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遠近コンタクトレンズと老眼

Text by 清水眼科クリニック 院長 清水信晶
僕が眼科クリニックを開業したのがまだ30歳代頃になりますが、そのころから遠近両用コンタクトレンズ(以下CL)はこれから使う方が増えてくるだろうと考えていました。ですが、いかんせん、その当時は自分はまだ老眼ではなかったものですから、テストレンズをつけてみてもよく見えているのかどうか実感がありませんでした。ところが、45歳にもなってくると自分でも急に老眼になってきました。そこで自分でもCLの老眼対策をしなくてはならないこととなり、もう一度遠近両用CLを試してみました。するとどうでしょう。今度は遠くはもちろん近くも見やすくなっているではありませんか。改めて遠近CLを見直してみました。遠近両用CLはあの小さいコンタクレンズの中に、遠くが見える度数と近くが見える度数を並べています。そこで、遠くにピントのあう光と近くにピントのあう光の常時二つの光が目に入ってくるのですが、遠くを見ようと思った時、近くを見ようと思った時、それぞれに目的の光情報を頭の中でピックアップして、いらない光情報を半分カットしています。それゆえ逆にピントの合っていない光情報も、常に目の中に入っているためちょっとずつにじんだ感じを感じられてしまいます。ですからレンズの大きな普通の眼鏡に比べて全てがすっきりというわけにも行かないのが実情です。それでも、普通のCLから遠近両用CLに替えたときにCLを付けた時以上に感動しました。最近はゴルフをするのに初めてCLを使いたい、近くを見るとき老眼鏡を鞄から取り出して掛けるのが恥ずかしいなど、遠近両用コンタクトを最初から希望しますという、50代になってCLを初めて使う方も増えてきました。
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四種混合ワクチンの供給が再開になっています

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
国内にある製薬会社が生産する血液製剤の不正の影響で、四種混合ワクチン、B型肝炎ワクチンが出荷自粛となり、子どもたちの健康を守るという観点から不安が広がりました。昨年末にも三種混合ワクチンの供給中止のため、現場が混乱しワクチン接種が滞り、他のワクチン接種に来た時に見つけて勧めることが多くありました。四種混合、三種混合ともに含まれる百日ぜきに対するワクチンは特に重要で、中止していると流行を招く苦い経験を私たちは過去にしています。百日ぜきは重症化すると、咳が強い状態が続き、低酸素脳症など脳に重大なダメージを来すことが知られ、最悪の場合には死に至ります。幸いなことに、自粛となっていた四種混合ワクチンの出荷は11月26日をもって解除となっています。また、違うメーカーの四種混合ワクチンも12月9日から発売され、供給の不安定さは解消しつつあります。出荷自粛となったワクチンの品質については、製薬会社の第三者委員会や厚生労働省とも問題がない旨を公表しておりますので、安心して接種してください。早急に、これまでワクチンをしていただいた先生に連絡を取り、接種計画を立ててください。また、自粛になったワクチンに不安を持っているという保護者の方は他社のワクチンに途中から変えても、効果が薄れたり、副反応が増えたりする事態はありませんので、その点でも安心して早期に再開するようにしてください。B型肝炎ワクチンは現在、任意接種という位置づけなので、供給量の急速な回復は望めませんが、徐々に回復傾向にあり、これもかかりつけの先生と相談しながら進めるようにしてください。子どものうちに受けるワクチンは、公費のものでも、任意のものでもとても重要なものばかりです。新しく導入されたワクチンは、いずれも接種できる年齢が限られているものが多くなっています。これを機に母子手帳を見直して、接種していないワクチンがあれば早めに接種するように心がけてください。
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顔面けいれんと三叉(さんさ)神経痛

Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
患者さんから時々耳にする言葉に「顔面神経痛」というのがあります。昔のことは知りませんが、少なくとも私が脳外科を学び始めてからは、正式名称として、このような病気は聞いたことがありません。一方、顔面けいれん(正しくは半側顔面けいれん)と三叉神経痛という病気があります(さらに紛らわしいものに、顔面神経麻痺というのもあります)。おそらく、顔面神経痛という言葉は、これらの言葉が混同されて広まったのではないかと考えます。今回は顔面けいれんと三叉神経痛についてお話します。顔面けいれんは、自分の意志とは関係なく、顔がピクピクとけいれんする病気です。三叉神経痛は顔が痛くなる病気で、歯科治療のとき、歯の神経に触られた時の刺すような鋭い痛みが、顔に生じます。顔面けいれんと三叉神経痛は、症状は違いますが、症状が出るメカニズムは似ています。基本的にはどちらも、頭の中で顔面神経、三叉神経それぞれの神経を血管が圧迫しているために、刺激を受けて勝手に顔がピクついたり、顔が痛くなったりするのです。したがって、根本的な治療は、手術でこれらの神経と血管の接触を離してやることになります。しかし、どちらの病気も命を脅かすものではありませんので、頭の手術をためらう患者さんも多くいらっしゃいます。そこで代わりの治療法として、飲み薬によるものや、放射線照射、注射による方法などがあります。それぞれの治療方法には長所と短所がありますので、どの治療法を選ぶかは、お医者さんと相談するとよいでしょう。命に危険がない病気といいましたが、顔のけいれんは外見に影響するために、社会生活に大きな影響がありますし、三叉神経痛は、「歯の痛み」と同じ(歯の神経も三叉神経です)ですので、どんなに辛い痛みであるかは、すぐに想像できます。ごく稀に脳腫瘍が原因となることもありますので、まずは脳外科でキチンと診断を受けることが治療の第一歩です。つらい症状を我慢しないで脳外科に相談してください。
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一家に一台血圧計~自宅で血圧を測りましょう

Text by はら内科クリニック 原 信彦
春の健康診断も終わり、血圧に注意とされているあなた!2019年4月に高血圧治療のガイドラインの改訂がありました。より血圧を下げ、健康で長生きをしましょうという趣旨です。そもそも血圧の正常値って?病院の診察室では、上の血圧(収縮期血圧)が120未満かつ下の血圧(拡張期血圧)が80未満です。自宅では、115/75未満です。結構厳しい数字ですよね。特に病院や検診施設での血圧測定は、緊張しますので高くなる方も多いです。でも本当にそうでしょうか?病院で高く自宅で正常な方を白衣高血圧と呼びますが、この方々も血圧測定を続けていくと徐々に本当の高血圧症になりやすいと分かってきました。己を知ることが大事です。血圧は、測ってみなければ高いか低いか分かりません。自覚症状が出ている時はかなり高くなっている時で、それこそ倒れる寸前かもしれません。自宅の血圧測定の意味は?なんと家庭での血圧測定値の方が、病院での血圧より、その後の脳梗塞や心筋梗塞等の合併症への関連が高いのです。ただし、血圧は変動しますので条件を決めて測定することが必要です。特に血圧計を買ったばかりの1週間は、器械の測定に慣れていませんので高くなる方が多いです。また、測定値も2回連続して測定した時には、1度目が高く2度目に少し下がります。基本は①家庭での測定は、1日2回。朝は起床後1時間以内、排尿後、朝ごはんの前。そして寝る前です。但し、飲酒後と入浴後は、血管が拡張するので血圧は下がります。そのため、寝る前といっても、入浴前かつ、夕食に晩酌をされる方は夕食前の測定になります。②測定は、2回測定し、その平均値をその機会の血圧とします。③高血圧かどうかの判定は、朝の血圧と夜の血圧を7日間測定しその平均値を見て決めます。家庭では「血圧が130超えたら…」黄色信号ですよ!母の日・父の日・敬老の日、血圧計のプレゼントはいかがですか?
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どういう人が乳がんに注意する必要があるか?

乳がんの発症に関係する環境要因としては、肥満やアルコール、出産の有無など、因果関係が指摘されているものもありますが、あまりにも漠然としすぎており、切実感がないかもしれません。以前から、家族の中で乳がんになった人が多くいる場合は注意した方がよいことは聞いたことがあると思います。遺伝が関係する乳がんもあることはご存じでしょうか?最近、種々の遺伝子の異常によって乳がんが家族性に発症しやすいことがわかってきています。乳がん全体の約5~10%がこれらに関係があると言われています。BRCA1、BRCA2という遺伝子に異常がある人は、生涯、乳がんにかかる可能性が50~80%ほどあると言われ、一般の人の約10~20倍もの危険があります。また、卵巣がんにかかる可能性も高くなってきます。海外に比べ、乳がんの罹患(りかん)率が低い日本では、これらに対する認知度が低いのが現状です。しかし、私たちは、家族に乳がんの人がいたからといって、すぐに、遺伝子に異常があるかないかを調べることは一般的ではありません。では、どうしたらいいのでしょうか?まずは、心配な場合は、専門医に相談してみること、それと同時に、乳がんは身近な病気であることを少し気に留めていただき、面倒がらずに、検査を受けてみることです。検査には、マンモグラフィーが有効ですが、日本人は、高濃度乳房と言って、乳腺濃度が高いために実際のしこりを見つけにくいことが多く、そのような人は、超音波(エコー)検査などを併用するのもよいかと思われます。乳がんにかかる人の数は、増加しており、すべての女性は気をつけた方がよいのですが、特に、自分の母親や祖母、叔母など近親者に乳がんや卵巣がんになった人が多くいる場合は、若いうちから、十分注意していただきたいと思います。
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