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寝たきりや要介護にならないために何かいい方法はありますか?Text by 江端整形外科医院 江端 済
ロコモーショントレーニング(ロコトレ)で運動器全体を動かし予防することをお勧めします2005年度における日本人口の年齢構成は、子ども人口(15歳未満)が14%、働き盛り人口(15〜64歳)が66%、高齢人口(65歳以上)が20%でした。現在の見通しでは、50年後には高齢人口が41%まで増加すると推計されています。つまり、21世紀半ばには、国民のおよそ2・5人に1人が65歳以上という超高齢社会になることが予測されます。高齢者の増加に伴い、支援・介護を必要とする人も、02年から06年までに167倍と急増し、440万人を超えています。75歳以上の高齢者での寝たきりや介護の主な原因のうち、運動器疾患によるものは実に21・5%(転倒・骨折9・3%、関節疾患12・2%)を占めています。これらの要支援・要介護者を少しでも減少させ、また重症化を防ぐ対応が必要となっています。そこで、07年に日本整形外科学会では、運動器の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態を表す新しい言葉として「ロコモティブシンドローム(locomotivesyndrome)、運動器症候群」を提唱し、これらの予防や早期治療を広く啓蒙するようにしています。また、ロコモティブシンドロームの早期診断のため、5つのロコモーションチェック(ロコチェック)を示しました。片脚立ちで靴下がはけない家の中でつまずいたり、滑ったりする階段を上がるのに手すりが必要である横断歩道を青信号で渡りきれない15分くらい続けて歩けない——これらのひとつでも当てはまれば、ロコモである心配があります。該当する方には開眼片脚立ちとスクワットによる2つのロコモーショントレーニングが勧められています。開眼片脚立ちは、床に着かない程度に片足を上げ、左右1分間ずつ1日3回行う。転倒予防のため、つかまるものがある場所で行うこと。支えが必要な方は、机に手や指をついて行う。スクワットは、椅子に腰かけるように、お尻をゆっくり下ろす。膝は曲がっても90度までとし、安全のために椅子やソファの前で行う。5〜6回を1日3回行う。支えが必要な方は机に手をついた状態で行ったり、椅子に腰かけ腰を浮かす動作を繰り返す。これらのトレーニング以外にもストレッチ・関節の曲げ伸ばし・ラジオ体操・ウオーキングや各種のスポーツを症状に合わせ積極的に行うことがロコモティブシンドロームの予防や進行の抑制につながっていきます。
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黒あざ・赤あざ色素疾患治療とレーザー治療・光治療Text by 五稜郭大村美容形成クリニック 大村 勇二
レーザーは単一波長の高いエネルギー密度を持った光の束です。この光の束を波長、照射時間、照射間隔、強さなど精密に疾患に対応するように加工したものがレーザー医療機器です。現在たくさんのレーザーと光束を応用した医療機器はありますが、皮膚領域で用いられているレーザー医療機器は、炭酸ガスレーザー、ルピーレーザー、Nd-YAGレーザー、色素レーザー、ダイオードーレーザー、アレキサンドライトレーザーなど波長の異なるレーザーがあります。どの機器を使用するかは、その皮膚疾患の色、厚さ、深さ(どの層に存在するか)によって異なります。現在は1万分の1秒(ns=10)という非常に短い時間に高いエネルギー密度のレーザーを照射するQスイッチレーザーが開発され、多用されています。また、レーザーではありませんが、フラッシュライト(IPL)は、いろいろな波長を持った光束を照射して、しみしわなど老化に伴う皮膚変化に対応する医療機器もあります。一般にレーザーと言われているものと大きな違いは、医療用レーザー・光治療機器は強力なエネルギー密度を制御する非常に緻密構造の医療治療機器であるということです。たとえば、黒い色素を持つ色素治療疾患のときは、炭酸ガスレーザー、各種Qスイッチレーザーがありますが、浅い所にある色素疾患と深い所にある色素疾患では機器が異なり、さらに、照射時間、強さ、間隔など細かく設定する必要があります。また、血管腫のような赤い色素を持つ色素治療疾患のときは色素レーザーで治療しますが、治療方法も同様に細かく設定します。同じ皮膚疾患でも年齢、存在部位、深さによってレーザーの強さ、照射時間、治療間隔が異なりますし、施術中の痛み、施術後の肌の状態、経過が異なります。消しゴムで簡単に消えてしまうようなレーザー治療はありません。十分に専門医と御相談の上治療を行って下さい。
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本当にここちよく見えていますか?Text by 藤岡眼科 藤岡聖子
携帯やノート型パソコンの普及により、いつでもどこでも労働時間を超えて目を酷使する機会が増えています。そのせいで、目の疲れを訴えて受診する患者さんは多く、眼精疲労(疲れ目)は国民病の1つになりつつあります。疲れ目が原因で、肩こり、頭痛、吐き気、眼痛、イライラや不安感、ひどい場合は抑うつ状態になることもあります。メガネやコンタクトレンズを装用している場合、「よく見える」と「装用して疲れない」ことは別の問題です。「よく見えるメガネ」は、過矯正(強すぎ)なことがあります。眼鏡店に行く前に、眼科でほかの病気がないかどうか確認のうえ、「疲れないメガネ」を処方してもらいましょう。また、日本で約1000万人といわれているドライアイの患者さんの70%以上が疲れ目を訴えており、疲れ目とドライアイは密接な関係があります。通常まばたきは、1分間に約20回ですが、読書で半分、VDT作業やゲームでは1/4まで減少するのです。まばたきが減ると目の表面が乾き、目の痛みが出てくることもあります。パソコンのディスプレイを真正面ではなく、少し下の方に置くことで、目の表面の露出が減り、乾燥感が減ります。ヒアルロン酸の点眼液も乾燥予防に有効です。また、目の周りが痒い時、顔につけるステロイド軟膏では強すぎ、かえって赤みが増すことが多いので、眼科で専用の軟膏を処方してもらいましょう。「疲れない・痛くない・痒くない」、ここちよい見え方こそが快適な生活につながります。
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我慢していませんか?(老眼について)Text by 吉田眼科病院 長谷川 浩之
老眼の症状が出始める時期と、スポーツ選手の引退する時期が同じ位だと考えたことのある人はいるでしょうか?例えば、野球なら昨年限りでメジャーを引退した松井秀喜が三十八歳、阪神を引退した金本知憲が四十四歳、サッカーで言えば中山雅史が四十五歳と個人差はあるものの、早ければ三十代後半から四十代で引退する選手が多くありませんか?目も含め肉体的な運動能力が低下し、何らかの変化が出てくるのがこの時期だと考えて良いのではないでしょうか?では、老眼はどうしてなるのか、また、どんなものなのか?原因は加齢からくる様々な変化により、ピントを合わせる調節力が低下して近くのモノにピントが合わせにくくなった状態をいいます。よく間違われるのが、近視は遠くが見えなくて遠視は近くが見えないといわれることが多いので、遠視を老眼という方もいるようですが、それは間違いで全くの別物です。老眼の初期症状は、近くが見えないというより頭痛・肩こりといった眼精疲労の症状を訴える方が多いです。特に視力が良く事務作業やパソコンを長時間使う仕事をされる方は早めにその症状に気付くことが多いはずです。近視の人は老眼になるのが遅いとか、ならないとかいわれる場合もあるようですが、これも間違いでどんな方でも多少の時期の違いはあっても必ず老眼にはなるものだとご理解下さい。では、最後に老眼になったらどうすれば良いのか?生活や職場環境にもよりますが、見えなくはないが頭痛や肩こりなどがひどい場合は、早めに近く用の眼鏡の利用をお勧めいたします。コンタクトレンズを使っている方は少し度数を落として合わせたり、遠近タイプのコンタクトを使ってみる方法もあります。この場合眼鏡をかけるよりはっきり見えるとはいえませんが、最近は種類も増えていますので、体験など出来る施設で試してみるのも良いかもしれません。決して治ることはありませんが、物を見るということを、スポーツ選手のように引退する訳にもいきませんので、それぞれのライフスタイルに合わせたアイテムを用いて、我慢することなく、上手く付き合っていきましょう。
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乳幼児の下痢~水分と食事の与え方~Text by 望ヶ丘医院 藤崎 志保子
乳幼児は、さまざまな理由で下痢をします。基本的には、便がゆるくても、吐き気がなく元気で食欲があれば、食事を制限する必要はありません。吐き気が強く、嘔吐(おうと)を繰り返すときには、数時間、口に何も入れずにお腹を休ませますが、小児は脱水になりやすいので、点滴などの治療が必要になることがあります。吐き気が軽くなってきましたら、乳幼児用イオン飲料や医師から処方された経口(けいこう)補液剤を、少量ずつ頻回に与え、徐々に量を増やしてください。このとき、大人用のスポーツ飲料は、電解質と糖分の組成が違いますので、乳幼児の下痢のときには不向きなことがあり、注意が必要です。吐き気がなくなりましたら、ミルクや母乳、消化の良い食べ物を少しずつ開始します。乳児の場合、母乳はそのまま飲ませてあげてください。母乳は消化吸収に優れていますし、感染を防ぐ物質や下痢を治すための物質がたっぷりと含まれています。人工乳(ミルク)の場合は、下痢が軽いときには通常の濃度で、下痢が強いときには二分の一~三分の二程度に薄めたミルクから開始します。下痢が続くときには、特殊なミルクが必要な事もありますので、医師に相談してください。授乳の合間には、乳幼児用イオン飲料などで、不足している水分量を補いましょう。離乳食は、吐き気が無くなり水分が取れるようになってから再開します。下痢が軽いときは、一段階前の離乳食から開始し、下痢が強いときは、初期から再開します。便の様子を見ながら、あせらずにもとの段階にもどしていきます。幼児の場合は、水分が飲めるようになった段階で、重湯(おもゆ)、野菜スープ、みそ汁などを経て、お粥、柔らかくゆでたうどんや野菜(にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなど)、豆腐、白身魚、鶏のささみなどを与えていきます。いずれの場合も、原因や重症度で対応が異なることもありますので、医師の診察とアドバイスは必ず受けましょう。
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