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妊娠期での歯周病の影響

Text by 北斗歯科クリニック 土永 浩史
近年の歯科疾患実態調査では、国民の口腔の健康を目標にしてすすめていた8020運動など歯科業界の取り組みが奏功し、過去に比べ虫歯が減少しているのが示されています。しかし、虫歯が減った代わりに歯周病で歯を失うケースが多くなり、その原因の1つに歯が痛くならないと、歯科医院へ来院されない傾向が依然としてあるためであると思われます。歯が痛くて咬めない、歯がグラグラするなどの自覚症状が起きた時には、歯周病がかなり進行している重度のケースが多いだけに、軽度、中等度の歯周病にかかっている患者さんは歯科医院で実際に歯周病検査を行ってもらわなければ、その病態を把握するのは難しいと思われます。前回にも書かせていただきましたが、妊娠すると妊婦さんの歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)からは、増加するエストロゲン(卵胞ホルモン)を好む歯周病原細菌が多く検出され、さらにプロゲステロン(黄体ホルモン)も増加することで歯肉に炎症が起こりやすくなります。もともと歯周病が進行していた患者さんはさらに悪化しやすくなります。また、つわりがひどくなれば歯ブラシを口の中に入れるのも容易ではありませんから、妊娠期は歯周病が悪化しやすいのです。歯周病の影響は母体のみならず、胎児に対しての影響を指摘する論文が散見されます。早産(22~36週での出産)および低体重児出産(2500g未満での出産)に対して、近年歯周病の影響が報告されています。早産の原因には感染や体質によることが多いと言われています(日本産科婦人学会による)が、最近の報告ではリスク因子の1つとして、歯周病の治療を行うことでこれらのリスクを軽減する可能性が示唆されています。そのため、妊娠の可能性のある患者さんや既に妊娠中の患者さんにはご自身のお口の健康だけではなく、生まれてくる赤ちゃんのためにもさらなる歯周病のケアをお勧めいたします。
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月経痛には昔からの知恵を

Text by 湯の川女性クリニック 小葉松 洋子
男性にはわからない若い女性の悩みに月経痛があります。20代以上の女性で月経痛がひどい場合には子宮内膜症や子宮筋腫を疑わなければなりませんが、10代の女の子の月経痛には生活習慣が原因と考えられる患者さんが増えています。悪い生活習慣の一番手は「寒い季節のなま足」です。下半身を冷やすことが月経痛をつらくしていることに気づかず、堂々となま足で受診し私から説教される女の子は後を絶ちません。昔から「女性は身体を冷やすとよくない」と言われていますが月経が近づいたら、冷たい食べ物、飲み物を避け、暖かい食事、暖まる食材(ネギやショウガなど)を取るだけでも月経痛が軽くなる可能性があります。意外と知られていませんが、喫煙や受動喫煙も月経痛悪化の原因になります。お父さんのたばこで娘が月経痛なんてかわいそうですね。
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緑内障は、早期の診断と治療が重要です

Text by 江口眼科病院 東 邦洋
緑内障という病気をご存じでしょうか。これは目の奥の神経が萎縮し、だんだんと視野が狭くなっていく病気です。初期の緑内障は視力が低下しませんが気付かない間に視野が狭くなっていく病気です。なかなか自分自身で病気に気付くことは難しく、検診などで偶然発見されることがほとんどです。目の病気の中では最も患者さんの数が多いものの一つで、40歳以上の人で、100人に5人がこの病気といわれています。病気の原因は、遺伝、近視など言われていますが、よく分かっていません。目の奥の神経を直接観察する眼底検査、視野異常を発見する視野検査や、眼圧検査を行い、総合的に診断します。近年、目の奥の神経を機械で撮影し萎縮しているところを探すOCT(眼底三次元画像解析)が導入され、これも早期の診断に役立っています。失われた視野を回復させる方法は残念ながらありません。そのため、治療としては早期に発見し、できるだけ視野が狭くなる、視力が悪くなるのを抑えることが治療となります。「眼圧」とよばれる目の圧力を減らすことにより、緑内障の進行が遅くなることが分かっています。従って、緑内障と診断されたら、眼圧を下げる目薬を処方します。そのあと定期的に視力、眼圧、視野、眼底検査を行い、緑内障が進んでいないか確認します。緑内障にはさまざまなタイプがあります。緑内障発作とよばれ、急激に眼圧があがり頭痛や目の痛みを伴うタイプが有名ですが、実際には珍しいです。最も多いタイプは、眼圧はあまり高くないのに神経が萎縮し視野が狭くなる正常眼圧緑内障というタイプです。しかし、このタイプでも眼圧を下げる目薬が有効です。このように緑内障では、早期の診断と治療が重要です。気になる方はぜひ眼科を受診してください。
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ステイホームでスマホ老眼が急増!!

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
人間の目の構造は、カメラに似ています。水晶体は、カメラのレンズにあたり、遠くを見る時は薄くなり、近くを見る時は厚くなるように調節しています。老眼とは、この調節力が衰えてくる状態で40歳前後から始まります。しかし、最近は、近くが見づらい・かすんで見える・夕方になると物が見づらい・頭痛・肩こりなどの老眼の症状が、小学生から30代までの若い方にも出てきているのです。去年からのコロナ禍によりステイホーム時間が増え、スマホに触れる時間が増えているようで、若い人の10人に1人は、15時間以上もスマホを見ているとのことです。こんなに長時間スマホを見ていると、調節力が衰えて老眼と同じ症状が出る、いわゆる「スマホ老眼」になってしまいます。また、下向き姿勢で頬やあごもたるみ、老け顔になるとも言われています。ぜひ眼科で正確な視力検査を受けてみましょう。
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脱メタボ宣言

Text by はら内科クリニック 原 信彦
これからの季節、忘年会・クリスマス・お正月と行事が満載です。また雪が降ってくると外での運動もできなくなります。今年も懲りずに年末脱メタボ宣言しましょう。①運動脈拍が100~120回/分、10~30分程度の運動がオススメです。②減塩味噌汁をのむ時は漬け物を食べない。漬け物を食べたときは味噌汁を飲まない。いずれも3食のうち1回だけにしましょう。③お酒日本酒なら1合、焼酎半合、ビールは中瓶1本、ワイン2杯、ウイスキーダブル1杯程度で我慢我慢。④体重管理まずは毎日測りましょう。1日1~2回の測定を毎日続けることにより、自分の体重の把握・体重の増減が分かり、その時に食事を見直す機会ができます。1日で1㎏増えたら「何で?どうして?何食べた?」自問自答を繰り返すことにより自分の食事の問題点がわかります。同様に、毎日食べたものを寝る前に思い出してメモしてみましょう。意外に朝からの食事を全て間食も含め思い出すのは難しいものです。若い方なら食べるたびに写メを撮ってみましょう。1日に意外に食べ過ぎていることに気がつきます。現体重の3%の低下で血糖値・中性脂肪・血圧の低下が認められます。60㎏なら1.8㎏です。また5.5%の体重減少では、なんと糖尿病予備軍の方の糖尿病発症率が58%低下します。60㎏の方で3.3㎏。決して不可能な数字ではありません。⑤喫煙5年間の禁煙で心筋梗塞・脳梗塞になる確率が下がります。また、受動喫煙の悲劇もあり、当院の患者さんにも数名、ご主人がヘビースモーカーで、奥さんが肺がんになっています。その時に「私は何も悪いことをしていないのに何で?」と皆さんが仰っていました。最後に、メタボリックドミノという言葉を知っていますか?ドミノ倒しのように内臓肥満というドミノが倒れることから始まり、高血圧・高血糖・高脂血症→動脈硬化→糖尿病発症・慢性腎臓病→糖尿病性腎症・網膜症・神経症とドミノが倒れ、総崩れて、心筋梗塞・心不全・脳卒中・下肢切断・失明へと進んでいく危険性があります。最初はたかが内臓肥満なのですが、その後は取り返しのつかないたくさんの病態につながっていくのです。さあ今日から始めましょう。脱メタボ宣言!まずは実践あるのみ。
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