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自己診断はせずに、専門医に相談しましょう!
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高齢者って、何歳?Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原 亨
世界保健機構WHOの定義では、65歳以上を高齢者と呼びます。近年、日本の高齢における心身の健康調査からは、20年前と比較して、加齢による衰えが、5~10年遅くなった「若返り」現象がみられました。世論調査でも、70歳以上を高齢者と考えると言う意見が多かったそうです。そうは言っても、寄る年波には勝てませんから、身体が次第に弱っていくのは避けようがありません。「要介護」状態に陥る原因としては、第一位が「認知症」、「脳卒中」、「高齢による衰弱」、「転倒・骨折」、「関節疾患」と続きます。脳卒中のように、突然、健康寿命が終わってしまう場合もありますが、「いくつかの病気が重なって、次第に不調がつのり、だんだん要介護になっていく」という場合が多いと思います。「要介護」の前段階と言える心身の弱った状態をフレイル(脆弱・もろい)と言います。フレイルには、三つのタイプがあります。①加齢と運動不足で、筋力が衰えて転倒しやすくなる「身体的フレイル」。②うつ病や認知症による「精神・心理的フレイル」。そして、③社会的問題等で、引きこもり、ストレスに弱くなった「社会的フレイル」です。身体的フレイルのチェックは、体力テストです。世界17ヶ国15万人を4年間追跡調査した結果では、握力の弱い人で死亡リスクが大きくなるそうです。握力が5㎏低下する毎に死亡リスクが16%上昇すると言うことです。握力計がなければ、簡単にできるのは、開眼片足立ち検査でしょう。目を開けて、片方の足で立ちます。挙げた足を着いたり、ケンケンしたりすると終了です。2回やって、良い方が自分の記録です。65歳の平均は、50秒です。足の筋力とバランスを同時にテストできます。握力も片足立ちの時間も、トレーニングで変えられます。自分の未来や寿命を変えられるのかもしれないのです。まずは、けがをしないように、周りを片付けて、片足立ちしてみてください。
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アレルギー性結膜炎Text by はこだて港町眼科 松下 知弘
・目がかゆい・目が充血する・目やにが出る・涙が出る(流涙)このような症状を感じたことはありませんか?花粉症を代表とする「アレルギー性結膜炎」かもしれません。「主な症状は、強いかゆみ」思わず目をゴシゴシこすってしまうほどのかゆみが特徴で、特にまぶたやその縁の部分がかゆく、こするとまぶたが腫れあがり、かゆみの症状が進行することもあります。「主な原因は、花粉やハウスダスト」アレルギー性結膜炎では、結膜(まぶたの裏側と白目をおおっている半透明の膜)が花粉やハウスダスト(ダニやカビなどが混ざった家のほこり)によって炎症を起こし、かゆみ等の症状を生じます。花粉が原因の場合は毎年決まった時期に症状がみられ、スギ花粉であれば春先に、ブタクサ花粉であれば秋に症状が重くなります。北海道ではシラカバによるものが有名です。また、アレルギーの原因(アレルゲン)がハウスダストの場合には1年を通して症状が出ます。犬や猫などの動物が原因の場合もあります。「有効な対策はアレルゲンを遠ざけること」花粉が原因の場合には、症状が出る季節は洗濯物を室内で干したり、外出するときはゴーグル型の眼鏡やマスクをつけるなど、身体(特に目)に花粉が近付かないようにすると良いでしょう。ハウスダストが原因の場合は、こまめに部屋を掃除したり、寝具を干すことなどが効果的です。「抗アレルギー作用を有する点眼薬で、早めの治療を」アレルギー性結膜炎の治療は、まず抗アレルギー作用をもつ点眼薬が処方されます。症状が強い場合はステロイドの点眼薬を併用することもあります。症状が出る季節が分かっている方は、症状が出る前に治療を開始すると症状が軽くて済みます。ある種の点眼薬は使い続けることによって症状を出にくくする作用を持つものもあります。「目のかゆみ」などの症状が気になる方は、一度眼科医にご相談ください。
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寒くなると涙目? 乾き目?Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
冬場は空気が乾燥してきますが、それに加え暖房を入れるとなおさら室内の空気が乾燥します。そうすると目が乾く、ショボショボするという患者さんが急に増えてきます。乾き目=ドライアイの患者さんには2種類あります。涙が根本的に少ないタイプと涙は普通の量なのに乾き目になってしまうタイプです。前者は重症になるとシェーグレン症候群と呼ばれ、涙の他に唾液も少なくなって口も渇く病気です。治療は、保湿成分のヒアルロン酸や涙の量を増やす点眼液をさします。後者は結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)と言って、白目の表面の皮=結膜がだぶついてくることによって涙が目の表面で安定しなくなり蒸発しやすくなってしまうという病気です。治療は点眼薬を用いますが改善しない場合は、だぶついた結膜を引っ張って伸ばして縫い付ける手術をします。乾き目には、ドライアイ用のメガネも有効です。スキーのゴーグルのようにレンズ・フレームと顔の隙間を埋めるパッドがあり涙の蒸発を防いでくれます。また、加湿器の役目をする水タンクが付いて目を潤してくれます。逆に冬場は涙目になるという患者さんも増えてきます。涙点が小さくなってしまう病気「涙点狭窄症(るいてんきょうさくしょう)」の患者さんは、冷たい風に当たると涙が増え、それが目の外に捨てられなくなるので涙があふれてしまうのです。また、涙点だけではなく、目頭から鼻にかけて通っている涙の下水管=鼻涙管(びるいかん)自体が詰まってしまっている病気が「鼻涙管閉鎖症(びるいかんへいさしょう)」です。これらの場合、まず涙を減らす目薬を使ってみますが、効き目が少ないようならば、涙点切開術や涙道チューブ挿入術などの涙目の手術をする必要があります。涙目を軽減するために目に冷たい風を当てないという意味では、前述の縁の付いたメガネも有効だと思います。
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かかりつけ医と総合診療(2026年9月 ハコラク掲載)Text by たからまち総合診療クリニック 院長 玉城 耕平
近年、「どの診療科を受診すればよいか分からない」と悩まれる方が増えています。発熱や咳だけではなく、「体調が優れないけれど原因が分からない」「気になる症状がいくつもある」「健康診断で異常を指摘された」など、どこに相談すればよいか迷う場面は少なくありません。そのようなとき、最初に気軽に相談できる存在が「かかりつけ医」であり、その役割を担う診療分野の一つが総合診療です。総合診療では特定の臓器や病気だけに注目するのではなく、年齢や性別を問わず、患者さん一人ひとりの症状や生活背景まで含めて幅広く診療を行います。原因を多角的に考え、必要な検査や治療を行うとともに、より専門的な診療が必要と判断した場合には、適切な医療機関へつなぐ「医療の入り口」としての役割も担っています。年齢を重ねるにつれて、高血圧や糖尿病などの生活習慣病に加え、心臓病など複数の病気を抱えながら生活される方も増えてきます。そのような場合には、複数の医療機関で処方される薬の重複や副作用に配慮しながら、患者さん全体の健康状態や生活の様子を把握し、安心して日常生活を送れるよう支える「かかりつけ医」の存在が重要になります。患者さんを総合的に診る総合診療は、まさにその役割を大切にしている診療分野です。もちろん、風邪や花粉症など身近な病気や、健康診断で異常を指摘された際の相談など、日常のさまざまな健康の悩みにも対応しています。「こんなことで受診してもいいのだろうか」と迷うようなことでも、気軽に相談できることは、かかりつけ医の大きな役割です。医療が高度に専門化した今だからこそ、「まず相談できる場所」があることは大きな安心につながります。体調に不安を感じたときや、受診先に迷ったときには、まずはかかりつけ医に相談してみてください。総合診療が、その身近な相談相手として地域の皆さまの健康を支える存在となれば幸いです。
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脂肪肝に潜む危険Text by 弥生坂内科クリニック 渡辺 雅男
脂肪肝とは肝臓の細胞に脂肪がたまった状態を指し、日本人に大変多く約2000万人が罹患していると推定されています。その原因として過度の飲酒は昔から知られていましたが、近年は過食や運動不足による脂肪肝が増加しています。脂肪肝には大きく2つの問題があります。1つ目は、脂肪肝にはメタボリック症候群(肥満・糖尿病・高血圧症・脂質異常症の有無などから診断されます)を伴うことが少なくないことです。メタボリック症候群は日本人の死因の上位を占める脳梗塞や心筋梗塞のような予後に直結する動脈硬化性疾患の発症が多くなります。もう1つは、脂肪肝は長年良性疾患と考えられていましたが、一部は肝の炎症によって肝硬変や肝がんを発症する危険性があり、実際に脂肪肝を基盤とする肝硬変・肝がんは近年増加傾向にあります。さらに最近の研究ではメタボリック症候群を合併する脂肪肝は肝硬変や肝がんへ進展するリスクが高いことが分かってきました。2020年に世界各国の肝臓専門医が集まって議論した結果、「代謝異常に関連する脂肪性肝疾患(MAFLD(マフルド))」という新しい疾患概念が提唱されました。その診断基準では脂肪肝にメタボリック症候群を合併しているかどうかから診断され、飲酒量やB型肝炎・C型肝炎といったウイルス性肝疾患の有無も問いません。分かりやすくいうと、大部分が良性である脂肪肝のうちリスクの高い集団を絞りこんで厳密に経過観察し、最終的に予後の改善を図ろうという取り組みです。その有用性は今後人間ドックや日常診療によって検証されていきますが、消化器・循環器・内分泌代謝といった内科の複数分野にまたがる視点からの健康管理にも役立つものと期待されています。両者を合併している方は今後特に注意しましょう。
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