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加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)に対する新しい治療法についてText by 江口眼科病院 江口 秀一郎
加齢黄斑変性症は欧米諸国では高齢者の主な失明原因となっています。一方我が国においては、食生活や生活様式の変化と共に、この病気が増加しており、高齢化社会では主要失明原因になると危惧(ぐ)されています。この病気は、網膜の裏打ちをしている脈絡膜から新生血管が生じ、その弱い血管からの出血、浸出、それらが吸収された後の繊維性瘢痕(はんこん)により網脈絡膜が非可逆性に変性して視力が低下してしまいます。この新生血管の治療に各種の試みがなされてきましたが、有効性と安全性の観点から満足すべき水準とはなっておりませんでした。そこで新たに出現したのが光線力学的療法(PDT)です。この治療法は光感受性物質を注射してから特定の波長のレーザー光を照射し光化学反応を生じさせ、レーザー照射部位の血管を破壊する治療法です。PDTの適応と照射には厳密な条件が設定されていますが、加齢黄斑変性症に対する新しい治療法として期待されています。
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メガネがくもるのでコンタクトにしたいText by くどう眼科クリニック 釜石 清隆
コロナ禍でマスクが日常的になり、メガネがくもり不便な為CL(コンタクトレンズ)を希望する方が来院されます。直接、角膜にのせるCLは感染やトラブルに注意が必要で、それらを避ける為に気をつけてほしいことをいくつか上げます。【CLを扱う前に石鹸(せっけん)をつけて手を洗う】今や手洗いは習慣だと思いますが、石鹸を使ってしっかりと行います。洗った後は手に残っている水分を十分ふき取ってからCLを扱うようにして下さい。【こすり洗いを必ず行う】2週間交換CLの一般的なケア(MPS使用)では、CLのこすり洗いを必ず行います。液につけておくだけでは汚れは落ちません。【レンズケースも清潔にする】レンズケースが汚れているとCLの汚染原因に繋がります。レンズケースは流水で洗った後、しっかりと自然乾燥させてから使用して下さい。汚れやトラブルが原因でCLの見え方がくもっては意味がなくなります。※ハードおよびソフトCLともにこのアドバイスは適用されます。
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春の眼科検診での視力と色覚検査Text by 清水眼科クリニック 院長 清水信晶
新学期を迎え、我々眼科医も学校健診のため小・中学校を訪れます。視力検査を含め、目の病気が疑われれば専門医を受診するようにと、健診の結果用紙を子供達は学校から頂いてきます。その中で特に注意しなければならないのが小学校一年生の視力検査の結果でしょう。小学校一年生にとって視力という検査は初めての経験で、そのため本来の視力より低く出ただけということもあります。しかしこの年齢で結果が悪い場合、遠視や乱視のお子さんも多く見受けられます。そして、遠視や乱視の場合、弱視(じゃくし)や斜視(しゃし)を伴っている場合があり、この一年生の時期を逃すと後でメガネをかけたとしても視力が回復できなくなってしまうこともある、目にとってラストチャンスの時期だとも言えます。簡単に言うと、近視は少なくとも近くを見ている時にはきちんとピントが合った画像が目に入るので弱視になることはありません。それに対し強い遠視や乱視の場合は近くも遠くもピントが合わず、常にぼやけています。いつもはっきりしない画像しか見えていないため、放置するとメガネで矯正しても視力がでない弱視になってしまったり、また、斜視を来すこともあります。色覚検査は現在希望者のみ行われています。先天性色覚異常は男児だと、おおよそクラスに1人いる換算になります。小学校に上がると消防車の写生を全員でしたりと色使いにも色覚異常の児童ははっきりと現れることになります。美術以外の教科でも先生が黒板に書いた字が見づらい・学校の掲示物が読みづらいなどの不具合が出ることもあります。小学生のうちにぜひ色覚検査も受けてみることを勧めます。健康診断で視力の結果が悪いときには放置せず、必ず専門医の精密検査を受けましょう。
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間違ったコンタクトレンズの使い方Text by 藤岡眼科 藤岡聖子
最近は多種多様なコンタクトレンズ(CL)が発売され、装用開始する年齢も若くなってきました。CLはメガネに比べて視界も広く、見た目も自然で大変便利な物ですが、使い方を間違うと大変重症な感染をおこし、失明につながる怖い一面もあります。以下のNG項目をチェックして安全に装用しましょう。NG①:装用時間は適当、使い捨てタイプも期限を守らず使っている1日10時間位で外しましょう。CLに覆われている角膜は、酸素不足になりやすいのです。ましてや期限を過ぎたCLは汚れがいっぱい!汚れが原因で角膜に傷がついたり、アレルギー性結膜炎になったり、病気になることばかりです。NG②:外れたハードCLは、ちょっとなめて目に入れる口内には色々な雑菌が存在しています。それを目に入れてしまうことになり、感染のもとです。NG③:外すのが面倒でつけっぱなしで寝ている角膜の酸素不足が続くと角膜がはげたりします。本当に痛いです。その傷から感染すると重症な眼内炎となり、急激な視力低下を引き起こします。失明の危険性もあります。絶対にやめましょう!NG④:外してすぐにケースに入れている洗った清潔な手で、ケースの保存液も取替え、CLもよく洗ってからケースにいれます。つける時に洗うのではなく、外した時に洗うのです。外した時に洗わないとケースの中は細菌だらけ。細菌まみれの液に浸されたCLをつけていることになります。NG⑤:使い捨てコンタクトはもっぱらネットで購入しているCLは心臓に埋め込むペースメーカーと同じ「高度管理医療機器」です。CL購入時には毎回必ず医師の診察後の処方が必要とされています。眼鏡との大きな違いは直接目の表面に触れるので色々な危険性も伴います。眼科医の診察を定期的に受け、自分の目の形、サイズ、度数など適したものを選んでもらって下さい。
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掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)についてText by やなせ皮フ科クリニック 梁瀬 義範
「掌蹠膿疱症」という病気をご存知でしょうか?最近、ある芸能人がこの病気にかかったという話が、テレビや雑誌で取り上げられていましたので、この病名を耳にされた方も多いのではないでしょうか?さてその症状は、手のひらと足の裏に、菌の関与がない、膿をもったブツブツ(無菌性膿疱=むきんせいのうほう)が出て、皮膚が赤くなったり(紅斑=こうはん)、皮が剥けたり(鱗屑・落屑=りんせつ・らくせつ)するというものです。そしてこれらの症状は、良くなったり悪くなったりを繰り返し、慢性的な経過をたどります。手のひらを「手掌(しゅしょう)」、足の裏を「足蹠(そくせき)」と呼ぶことからこの病名がついています。この病気の原因は、はっきりとわかっていません。再発を繰り返す扁桃炎(へんとうえん)や虫歯・歯周炎、副鼻腔炎(ふくびくうえん)などの細菌感染との関連や金属アレルギーとの関連が指摘されていますが、現段階では確実とは言えません。しかし、扁桃腺の摘出や歯科金属の除去・変換といった歯科治療などで、症状が改善する方がいらっしゃるのも事実です。一般的な治療は、外用療法になります。ステロイド外用薬やビタミンD3外用薬を使用します。時として内服治療を行う場合もあります。エトレチナートやシクロスポリンという薬を使用したり、ミノサイクリンという抗菌薬を服用したりすることもありますが、副作用の心配があり、その使用にあたっては慎重に検討する必要があります。ビチオンというビタミン剤や漢方薬の内服が有効な場合もあります。また病変部に紫外線のA波を照射する治療方法(PUVA=プーバ)もあり、良好な治療成績を挙げています。「掌蹠膿疱症」は、水虫や手荒れと間違えられることがあります。治りづらい症状がある場合、一度皮膚科を受診してみてはかがでしょうか。
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