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糖尿病の気がある、と言われていませんか?Text by はら内科クリニック 原 信彦
日本人は、欧米人に比べインスリン分泌が弱く糖尿病になりやすいといわれ、今や40歳以上の5人に1人は糖尿病かその予備軍であるといわれています。背景としては、ここ10年くらいの総カロリー摂取量は変わらずに、自動車の保有台数と脂肪の摂取量が増えています。つまり、食事量ではなく食事の質が変化し、かつ歩かなくなったことが一因といえます。糖尿病はどんな病気でしょうか?血糖値が高くなる病気なのですが、全身の細い血管を壊していく病気と思って下さい。長い年月をかけ、あまり症状を出さずに、徐々に血管を傷害していきます。脳に起れば脳梗塞、心臓に起れば狭心症・心筋梗塞、眼に起れば眼底出血のため視力低下し、腎臓に起れば腎不全となり透析が必要になります。これが、サイレントキラーと呼ばれるゆえんです。
それでは、どうすれば糖尿病を早期に発見できるのでしょうか?糖尿病の初期には自覚症状はありませんので、まず採血して調べることです。その採血にもコツがあります。糖尿病の初期の段階では、空腹時には正常で、食後の血糖値だけが高くなることが多いのです。その為、糖尿病が心配で受診される際は、食後1~2時間後の血糖値を調べてもらって下さい。そこで少し高いようならば、改めて糖尿病の精密検査を受けましょう。糖尿病の精密検査は、糖負荷試験と呼ばれ、空腹で行う検査です。空腹で受診し、空腹時に血糖値を取り、その後甘いブドウ糖液を飲んでもらい、30分後、1時間後、2時間後にそれぞれ血糖値を測定する検査です。合計4回採血され2時間かかる検査ですが、これで糖尿病かどうか診断します。境界型と呼ばれる糖尿病と正常者の間に位置する人=糖尿病予備軍であれば、体重を5%程度低下させ、1日30分運動すると糖尿病になるリスクを減らすことができます。最近太り気味で糖尿病が心配な方は、まずは食後血糖から調べてみませんか? |
痛みやシビレとの付き合い方についてText by 函館西部脳神経クリニック 院長 小保内 主税
この原稿を書いているとき、丁度、東京パラリンピックが閉会しました。日本での開催なので、時差がないため、色々な種目をテレビ観戦できて、大変感動しました。“失われたものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ。”これは、パラリンピックの創始者とされるグットマン博士の言葉ですが、今まで、この言葉は知りませんでしたが、神経の病気で機能を失った患者さん達を診てきた私も、同様の言葉を患者さん達に掛けてきました。さて、手足が麻痺して動かせないことだけでなく、痛みやシビレがあることも、機能の喪失と考えられます。つまり、患者さん達は「痛みやシビレのために、○○が出来ない」と訴えます。治療に関わる人間は、様々な方法で、その痛みやシビレを取ろうとしますが、残念ながら、完全に痛みやシビレを取り除けることは多くありません。先日、ある鎮痛薬のパンフレットの言葉に目が留まりました。「痛みがなくなることを治療の目標にせず、痛みはあるけれど、○○ができることを目標にしましょう」というものでした。患者さん達の痛みを無くして欲しいという気持ちはよく分かります。でも、完全に症状が無くなることを目標にすると、得てして不満だけが残り、病気が悪化しているような気になってきます。私は最近、患者さん達に、「痛みやシビレがある」今の状況から、「痛みやシビレはあるけど、○○が出来るようになる」ことを目標にするようにお勧めしています。これはまさしくグットマン博士の言葉と相通ずるものがあるでしょう。病気で出来なくなった状態を嘆き悲しんでばかりいるのではなく、病気の症状を抱えたままでも、出来ることを増やす努力をしていくことが、充実した生活を送るのに役立つと考えるのですが、どうでしょうか。
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緑内障の早期発見・早期治療Text by 江口眼科病院 仲嶺 盛
緑内障という病気を聞いたことはあると思いますが、どのような病気か知っていますか?緑内障は眼圧上昇や神経の脆(もろ)さによって網膜の視細胞が障害され視野が欠け、視力が低下する病気です。緑内障は現在日本の失明原因の第1位です。疫学研究によると、日本人の40歳以上の緑内障の有病率は約5%との報告があります。また、緑内障と診断された患者のうち、約80%は自覚がなく、治療を受けていないといわれています。最近、検査機器は目覚ましく進歩しており早期発見、早期治療が可能になってきています。その中でもOCT(光干渉断層計)というものが、緑内障の早期発見の役に立ちます。緑内障は視神経に障害が起きて視野障害が起きる病気です。OCTはその神経細胞の厚みを測定し、緑内障が進行しているかどうかを診断できます。眼底に緑内障を示唆する所見があるが、まだ視野障害が起きていない状態を前視野緑内障といいます。これはOCTが行われるようになってから確立された概念です。この状態に対して現在の緑内障のガイドラインでは原則的に治療せず経過をみるということになっています。しかし高眼圧であったり、緑内障は遺伝もリスクファクターになるため、例えば近親者に緑内障の方がいたりする場合などは積極的に治療を検討する場合があります。医療は日々進化しており、今まで治療の対象とならなかったものも、治療したほうがよいのではないか、という議論がでてきております。緑内障は決して珍しい病気ではありません。何か気になることがあれば眼科を受診してみてはどうでしょうか?
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正常な尿回数、頻尿(ひんにょう) とは?Text by 医療法人社団やまだクリニック 山田 裕一
さて、1日の正常な排尿の回数というのはどのくらいなのでしょう?水分の摂取量にもよりますが、起きている間にだいたい7〜8回が通常です。これより回数が多いと頻尿といいます。また、夜間は睡眠を十分にとれるように、尿を作ることを控えるようにできています。夜間に一回でも排尿のために起きるようなら、頻尿の症状がでてきていると考えます。頻尿をきたす原因となる病気は、男性なら前立腺肥大症、女性なら過活動膀胱(ぼうこう)が代表的ですが、気をつけないといけないのが薬剤の副作用によっても頻尿になることがあるということです。抗精神薬、不整脈やアレルギーに対する薬による頻尿があります。症状や経過をよく聞かせていただき、簡単な検査をするだけでも、頻尿の原因の見極めや治療ができます。是非、お近くの泌尿器科を受診してみてください。
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健康ダイエットと食育Text by みはら歯科矯正クリニック 村井 茂
人間は穀物、草食動物である。戦後すぐに、究極のファーストフードと言われるおにぎりではなく、小麦と脱脂粉乳消費のためパン食を学校給食に導入したのは、戦勝国米国の策略であった。
しかしこの数年、米を中心とした健康志向の高まりで日本食がアジア、欧米でブームとなっている。 もともと人間は、チンパンジーのDNAを96%もっており、果物、穀物、草食を中心とした動物であることは、間違いないところである。 体の構造をみても決して肉食動物ではないことは、容易にわかる。 臼歯を持ち、顎関節は上下に動くことはもちろんであるが、穀物をすりつぶせるように、前後左右に動かすことができる構造を持っているし、胃腸の長さは、草食動物に似て長い。 「肉などの動物性タンパク質を食べないと体が作られない」と思いがちであるが、ゴリラが筋肉隆々であることや、五輪で通算9個の金メダルを獲得したカールルイスや、マラソンを2連覇したアベベがベジタリアンだった事実からも、そうでないことは理解できるでしょう。 しかし、食事は栄養を採るばかりではなく、楽しむことも非常に大切です。 少なくとも鶏肉より牛肉は、日本人にとっては贅沢なご馳走として、好まれているようです。 飼料効果(1カロリーの肉に何カロリーの飼料が必要か)を見てみると牛肉が7、豚肉5、鶏肉3、鮭は1.2ですが、マグロは10と大体価格に比例した順番となっております。肥満は心の病である「病(やまい)は気から」、「医食同源」などの言葉は、手術したり薬を飲んだりすることばかりが医療ではないことを言っております。 肥満の原因は過食ですが、たまった脂肪を手術により吸引してしまうというのも非常に矛盾しております。美食家と称し、凝縮された食材や、塩・しょうゆ・砂糖などの、天然には存在しない食品、動物性タンパク質のとりすぎは注意する必要があります。 私個人は、医者要らずで長生きしたいと強く思い、二十五kg健康ダイエットを達成。 まだ一年ですが、患者さんの健康を守るべき医療人として、食と健康について謙虚に正しく素直に取り組むことが大切だと強く感じております。 |








