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男性の性(11)

Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
歌の世界ではオトコを待つオンナ、実体験ではオトコを待たせるオンナ、どちらも同じオンナですが、よく考えてみると待ったり待たせたりの時間が両者では大きく異なることに気がつきます。
歌の世界でのオンナの待ち時間は数週間から十数年に及ぶのに対し、デートの待ち合わせなどのオトコの待ち時間は十数分から数時間程度だということです。
つまり、長期的にはオンナが待ち、短期的にはオトコが待つ、というパターンが多いのではないかと思います。
そして、このパターンは驚くことに精子卵子時代から続いていることなのでした。性交時、膣内に射出された1〜4億匹の精子は、時速30〜40cmの速さで子宮口から卵管に向かって泳ぎ続けます。
子宮口から卵管までは23cmくらいなので、最短距離を泳いで行けば1時間弱で卵子との待ち合わせ場所である卵管に到達する計算になります。
実際にはどれくらいの時間がかかるかは分かりませんが、射精された億単位の精子のうち泳いで卵管までたどり着く精子は数百匹だけなので、あまりまわり道をしないで来た精子の方が最後の数百匹に生き残っていると考えた方が自然だと思います。
卵管に到達した精子は48〜72時間ここで生きることが出来ます。一方、卵巣から月に一度排出される卵子は通常1個で、先端がラッパのように広がった卵管に取り込まれ、卵管自体の運動と繊毛運動とによって精子との出会いの場所まで運ばれます。精子が精巣で生まれてから精巣上体〜精管〜精嚢〜尿道と長い長い旅をしてようやく膣内に射出され、さらにそこから今度は各々自力で泳いでくるのと比べると、卵子は卵巣から卵管まで、わずか7cmくらいの距離をたった一人の姫様がカボチャの馬車か牛車に乗ってやって来る様な感じです。(つづく)
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インフルエンザ菌b型による髄膜炎を予防するワクチンが始まります

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
皆さん、細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)という病気をご存知ですか?これは何らかの原因で細菌が脳を覆っている髄膜という部分に感染して起こる病気で、発熱や頭痛、嘔吐、乳児の場合は不機嫌などの症状や状態の後、進行すると痙攣や意識がなくなるという強い症状をあらわします。
その多くは6カ月から1歳くらいまでのお子さんで、細菌性髄膜炎に罹った5%は亡くなり、20%に麻痺や知能障害などの後遺症が残るといわれています。
日本では年間におよそ600人のお子さんがこの病気に罹り、苦しんでいるものと推測されています。細菌性髄膜炎の原因で多いのはインフルエンザ菌b型、肺炎球菌、髄膜炎菌などで、現在世界中で使われているインフルエンザ菌b型に対するワクチンが日本でもようやく12月から使用できるようになります(あくまでも現段階では予定です)。インフルエンザ菌は皆さんがよく知っているインフルエンザワクチンでは防げません。
紛らわしい名前ですが、インフルエンザワクチンで防げるのはインフルエンザ・ウイルスによる症状で、インフルエンザ菌b型(細菌ですのでウイルスとは違います)には、専用のワクチンが必要なのです。間違えのないように関係者はHib(ヒブ)ワクチンと呼んでいます。このワクチンは、生後3カ月から使い始める事ができるワクチンで、3種混合ワクチンと同じ日に行うことが可能です。
6カ月までに始める事ができたお子さんは初回4週間毎に3回と、概ね1年後に1回の計4回。
7カ月以降、1歳までに始める場合は初回2回と概ね1年後に1回。
1歳以降に始める場合は1回接種することになっており、5歳までが対象とされています。
ワクチンに伴う大きな副作用はありません。このワクチンはまだ任意接種で行うワクチンとされておりますので、接種料金などは実施する各医療機関にお問い合わせください。
お金のかかるワクチンですが、ぜひ将来のあるあなたの大切なお子さんのために積極的にワクチンを接種してください。
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加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)に対する新しい治療法について

Text by 江口眼科病院 江口 秀一郎
加齢黄斑変性症は欧米諸国では高齢者の主な失明原因となっています。一方我が国においては、食生活や生活様式の変化と共に、この病気が増加しており、高齢化社会では主要失明原因になると危惧(ぐ)されています。この病気は、網膜の裏打ちをしている脈絡膜から新生血管が生じ、その弱い血管からの出血、浸出、それらが吸収された後の繊維性瘢痕(はんこん)により網脈絡膜が非可逆性に変性して視力が低下してしまいます。この新生血管の治療に各種の試みがなされてきましたが、有効性と安全性の観点から満足すべき水準とはなっておりませんでした。そこで新たに出現したのが光線力学的療法(PDT)です。この治療法は光感受性物質を注射してから特定の波長のレーザー光を照射し光化学反応を生じさせ、レーザー照射部位の血管を破壊する治療法です。PDTの適応と照射には厳密な条件が設定されていますが、加齢黄斑変性症に対する新しい治療法として期待されています。
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「実際にあった不整脈の時の胸の内」

これはドキュメンタリーです。同じようなことが起こったら、貴方も同じ病気かもしれません。土曜日の朝、咳払いをした途端に、不整脈になった。「どくっ、ドクドクドク」って、不規則に心臓が打つのがわかった。急に咳き込んでしまう。左心室から左房に向かって、血液が逆流したようだ。収まることを期待して、つかの間、安静にしているが、今回はダメだ。尿意がしてきて、トイレで排尿した。心房性ナトリウム利尿ペプチドが、一気に心臓から血液中に放出される結果だ。発作が15分程度では止まってくれないので、仕事に行くことにする。朝に起こる心房細動だから、安静にしていた方が止まりやすいと思うが、そうもいかない。仕事中は、ぼやーっとして、集中力がない。心排出量が15%低下して、脳血流が減少しているのを感じる。倦怠感もあるが、なんとか昼まで働いた。心電図では、136拍/分の頻脈性心房細動になっていた。昼食は動悸をこらえながら、普通に食べた。不整脈が止まるように抗不整脈薬、それと脳梗塞予防のための抗凝固薬を飲む。心房細動で怖いのは、左房の中でできた血栓が脳の血管を詰まらせておこる脳梗塞と、心臓の働きが十分でなくなる心不全の2種類の合併症だ。夕食まで安静にしていた。静かにしていると動悸は収まるが、階段を上るときに、また、ドキドキする。くそっ、食事をしようにも、体がこわくてテーブルに覆いかぶさるようになる。息は上がり、ボタボタ汗が出る。冷や汗か!こんなことが30時間続き、あきらめて浴び始めたシャワー中に動悸が止まった。しめしめと思い、ゴルフの打ちっぱなしに出かける。不整脈は止まったが、心臓はまだ疲れていたようだ。クラブを振り回そうとしたが、息が切れて、汗が吹き出す。心不全の症状が残っていた。クソッ。タウリン配合のドリンクを探したが、ここには売っていなかった。帰って安静にするしかないな。
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寒くなると涙目? 乾き目?

Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
冬場は空気が乾燥してきますが、それに加え暖房を入れるとなおさら室内の空気が乾燥してきます。そうすると目が乾く、ショボショボするという患者さんが急に増えてきます。乾き目=ドライアイの患者さんには2種類あります。涙が根本的に少ないタイプと涙は普通の量なのに乾き目になってしまうタイプです。前者はシェーグレン症候群と呼ばれ、涙の他に唾液も少なくなって口も渇く病気です。治療は、ヒアルロン酸や人口涙液といった点眼液をさして水分を補充して、目頭にある涙の下水の入り口=涙点(るいてん)にプラグという詰め物をして少しでも涙が目にたまるようにしてあげます。後者は結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)と言って、白目の表面の皮=結膜がだぶついてくることによって涙が目の表面で安定しなくなり蒸発しやすくなってしまうという病気です。治療は、だぶついた結膜を引っ張って伸ばして縫い付ける手術をします。「EYESCURE(アイズキュアー)」というドライアイ用のメガネも有効です。スキーのゴーグルのようにレンズ・フレームと顔の隙間を埋めるパッドがあり涙の蒸発を防いでくれます。また、加湿器の役目をする水タンクが付いて目を潤してくれます。逆に冬場は涙目になるという患者さんも増えてきます。先に挙げた涙点が小さくなってしまう病気~涙点狭窄症(るいてんきょうさくしょう)の患者さんは、冷たい風に当たると涙が増え、それが目の外に捨てられなくなるので涙があふれてしまうのです。また、涙点だけではなく、目頭から鼻にかけて通っている涙の下水管=鼻涙管(びるいかん)自体がつまってしまっている病気もあります。~鼻涙管閉鎖症(びるいかんへさしょう)。これらの場合、まず涙を減らす目薬を使ってみますが、効き目が少ないようならば、涙点切開術や涙道チューブ挿入術などの涙目の手術をする必要があります。
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