあります。涙目だけれど乾き目、シブシブする、朝目やにがたまっているという方は一度眼科を受診して結膜の状態をチェックしましょう。
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外傷Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
外傷とは、日常生活で多く見られるケガのことです。その種類は、切創(切りキズ)、擦過傷(すりキズ)、挫創・挫滅創(ぶつけたキズ)、刺創(刺しキズ)、咬傷(咬みキズ)、などに分けられます。このようなキズをきれいに治すには初めの治療が大切です。擦過傷は、すりむいてできたキズです。このようなキズは、皮膚の損傷は浅く、縫合せずに治すことができます。しかし、キズの中に土砂やゴミなどが入っていることも多く見られ、そのままで治してしまうと刺青のように黒く残ってしまうことがあります。これを防ぐにはよく洗浄して、細かい異物を取り除いておくことが大切です。そのためには、局所麻酔が必要なこともあります。挫創というのはぶつけてできたキズです。切り傷などに比べると周囲の皮膚のダメージが大きくなっています。そのまま消毒しておいても治ります。ただし、時間がかかってしまいますし、治った後のキズアトは幅が広くなって目立つキズアトになってしまうこともあります。このようなキズをきれいに治すには、まず、ぶつけてできたキズですので、傷口から細菌が入り込み感染症を引き起こしてしまうこともあるので、充分な洗浄が必要なこともあります。そして、ダメージを受けた皮膚や皮下組織を切除して、ていねいに縫合することで、キズアトを目立たなくすることができます。咬創は、咬まれたキズです。キズそのものは小さくても深いことがあります。また、引っかかれたキズも同様ですが、汚いことが多く化膿しやすいキズです。基本的には縫合せずに治療していきます。
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翼状片(よくじょうへん)についてText by 江口眼科病院 井関 萌
「黒目の一部が濁ってきた」「白目の目頭側がいつも充血する」というようなことはありませんか?それは「翼状片」という病気かもしれません。翼状片とは、結膜(白目の表面を覆う半透明な膜)が、角膜(黒目)の中心に向かって入り込んでくる病気です。症状は初期のうちは充血や異物感、進行すると乱視の進行、視力低下を来します。原因は明らかではありませんが、農業や漁業などの屋外で働く人に多く、紫外線が関係しているとされています。初期のうちは経過観察で問題ありませんが、進行した場合には手術が必要となります。手術は局所麻酔で行い、角膜(黒目)に入り込んだ翼状片を切除します。手術時期が遅れると、手術をしても見づらさが残ってしまうこともあるため、気になる方は一度眼科受診をお勧めします。
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