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熱さましの使い方

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
インフルエンザが流行すると、高熱で子どもたちが苦しみます。アセトアミノフェンの座薬は、インフルエンザ流行期でも小児に使ってよいとされています。では、どんな時なら使っていいのでしょう。熱を下げることは、病気と闘って熱を出すことを妨げるので、使わないで済めばそれに越したことはありません。でも、熱でグッタリ感が強いお子さんは、熱を下げて水分の補給や食事ができると、病気と戦う元気が盛り返してきます。最初にすることは、水分補給や、わきの下などの冷却、着ているものやお布団などの掛け物の調節です。それでもだめなら、座薬を使うようにしましょう。高熱が続いても、子どもの脳に重大な影響が出るのは本当に稀(まれ)なことです。
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目の現代病『加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)』

Text by 藤原眼科 藤原 慎太郎
こんな風に見えてませんか?
加齢黄斑変性の症状は、視野の中央がよく見えない、歪む、暗く見えるなどです。
最初は片方の眼に起きて程度も軽いために、見過ごしていることも少なくありません。
しかし徐々に、病型によっては急速に視力が低下してしまいます。
通常、中心以外の視野は保たれ全く光を失ってしまうことはありませんが、見たいところが見えず読みたい文字が読めないというとても不便な状態になってしまいます。
欧米では中途失明原因のトップが加齢黄斑変性です。
日本でも高齢化や生活様式の変化などのためか、この病気が急増しています。
患者さんのほとんどは六十歳以上で喫煙者、男性に多いという特徴があります。網膜のなかで一番重要なのは黄斑
黄斑とは網膜の中央にある物を見るために一番重要な部分です。
ものの形、大きさ、色、立体性、距離などの光の情報の大半を識別しています。
どうすれば早期に発見できますか?
格子状の表を使い片目で見る習慣をつけるのが一番簡単な方法です。
字が読みにくい、見る中心が暗くなる、細かい線が歪んで見えるという症状に注意しましょう。
加齢黄斑変性の種類は?加齢黄斑変性には二つのタイプがあり、視力の経過や治療手段が異なります。1.萎縮(いしゅく)型
黄斑の組織が加齢とともに萎縮してくるもので、加齢黄斑変性の多くはこのタイプです。症状の進行はゆっくりです。2.滲出(しんしゅつ)型
黄斑を中心に出血と滲出物がみられます。萎縮型よりも進行が早く、異常な血管の成長とそこからの出血や滲出物により症状が悪化していきます。どのような治療法がありますか?
病気の進行度や重症度、また病型によって治療法はいくつかあります。
滲出型に対しては血管の異常な働きを抑える薬剤を注射する「薬物療法」、光に反応する薬剤を投与しレーザーを病変部に照射する「光線力学療法」などがあります。
詳しくは眼科医におたずねください。
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矯正治療と美容(審美)について

Text by 大内歯科医院 大内 英樹
最近、テレビでは美容外科や審美歯科のコマーシャルや番組がよく見受けられます。私もテレビをよく見ますので、出演者(患者さん?)が美容外科治療で大変身する姿に驚き、感動し、そして外見が、いかに本人の心理状態に大きな影響を与えるのか知ることができます。さて、今回の題名ですが、矯正治療と美容(審美)治療はどこが違うのでしょうか。矯正治療を希望される方のほとんどが、審美(美容)の改善を主訴に来院されます。実際、矯正治療では症状によって、大きく審美性を改善することが可能で、歯並びだけではなく、顔・・・特に口元の形を大きく改善し、美しい笑顔を得ることができます。しかし、矯正治療の目的は審美(美容)の改善だけではなく、悪い咬(か)み合わせを正しい咬み合わせにすることにより「咬む」「発音」等の口腔機能を改善し、同時に虫歯や歯周病の予防をすることが大きな目的です。また、成長途上のお子さんにとっては、顎(あご)・顔の成長を正しく誘導し、健やかな成長・発育を促すことも大切な目的です。少し難しいお話になりますが、形態と機能は表裏一体で形態(歯並び)を治療することにより、機能(咬む、発育)を改善するのが矯正治療と言えます。
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内視鏡による胃がん検診

Text by 弥生坂内科クリニック 渡辺 雅男
日本では年間4万8千人が胃がんで死亡しており、悪性腫瘍による死亡率の臓器別で第2位を占めています。全てのがんに共通ですが、医療がこれほど進歩した現在においても、がんで命を落とさないためには早期発見・早期治療が最も重要です。日本では昭和57年度から胃バリウム検診が広く行われてきましたが、ここにきて変革のきざしが見えてきました。昨年9月に厚生労働省の「がん検診のあり方に関する検討会」が「従来の胃バリウム検査に加え、胃内視鏡検査(胃カメラ)による胃がん検診を新たに推奨する」との報告書を出しました。バリウム検査に比べて内視鏡検査の方がより早期のがんを発見しやすいことは臨床現場の消化器科医なら昔から肌で感じていたことですが、内視鏡検査による胃がんの死亡率減少効果を証明した最近の研究結果を根拠の一つとして今回の提言となりました。今後これを基に検診のガイドラインが改正され、それに従って各市区町村が検診方法を見直していくことになります。もともとバリウム検査には放射線被ばくの問題もあるため、今後は内視鏡検診への移行を目指す自治体が増えるものと予想されます。ただし内視鏡検査は費用の問題、検査を実施する医師の確保、検査に伴う合併症に対応できる体制作り、など検診を適切に実施するための課題を解決する必要があるため、早い自治体でも来年度からの実施となりそうです。当面は胃バリウム検査もこれまで通り行われるため、胃内視鏡検査と両方の実施体制が整う自治体では、受診者がどちらかを選べるようになるかもしれません。がん検診をお勧めすると「症状がないから」とか「自分は大丈夫」と言って検診に消極的な方を時々お見かけしますが、がんは症状が出るころにはある程度進行していることが多いのです。今後検診方法が変わっても、日頃からの生活習慣の管理と適切ながん検診の受診が大切であることに変わりはありません。
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長生きの秘訣

Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
百歳以上の方を百寿者と呼びますが、日本におけるその数は、1990年には4千人程でした。当時、老年医学が専門の友人から「百寿者は、生まれつき(遺伝的に)強い人で、長寿の研究には適当でない」と聞きました。その後2000年にはおよそ1万5千人、2011年9月には、4万7千人に達しました。たった20年の間に、遺伝的に強い人たちが4万人以上も増えたのでしょうか?長寿に対する遺伝の関与は30%程度と言われます。したがって、寿命の伸びは、遺伝子以外の要素の影響が大きいということです。生活環境として、紛争や戦争がなく平和であること、大きな災害がないことは勿論大切です。ちなみに、第二次世界大戦直後の百寿者は四百人程でした。もっとも重要な要素は、国民の保健衛生に対する関心の高まりと、医学・医療技術の進歩の貢献が大きいと考えます。百寿者の統計データを教えてくださった先生は、長寿を100m走にたとえておられました。かつて10秒を切ることは夢のようでしたが、10秒の壁を破った後も記録は少しずつ伸び続けています。この伸びには選手の素質だけでなく、シューズやトラックなどの道具の改良、科学的なトレーニングの成果も大きく貢献しています。人間の寿命も、まだ伸びると予想されています。百寿者の研究から長寿の秘訣は見つけられていません。しかし、105歳以上の方たちの特徴から、「よく食べ、風邪をひかない」という共通点が発見されました。簡単なようですが、食べるためには、日頃から歯磨きを欠かさず、丈夫な歯を保つことが必要です。風邪をひかないために、手洗いとうがいの習慣も大事です。結局、「これをやれば大丈夫」という便利な話はありません。100m走の選手と同じで、自ら毎日努力することが必要です。人生は、100m走よりマラソンと言うべきかもしれません。コーチ(医師)の助言を聞き、道具(先進医療技術)を上手に利用して、人生マラソンを完走しましょう。
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