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成人の歯科矯正治療

昨年六月、第十二回日本成人矯正歯科学会が札幌市で開催されました。この学会は、十三年前にはじめて東京で開催されましたが、当時都内では、すでに矯正歯科治療を受けられる患者さんの年齢が二十歳以上の方が半分以上を占めていたため、成人のための矯正治療について学ぶ必要性から生まれた学会でした。その当時から創設メンバーであったために、昨年は学会を引き受け、北海道ではもっとも大きな都市である札幌市で開催させていただきました。矯正治療において、子供を対象にした場合は、乳歯が残っていたり、萌出(歯茎から歯が生えること)直後の永久歯のため、歯の根が完成していなかったり、全ての歯が生えきっていないことも少なくありません。一方、大人の場合には、すでに歯槽膿漏(しそうのうろう)に罹(かか)っていたり、金属の冠が入っていたり、歯冠(しかん)が削られていたり抜歯されていたりして、本来持っている歯の数や、歯や歯茎の状態が矯正歯科治療開始時点で、すでに加齢変化を起こしている場合が多く見られます。また、職業上の理由で、見える矯正装置がつけられないケースも少なくありません。このように成人の矯正歯科治療は、包括歯科治療といわれるインプラントや義歯、歯槽膿漏の治療など、全ての歯科分野の関与が必要となります。矯正歯科治療は何歳でも受けられます。よく、矯正治療は子供だけの分野と誤解されて受け取られているようですが、歯科医学的には、生きている人間であれば何歳でも歯の移動は可能ですし、それを裏付けるように"見えない矯正装置"といわれる、歯の裏側につける舌側矯正歯科装置で治療を受け、歯を削らずに自分の歯で噛めるようになり、キレイな歯並びになったと喜んでいる七十歳の方の例もあります。小さい頃に矯正歯科治療を受けられなかった大人の方が歯並びを気にして治療を受けられる事例が増えてきており、十年前に東京で起こった同じような傾向が、現在、函館においても起こっております。
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加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)の新しい治療

Text by 吉田眼科病院 岡田 佳典
高齢化や生活様式の欧米化などに伴ってわが国でも増えつつある、加齢黄斑変性と言う病気をご存知ですか?物を見るために重要なフィルムの役割をしている網膜の中心部を黄斑と言います。加齢黄斑変性とは老化に伴いこの黄斑部に老廃物が溜まり、炎症や出血を誘発し視野の中心が歪んだり欠けてみえたりする病気です。黄斑変性には遺伝性のものもありますが、大部分がこの老化に伴う加齢黄斑変性と言われています。殊(こと)に脈絡膜に新生血管が発生し出血することにより網膜が障害される滲出型(しんしゅつがた)加齢黄斑変性は、進行が速く急激に視力低下を来(きた)します。この疾患に対し以前より様々な治療が行われてきましたが、近年この疾患で社会的失明に至る高齢者も少なくなく、今まで以上に適応範囲が広く効果的な治療が切望されていると言えるのではないでしょうか。そのような中、現在最も注目を集めている治療方法があります。それは光線力学療法(PDT)です。では、どのような治療方法なのでしょうか?PDTとは光に反応しやすい物質(光感受性物質[こうかんじゅせいぶっしつ])をあらかじめ組織や血管内に取り込ませた上で、その光感受性物質に特定のレーザー光を照射する事によってその物質を活性化させ血管を閉塞(へいそく)または組織を障害する方法の事で、既に肺・食道・膀胱(ぼうこう)・皮膚など、多様な疾患に用いられております。具体的にはベルテボルフィンという光感受性物質を投与後十五分の時点で、レーザーを新生血管に八十三秒間照射するものです。このようにする事で他の組織に障害を与える事なく、脈絡膜新生血管のみを特異的に潰す事が出来るため、先に述べた進行の速い浸出型に有効な治療方法と期待されています。以前このコーナーで取り上げた抗酸化ビタミン・ミネラルやカロテノイドの一種であるルテインなどの抗酸化サプリメントやPDTといった効果的な治療法が次々と施行され、今や加齢黄斑変性は治療可能な疾患に変貌しつつあると思われます。
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耳鳴り~仲良く付き合いましょう

Text by 治耳鼻咽喉科 山口 治浩
2001年に行った厚生労働省による国民生活基礎調査では、慢性的に耳鳴りを感じている人は全体の26.8%で、4人に1人は耳鳴りに悩まされていることになります。一般的に耳鳴りは難聴を伴っていることが多いので、聴力検査は必ず行う必要があります。薬物療法ではビタミンB12製剤、代謝賦活剤、微小循環改善剤や漢方薬を処方します。新しい治療法としてTRT(耳鳴再訓練療法)がありますが、音響療法とカウンセリングからなる治療法です。耳鳴りを消失させるのが目的ではなく、耳鳴りに慣れてもらうことで耳鳴りに対する苦痛を軽減させる治療法です。しかし、治療器具を実費負担(4万円前後)していただく必要があるため、普及していないのが現状です。①致死的な症状ではないこと、②感じる音の大きさ・高さが変化することは体調の変化によってよく起こることで心配はないこと、③他の病気の前兆であることは多くはないということなどを理解していただくことも重要です。
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腎性貧血をご存知ですか?

Text by 北美原クリニック 秋濱 寿賀子
腎臓の病気は、比較的ゆっくりと経過することが多く、その初期にはほとんど自覚症状がないことが多いです。健診等で採血結果や検尿で、腎臓の機能障害を疑われても、はっきりとした自覚症状がないために、医療機関を受診せずに時間が経過してしまっていたという方も少なくありません。腎臓は尿をつくる(老廃物を追い出す機能)臓器として一般的に知られていますが、その他に赤血球をつくるホルモン(エリスロポエチン)を出したり、骨を作るためのビタミンDを作ったり、血圧を調整したりする重要な臓器です。血液中の赤血球は、骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るエリスロポエチンというホルモンの刺激を受けてつくられます。腎臓の機能が悪くなると、このエリスロポエチンが出なくなってしまうために、赤血球が十分につくられず、貧血になってしまう状態を「腎性貧血」といいます。また、貧血には、体内の鉄が欠乏して起こる「鉄欠乏性貧血」がありますが、「腎性貧血」とは原因が違い、治療法も異なります。「鉄欠乏性貧血」は一般的に鉄の摂取不足、胃や十二指腸の潰瘍や、痔、胃癌や大腸癌、また女性では月経等が原因となります。赤血球は体のすみずみに酸素を運ぶ役割がありますので、「腎性貧血」がすすむと、疲れやすい、動悸・息切れといった症状が出ることもありますが、比較的ゆっくりと進行するため、体がその症状に慣れてしまっていて気が付かないこともよくあります。また、貧血のためにさらに腎臓の機能が悪化したり、心臓の働きも低下することがあります。「腎性貧血」には、エリスロポエチンの分泌不足を補うために薬物療法が行われています。腎機能障害は貧血治療等の定期的な通院が必要な疾患ですので、症状がはっきり出ていなくても、検査値の異常がある場合は、もよりの医療機関にご相談ください。
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なかなか治らないニキビ ピーリング&レーザーピーリング

ニキビ治療では抗菌剤含有のローション、ジェル、クリーム、時には少量のステロイド含有の軟膏を皮膚に塗り、抗菌剤、ビタミン剤を内服することが一般的に行われています。20歳以上の方のなかなか治らないニキビ、特に顎や首に局所的に発生するニキビの多くは、ダイエット時の偏食などによる貧血や女性ホルモン異常、ストレスに原因があります。ピーリング治療は、一般的治療でなかなか治らない方やニキビ治療時から美白を考えている方への治療で、できるだけニキビ跡が生じないようにするのに有効です。また、レーザーピーリングやメソローラーによる治療は、ニキビによって黒ずんだり陥没してしまった部分を軟化させて、黒ずみや陥没を改善し、化粧のむらを解消させるのに効果的な美白治療です。ニキビ治療には保険治療から自費治療までいろいろあります。カウンセリングの時に、治療後の経過のことや注意事項をお聞きになった上で、生活様式に合った治療方法をお選びください。
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