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コラムを読む

マイボーム腺

Text by 江口眼科病院 大山 泰司
こんにちは。今日は“マイボーム腺”についてお話をさせていただきます。マイボーム腺という名称はあまり聞き慣れないかもしれませんが、ドライアイを引き起こす原因の一つとして考えられています。上下のまつ毛の内側にあり、涙成分のうち脂質を出しています。しかし、加齢等の影響により機能異常を起こした場合にドライアイを引き起こす原因になる事があります。出口付近で脂質が固まり蓋(ふた)を作ってしまうと、マイボーム腺梗塞という状態で眼の不快感の原因にもなります。しかし肉眼では分かりにくいため、眼科での診断が必要です。治療はホットアイマスク等により1日2回程度温める事で脂質を溶かす方法が有効ですが、やり方次第で逆効果になる事もあるため注意が必要です。眼の不快感やドライアイ等気になる方は、まずお近くの眼科へ一度ご相談下さい。
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クモの巣状静脈瘤の治療

下肢静脈瘤(りゅう)は太い血管がボコボコ浮き出ているものばかりではありません。足首周囲、膝裏、ふくらはぎなどに赤紫の細い1㎜以下の血管が見えていることがあります。これがクモの巣状静脈瘤です。皮膚内の毛細血管が拡張したもので、静脈瘤の一種です。欧米人では10代の若い頃から大腿部など広範囲に見られることもがありますが、日本人の多くは年齢が高くなるにつれて足首辺りから土踏まずにかけてたくさん出てきます。太い静脈瘤と違いむくみ、だるさ、痛みなどを起こすことはありませんが、まれに局所が火照ることがあります。原因は体質や加齢に伴う変化と言われています。ただし注意しなければならないのは太い静脈瘤が隠れている場合です。むくみやだるさを伴う場合は診察を受けられるのが良いでしょう。クモの巣状静脈瘤の治療は大きく2通りです。一つは硬化療法、もう一つはレーザー治療(自費)です。硬化療法では血管を固める薬を静脈瘤内に注入します。1㎜以下の血管ですから極めて細い注射針を使いますが、薬液に刺激性があり若干の痛みがあります。また皮膚の体質によっては薬液への反応で色素沈着を来すこともあります。レーザー治療は皮膚の表面からレーザーを照射する方法で、施行中はゴムで弾かれるような痛みがあります。いずれの方法も目立ちにくくなるには半年程度かかります。クモの巣状静脈瘤は自覚症状が出るものではなく、原則経過観察で構いません。ただし加齢が原因の一つであるため徐々に広がってくる可能性があります。そのため治療の目的は美容的な意味合い(見栄えの改善)が主となります。まずは正しい診断と患者さんにあった治療の選択が重要です。赤紫の細い血管が目立ってきたら一度医療機関でご相談下さい。専門科は心臓血管外科です。
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叢生[そうせい](凹凸歯並び)について

Text by 大内歯科医院 大内 英樹
今回は叢生(凸凹歯並び)についてお話しします。一般に八重歯などと呼ばれている叢生(凸凹歯並び)の原因は、「歯の大きさ」と「顎の骨の大きさ」のアンバランスが原因です。現代人は、よく調理された「軟食」等により「顎の骨」が小さくなる傾向にあります。逆に以前に比べ栄養状態は良くなった為、歯は大きくなる傾向にあり、この為、歯が配列しきれないのでは?と考えられています。お子さんが将来「叢生」になるかどうかの目安としては、乳歯の前歯を見てください。永久歯に生え代わる直前の5歳頃は乳歯前歯にすき間があるのが良い状態と言えます。この時期の前歯に「すき間」がない場合は要注意です。詳しくは、かかりつけの歯科医院に御相談ください。
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『噛(か)む』ことと『食育(しょくいく)』

人間が持っている歯の形は、前歯は切るに適した肉食のための形、奥歯は、すり潰すための臼(うす)の形をしているため草食に適しております。石塚左玄が著書「食物修養論」で、人間は穀物食動物だと述べていますように、肉食獣に比べると切るための筋肉も弱く、また、草食動物の牛などに比べると、食道から直腸までの消化管の長さが、短く草食動物と言う事もできません。最近良く『食育』という言葉を耳にしますが、村井弦斎は小説「食道楽」下巻に「小児には徳育よりも知育よりも体育よりも食育が先き」とすでに書いております。食育基本法が平成十七年六月十日に成立しましたが、その内容はー一、食の大切さを知る。
二、食の現状を知る(自給率の向上)。
三、生産者と消費者の信頼関係から地域の発展を目指すーなどです。また、米国人、フレッチャーが提唱しているフレッチャーイズムのなかで、空腹を感じたときだけ食べ、十分に噛み砕き、すり潰し、唾液と混ぜることが、健康に大切であると述べています。石塚左玄、村井弦斎、フレッチャーに共通していることは、玄米など自然の食品を加工せず、丸ごと食べること、よくすり潰してから飲み込むことの重要性を唱えていることです。最近、開咬(かいこう)と呼ばれる、前歯がかみ合わない子が多くなっていると言われますが、歯並びが悪く噛む力が弱いと、口周囲の筋肉の発達が弱くなり、唇を閉じられない開咬状態になってしまいます。口が半開きになってしまい、口で呼吸し、鼻呼吸ができづらくなりアデノイドや鼻炎になりやすくなります。当然ですが、痛い虫歯があるとよく噛むことは無理ですし、よく噛める状態を作ることが、攻撃的・排他的な行動を抑制し、イライラが減ったり、キレにくくなり、ひいては、感謝の気持ちを引き起こします。顎(あご)・歯・頬(ほお)・唇・舌の正しいバランスが、食事をおいしいと感じさせ、満足感、心の豊かさを引き起こし、充実した生活を送れるようになるでしょう。『食育』の入り口は、「歯、口、噛むこと」から始まります。
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膵臓がんと糖尿病の関係

Text by 弥生坂内科クリニック 渡辺 雅男
先日、元プロ野球監督の星野仙一さんが膵臓(すいぞう)がんで亡くなったと報道がありました。膵臓がんは日本人のがんの死亡原因として臓器別で男性は第5位、女性は第3位となっており、年々増加傾向にあります。また解剖学的にがんが周囲に広がりやすい特徴があり、早期発見や治療が難しい手ごわい腫瘍です。ところで、膵臓がんと糖尿病の関係についてご存じでしょうか。まず、糖尿病にかかっていると、いろいろな臓器にがんの発生が多くなります。国内外で発表された研究によると、糖尿病の方はがんになるリスクが20%ほど高いことが報告されており、日本人では特に大腸がん、肝臓がん、膵臓がんのリスクが高いとされています。そのうち膵臓がんについては健常者に比べて1・8倍なりやすいと報告されています。その原因ははっきりとは分かっていませんが、糖尿病の多くを占める2型糖尿病の方はインスリンが効きにくくなっている状態のために逆に血液中のインスリン濃度が高くなっており、血液中の過剰なインスリンががん発生に関与する可能性があると考えられています。その反対に、膵臓がんから糖尿病を新しく発症した、あるいはそれ以前からあった糖尿病が悪化したと考えられる場合もあります。膵臓がんと診断された時点で、その前2年以内に糖尿病を新しく発症した方が約半数と高率に認められます。また、高齢で糖尿病を新しく発症した患者さんは、その後3年以内に1%の方が膵臓がんになったという報告があります。これらは、膵臓がんが糖尿病の発症や経過に影響を与えたと考えられます。そのため、高齢者で新たに糖尿病を発症した場合や、糖尿病の治療中に急激な血糖コントロールの悪化が見られた場合には、積極的に膵臓の検査を受ける必要があります。このように、膵臓がんと糖尿病は深い関係にあるので注意が必要です。
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