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急性内斜視(スマホ斜視)Text by 江口眼科病院 髙橋 由衣
近年、スマートフォン(スマホ)やタブレット端末などのデジタルデバイスの普及により私たちの生活は便利なものになりました。また、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、外出が制限され、自宅での時間が増えたことでこれらのデバイスの使用がより身近なものになったと思います。このスマホやタブレットの長時間の使用により問題となっているのが「急性内斜視」です。内斜視とは黒目が内側によっている状態で、先天性のものや調節性(遠視や輻輳[寄り目]の異常)など原因は様々ですが、急性内斜視は突然発症する原因不明の内斜視です。目は近いものを見るとき、目は、ピントを合わせる調節と黒目を内側に寄せる輻輳の2つの働きを行います。15〜20cm位の非常に近い距離でスマホを長時間見ていると輻輳の作用を強く受け、スマホを目から離しても目が内側に寄ったまま元の位置に戻らず、急性内斜視との関連が指摘されています。急性内斜視が疑われた場合、両目で物を見たときに二重に見える(複視)、寄り目・斜視になるという症状で気づかれることが多いです。スマホ使用を控えることで改善することもありますが、改善に乏しい場合は複視を矯正するためのプリズム眼鏡の使用を、それでも改善しない場合は手術やボトックス注射などの治療が必要になってきます。「30cm未満の距離」、「4ヶ月以上に渡る1日4時間以上の使用」で急性内斜視が発症したという報告があります。スマホによる急性内斜視発症の予防としては長時間のスマホやタブレットの使用を控えることが一番です。スマホの連続・長時間の使用を控え、使用途中には遠くを見て目を休ませるようにしてあげましょう。
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肺炎に気をつけましょうText by 北美原クリニック 遠藤 明太
今ちまたでは新型インフルエンザが問題になっていますね。
日本国内でも発病した人が多数報告されていますが、皆さんが快方に向かってくれることを願っています。 またメキシコではかなりの死者が出たとのことですが、その理由は何だったのでしょうか。 記事を見ると、多くの人が重症肺炎にかかっていたとのこと、さらに免疫力の低下した人も相当含まれていたそうです。 これらのことから新型インフルエンザに感染した後、重い肺炎になってしまったことが死亡の原因だったのかもしれません。二十世紀初頭に『スペインかぜ』が流行し、日本でも約五十万人が亡くなったと言われています。 亡くなった方の多くが細菌性肺炎を併発していたとの報告もあるようです。 つまりインフルエンザウィルスで弱ったところに細菌が入り込んで肺炎を引き起こすことが問題ということです。日本人の病気による死因の第一位は「がん」ですが、肺炎も高位を占めており、油断できない病気です。 慢性の呼吸器疾患を持っている方は肺炎にかかりやすく、さらに重症化もしやすいと言われています。 また高齢者では嚥下(えんげ)機能(ものを飲み込む機能)が低下しており、食物が食道ではなく、気管支に入り込むことによっておこる、嚥下性肺炎にも注意が必要です。 肺炎を予防するためには肺炎ワクチンをうつことも有効といわれています。 ただし肺炎の原因菌すべてに効くわけではないので注意が必要です。さらに嚥下性肺炎を予防するコツは、食事をとるときの姿勢です。 背もたれに寄りかからずに座り、あごを引いた状態で飲み込むようにします。 また、のどにつまりやすいものは避けましょう。 トロミがあると飲み込みやすいので、片栗粉やトロミ剤を使うのもひとつの方法でしょう。 また食後すぐに口の中をキレイにしましょう。食後すぐ横にならないことも重要です。以上を実行すると嚥下性肺炎もかなりの確率で予防できるようになるでしょう。 |
男性の性 30Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
今回も、勃起障害治療薬であるPDE5阻害薬についてです。中年以降の男性であれば程度の差はあれ年齢を重ねるにつれて、おしっこの勢いが弱くなり回数が多くなってきたと、誰でも感じていることだと思います。同様に、加齢とともに勃起時の陰茎の硬さや持続時間、勃起回数なども低下していると感じていることだと思います。男性は女性と異なり、排尿時の尿の通り道と射精時の精液の通り道がほぼ一致していて、どちらも尿道を通って体外に排出されます。つまり、陰茎と尿道は男性にとって、体内で不要になった老廃物を尿として排出する器官と子供を作るための生殖器官を兼ねていることになります。PDE5阻害薬は、陰茎の海綿体血流を増加させて勃起障害を改善するひじょうに有効性が高い薬ですが、陰茎の尿道海綿体を通る尿道やその奥にある前立腺、さらに奥の膀胱の血流も改善することが判ってきました。中年以降の男性の排尿障害は、これまで前立腺肥大症といって、加齢とともに腫大した前立腺が尿道を圧迫するために生じると考えられてきましたが、近年ではそれだけではなく、膀胱・尿道の血流障害も排尿障害の重要な原因と考えられるようになりました。PDE5阻害薬の一つであるタダラフィルを投与すると、血管が拡張することによって、膀胱・前立腺・尿道での血流や酸素供給量が増加し、尿道抵抗を軽減し、膀胱の過伸展を改善することが明らかになり、さらに膀胱の神経の抑制作用により頻尿や尿意切迫などの症状も改善することが判りました。これらの知見により、米国では2004年、欧州では2006年から男性の排尿障害に対する治療薬として治験が開始され、1日1回5mgの投与による有効性と安全性が確認され、米国では2011年10月から、欧州では2012年10月から、男性の排尿障害に対しても適応が承認されました。日本を含むアジア人患者を対象とした比較試験も2008年から開始され有効性と安全性が確認されたため、日本では今年の4月から保険適応が承認されました。現在、タダラフィルは、勃起障害治療薬としては従来通り10mg錠と20mg錠の保険適応外の『シアリス』として、排尿障害治療薬としては保険適応の5mg錠『ザルティア』として発売されています。5mg錠ザルティアも、硝酸薬との併用禁忌など注意事項は他のPDE5阻害薬と同じです。どちらも医師による処方が必要です。
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脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
脂漏性角化症は、あまり聞いたことのない病名かもしれませんが、良性の皮膚腫瘍でかなりよくある疾患です。多くは褐色で表面がやや脂っぽく見えザラザラしています。老人性イボなどと呼ばれることもあります。形は円形に近く、褐色で皮膚から盛り上がっています。原因は紫外線の影響や皮膚の老化と言われています。発生する年齢は男性では40歳代以上、女性では30歳代以上です。大きさは数㎜のものから3〜4㎝位のものまでいろいろです。色は薄い茶色から黒色に近いものまであります。発生する部位は手のひら、足の裏以外はどこでもできますが、多いのは顔、頭、背中などです。皮膚からの盛り上がり方は、わずかに盛り上がったものから硬くしこりのように盛り上がったものまであります。表面はザラザラしたり、毛穴のような点々がたくさん見られることもあり悪性を心配して来院される方もいます。1個だけあったり、多発していたりすることもあります。また頭にある場合は、クシなどで傷つけて出血することもあります。平らなシミ(老人性色素斑)と混在することもあり、シミが盛り上がってきて脂漏性角化症になることもあります。本来は良性で悪性化することはないと言われていますが、悪性のものとの区別が難しいこともあります。その場合には検査が必要なこともあります。治療は、かゆみがあったり大きいなど不便がある場合は取ることになります。取るには手術で切除したり、電気メスやレーザーで焼いてしまったり、液体窒素で凍らせて取ったりします。悪性の心配がある時は一部を取って検査に出すこともあります。
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糖尿病対策~寒い冬は鍋をたべて糖質オフText by はら内科クリニック 原 信彦
寒い季節がやってきました。忘年会・クリスマス・お正月・新年会等々、1年間で一番太りやすい季節です。糖尿病の方にとっては、最も気を付けるべき試練の時期です。こんなときのおすすめメニューは鍋です。鍋の具材を考えてみましょう。かっこ内は食材100グラムあたりのおおまかな糖質量です。シイタケ(1.4)、白菜(2)、ネギ(5)、豆腐(2)、鶏肉(ほぼ0)、魚(マダラなら0.1)など、どれをとっても糖質が少なく、血糖値が上がりにくい食材です。野菜から、ゆっくりよくかんで食べましょう。特に最初の何口かでかまいませんので、1口20回かむことをおすすめします。これにより少し空腹感も紛れ、早食いの悪癖も改善します。ごま油や肉の脂身をできるだけ避けるとカロリーも低めに抑えられます。鍋の問題は締めのご飯や麺です。ここで一工夫。残った鍋のスープに油が浮いている場合は少し取り除きましょう。市販の鍋のスープは塩分が濃いのでスープを全部飲まないように気を付けてください。また、あまりぐつぐつ煮るとご飯に鍋の中の油分がしみこみ、カロリーが高めになるので、さっと一煮立ちで食べましょう。もずくやワカメなどの海草、お麩(ふ)、細かく切ったしらたきなどを加えることにより、少ないご飯の量でも我慢できると思います。麺類で締めるなら、最近ではスーパーでも低糖質麺が販売されており、これらを使ってみるのも良いと思います。締めが終わって一息ついたら、食後のデザートです。果物は1日1単位が基本です。リンゴ・梨なら半分、柿なら中くらい1個、ミカン中くらい2個が1日量ですよ。最近は果物の糖度も高く、糖度の高い果物は、この目安よりも少なくしましょう。食べるときは、リンゴや梨は小さく切って、半分(1単位)を6切れにして食べた方が、少し食べた感じが増します。そして何よりも重要なのは、起床後の体重測定。とにかく冬の間は、毎日体重測定を欠かさずに!気が付いたら、1~2キロ増えていたなんてことのないように、この冬を乗り越えましょう!
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