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化膿した粉瘤(ふんりゅう)の治療Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
粉瘤というのは、皮膚の下にお粥(かゆ)のようなあかが貯まった袋ができる良性の皮膚腫瘍です。体中どこでもできますが、多いのは顔、背中、お尻、脚のつけ根などです。化膿していなければ、コロコロとした丸い塊が触れるだけで痛みもありません。皮膚の表面に小さな穴があると、押すとそこから悪臭のある内容物が出てくる事もあります。化膿していなければこの小さな穴と、中の袋を取って縫合すると再発はしません。でも、化膿してしまうと、中に膿(うみ)がたまって急に大きくなって赤く腫れてきます。さらに痛みも出てきます。そして、痛みが出てから来院される方が多いようです。しかし、こうなると化膿して膿がたまっていますから、中の袋を取ることはできません。そこで、局所麻酔をして、皮膚を切開し、中の膿を出すだけになります。切開は皮膚の表面の小さな穴がはっきりしていれば、その穴を含めて皮膚を一部切除して穴を開けておきます。そうする事によって膿が中にたまらず、きちんと外に出てくれます。そして、粉瘤の袋が残っていれば可能な限り取り除きます。これを残すといつまでもジクジクして、治りが悪くなったりします。縫合はできません。そして、週2~3回程度時々通院しながら炎症が治まって小さくなるのを待ちます。消毒しなくて良くなるのには、大きさにもよりますが、10日から2週間位です。元になる小さな穴が残っていると、再発してくる事も考えられます。また、炎症が治まらないうちに切開した入り口が閉じてしまうと、中で肉芽腫といってくすぶった状態が続き、炎症を繰り返す事もあります。ですから、粉瘤は化膿しないうちに取ってしまう方が、簡単で早く治る方法なのです。
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中途視覚障害の3大要因とは?Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
日本においては、緑内障・糖尿病網膜症・網膜色素変性症が中途視覚障害の3大原因と言われています。①緑内障は、眼圧が高いことにより、視神経が圧迫されて枯れていき、見える範囲が狭くなってしまう病気です。緑内障は進行性なので、残念ながら、一度失ってしまった視野は元に戻すことができません。そんな大変な病気なのに、実は自分では、ほとんど気付きません。なぜならば、視野が欠け始めていても、もう片方の目が助けてくれているからで、自覚症状が出るころには、かなり視野が狭くなっています。日本人では40歳以上の20人に1人が緑内障です。緑内障にはいろいろなタイプのものがあり、正常な眼圧であっても、その人にとっては、視神経が圧迫を受け、視神経が枯れていくタイプもあります。これを「正常眼圧緑内障」と言います。眼圧が高いタイプと違い、眼痛やかすみ目などの症状を伴わないため、発見されていないことが多くあります。実は、日本人はこの「正常眼圧緑内障」が多く、緑内障患者の半数以上を占めています。②糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症ですから、内科で糖尿病と診断をされた方は、眼科を受診し定期的に眼底検査をすれば、眼底出血も早めに発見できます。ところが、かなり視力が低下してから初めて眼科を受診する方が多いのが現実です。この場合、治療をしても、中途視覚障害の方向に向かっていくことがあります。ぜひ、内科と眼科の両方を早い時期から受診することをお勧めします。③網膜色素変性症は、遺伝性疾患で、残念ながらこれといった良い治療方法は現時点ではありませんが、今話題のiPS細胞による治療法がこれから期待されています。以上のような、中途視覚障害にならないよう早期発見・早期治療が大切です。眼科の検査は痛くないので、気軽に、定期的に眼科を受診することをお勧めします。
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慢性腎臓病Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原 亨
腎臓病は悪くなると、最後には透析治療を受けなくてはならない腎不全になります。透析を受けている患者さんは全国で約30万人います。10年前には24万人だったのと比べると、透析を受ける人はすごい勢いで増えています。北海道で透析をしている人は14500人です。これは全国の1/21で、北海道は透析患者が多いということになります。週に3回、3〜4時間かけて機械で血液をきれいにするのですが、本人にとっても大変な治療です。ですから、内科医としてはなるべく透析が必要な腎不全にならないように、腎臓病を予防しようとしています。腎機能が正常の60%程度に低下していると、透析が必要な腎不全に陥りやすい「慢性腎臓病」と言われます。検尿の異常では、タンパク尿が重要で、尿中のタンパクが多くなるほど腎機能が悪くなるのが速くなります。正常の腎臓では尿にタンパクはほとんどもれません。学校検診では検尿でタンパク尿が出ていないか調べています。腎炎からの腎不全が30年前には多かったので、早くに見つけて治療するようにしたところ、透析に導入される腎炎患者は増えなくなりました。その後、高血圧と糖尿病が原因で透析に導入される人が多くなっています。日本の高齢化に伴う変化です。「高血圧は治療しなくてはならない」と世間に知識が広まり、高血圧の治療薬が発達して血圧が下がりやすくなったため、高血圧が原因で透析に導入される人の数は減少に転じています。そして、最近は糖尿病やメタボリック症候群で腎不全に至る人が多いことから、対策を講じるようになっています。そんな時に始まったのが特定検診です。驚いたことに、慢性腎臓病患者では透析に至るより、心血管事故(心筋梗塞や脳梗塞)で死亡するリスクが高いので、高血圧や糖尿病のように早期発見して治療を開始するのが肝心です。今のところ、特定健診(またはメタボ健診)は受診率が低いのですが、これからの受診率の向上が望まれます。
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男性の性(11)Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
歌の世界ではオトコを待つオンナ、実体験ではオトコを待たせるオンナ、どちらも同じオンナですが、よく考えてみると待ったり待たせたりの時間が両者では大きく異なることに気がつきます。
歌の世界でのオンナの待ち時間は数週間から十数年に及ぶのに対し、デートの待ち合わせなどのオトコの待ち時間は十数分から数時間程度だということです。 つまり、長期的にはオンナが待ち、短期的にはオトコが待つ、というパターンが多いのではないかと思います。 そして、このパターンは驚くことに精子卵子時代から続いていることなのでした。性交時、膣内に射出された1〜4億匹の精子は、時速30〜40cmの速さで子宮口から卵管に向かって泳ぎ続けます。 子宮口から卵管までは23cmくらいなので、最短距離を泳いで行けば1時間弱で卵子との待ち合わせ場所である卵管に到達する計算になります。 実際にはどれくらいの時間がかかるかは分かりませんが、射精された億単位の精子のうち泳いで卵管までたどり着く精子は数百匹だけなので、あまりまわり道をしないで来た精子の方が最後の数百匹に生き残っていると考えた方が自然だと思います。 卵管に到達した精子は48〜72時間ここで生きることが出来ます。一方、卵巣から月に一度排出される卵子は通常1個で、先端がラッパのように広がった卵管に取り込まれ、卵管自体の運動と繊毛運動とによって精子との出会いの場所まで運ばれます。精子が精巣で生まれてから精巣上体〜精管〜精嚢〜尿道と長い長い旅をしてようやく膣内に射出され、さらにそこから今度は各々自力で泳いでくるのと比べると、卵子は卵巣から卵管まで、わずか7cmくらいの距離をたった一人の姫様がカボチャの馬車か牛車に乗ってやって来る様な感じです。(つづく) |
雪目・目の日焼けText by はこだて港町眼科 松下 知弘
紫外線の暴露が原因大量の紫外線を浴びた目は急性の角膜炎をおこし、目が充血したり、強い痛みが出たりすることがあります。いわゆる「雪目」がこの状態で「目の日焼け」と言われることもあります。顔に日焼け止めを塗るだけではなく、目の紫外線(UV)対策も忘れてはいけません。夏に比べて紫外線量は少ない冬でも、目にとっては危険がいっぱい潜んでいます。特に危ないのは雪山です。目に入る紫外線量を夏の浜辺と冬の雪山で調べたところ、沖縄県のビーチより石川県のスキー場のほうが2・5倍も高いことが分かったという調査があります。また、溶接作業を防護マスクなしで行うと同じような症状を起こすことがありますが、これも紫外線の短時間での大量暴露が原因です。角膜炎だけではなく「強い紫外線を浴び続けると、白内障や翼状片になるリスクが高まる」とも言われています。紫外線の害は蓄積するため、紫外線量が少なくても安心はできません。紫外線は反射する浜辺における紫外線の反射率は約25%ほどですが、雪面では80%以上と高率で反射します。顔の形に合わないサングラスでは紫外線が隙間から入り込むため、冬の雪道では夏のビーチでサングラスをつけていない時と同じくらいの紫外線量を目が浴びていることも分かっています。紫外線暴露軽減にゴーグルやサングラス、眼鏡が効果的目を保護するのにもっともいいのはゴーグルですが、サングラスならしっかりと目を覆うものを使うといいようです。UVカットのコンタクトレンズや帽子も一緒に使えばさらに予防できます。雪が積もれば雪山だけでなく街中でも同じことです。雪の降る冬は日ごろから目のUV対策を考えた方がいいでしょう。「目がごろごろして涙が出る」などの症状が気になる方は、一度、眼科医にご相談ください。
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