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妊娠期での歯周病の影響

Text by 北斗歯科クリニック 土永 浩史
近年の歯科疾患実態調査では、国民の口腔の健康を目標にしてすすめていた8020運動など歯科業界の取り組みが奏功し、過去に比べ虫歯が減少しているのが示されています。しかし、虫歯が減った代わりに歯周病で歯を失うケースが多くなり、その原因の1つに歯が痛くならないと、歯科医院へ来院されない傾向が依然としてあるためであると思われます。歯が痛くて咬めない、歯がグラグラするなどの自覚症状が起きた時には、歯周病がかなり進行している重度のケースが多いだけに、軽度、中等度の歯周病にかかっている患者さんは歯科医院で実際に歯周病検査を行ってもらわなければ、その病態を把握するのは難しいと思われます。前回にも書かせていただきましたが、妊娠すると妊婦さんの歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)からは、増加するエストロゲン(卵胞ホルモン)を好む歯周病原細菌が多く検出され、さらにプロゲステロン(黄体ホルモン)も増加することで歯肉に炎症が起こりやすくなります。もともと歯周病が進行していた患者さんはさらに悪化しやすくなります。また、つわりがひどくなれば歯ブラシを口の中に入れるのも容易ではありませんから、妊娠期は歯周病が悪化しやすいのです。歯周病の影響は母体のみならず、胎児に対しての影響を指摘する論文が散見されます。早産(22~36週での出産)および低体重児出産(2500g未満での出産)に対して、近年歯周病の影響が報告されています。早産の原因には感染や体質によることが多いと言われています(日本産科婦人学会による)が、最近の報告ではリスク因子の1つとして、歯周病の治療を行うことでこれらのリスクを軽減する可能性が示唆されています。そのため、妊娠の可能性のある患者さんや既に妊娠中の患者さんにはご自身のお口の健康だけではなく、生まれてくる赤ちゃんのためにもさらなる歯周病のケアをお勧めいたします。
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MR(麻しん風疹混合)ワクチン2期は早めに打ちましょう

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
2015年に日本はWHOから麻しん排除宣言を受けました。これは、MRワクチンが2回、接種率95%以上がお父さんお母さんの努力の結果でなされたためです。しかし、国内からの麻しんの発生はほとんどなくなりましたが、海外から持ち込まれる麻しんの流行が相次いでおります。昨年8月に関西空港から広がった麻しんの流行は関西空港関係者で33名の感染者を出しました。平成28年では最終的に161名の麻しんの報告がありました。持ち込まれた麻しん発端者の渡航先は東南アジアがほとんどで、2回の麻しんワクチン(MRワクチンを含む)を接種して発症した人は15%程度だということが分かっております。今年になっても5月28日までの段階で165名の麻しんが報告されております。現在は流行が続いている所はありませんが、これまでに10以上の報告がみられる都府県は、山形、東京、三重、広島となっております。昨年の流行時にはMRワクチンの入荷が一時的に制限され、1歳台でのワクチンを優先させざるを得ませんでした。MRワクチン2期は、来年小学校に入学するお子さん、つまり年長さんに行うとされており、6歳になってから行うというものではありません。まだ、接種を行っていない年長さんは、出来るだけ早期にワクチンを受けるようにしてください。日本脳炎のワクチンの連絡がきているお子さんはMRワクチンとの同時接種も可能ですので、併せて行ってください。今年の夏休みに東南アジア方面に旅行を計画されている大人の方も、麻しんに罹ったことが明らかか、麻しんワクチンを2回接種している人以外は、渡航前に麻しんワクチン単独か、MRワクチンを打つことをお勧めしております。ひとりひとりの方が、麻しんに対して強い警戒感を持っていないと、1000人に一人といわれる麻しんでの死亡を防ぐことができません。小さな命を守るためにも、格段の注意が必要です。
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加齢性白内障だけでは、失明しません!

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
水晶体が白く濁る白内障になると、視力が低下してきます。先天性白内障(風疹など)・外傷性白内障・糖尿病白内障・アトピー白内障・併発白内障(ぶどう膜炎など)・その他(放射線やステロイド薬剤)などいろいろな原因で白内障になりますが、最も多いのは加齢によるものであり、60歳を過ぎると少しずつ加齢性白内障が出てくるようになります。症状は①かすんで見える②まぶしくなる③暗くなると見えにくい④二重・三重に見える⑤老眼鏡なしで近くが見えやすくなる、などです。水晶体には神経や血管がないので、痛みや充血はおきません。加齢性白内障は病気ではなく、初期は進行予防の点眼薬で様子をみて、症状が強くなったら手術をして視力を取り戻すことができます。加齢性白内障ですぐに失明はしないので安心して眼科を受診して下さい。ただし、進み過ぎてからでは手術ができなくなることもあるので、定期的に眼科で進行度合いを検査することをお勧めします。
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怖い脂肪肝もありますよ!

Text by はら内科クリニック 原 信彦
忘年会のシーズンに突入ですね!宴会料理の後に2次会・3次会、最後に締めのラーメンですか?あれ?春の健康診断で何か引っかかっていませんでしたか?健診の採血で『肝機能が軽度の上昇有り。日常生活には支障ありません』とされた方はいませんか?病院受診はしましたか?…通常、病院で肝機能障害の受診をすると肝炎ウイルスの検査を行います。異常がなければ免疫異常の肝炎や薬剤性の肝炎、アルコールの飲み過ぎによる肝炎等をチェックしますが、見つかるものの中で最も多いのが脂肪肝と呼ばれるものです。肝臓には、3%程度の脂質(中性脂肪・コレステロール・リン脂質など)が含まれていますが、特に中性脂肪が過剰に蓄積されると脂肪肝と呼ばれます。検診時での脂肪肝の割合ですが、15年ほど前は1割程度でしたが、4〜5年前からは、2割程度に倍増しています。脂肪肝はアルコールを飲む人のタイプとアルコールを飲まない人のタイプに分かれます。アルコールを飲まない人のタイプの脂肪肝ですが、多くは単純性脂肪肝と言われる食べ過ぎ・肥満による肝機能の異常です。「何だ、単なる食べ過ぎか?」〜なんて放っておくと、実はNASH(ナッシュ:Non-AlcoholicSteatoHepatitis:非アルコール性脂肪性肝炎)という怖い脂肪肝も隠れています。単純性脂肪肝が非進行性であるのに対してNASHは知らないうちに肝炎から肝硬変へと進行していきます。アルコールを飲まないから大丈夫、そのうちダイエットして痩せれば治るから…と思って放置すると大変なことになってしまいます。統計的にはNASHは閉経後女性・肥満・糖尿病・高脂血症の方に多いとされています。治療方法も食事療法・運動療法が基本で薬物治療では残念ながらなかなか改善しません。問題点は、単純性脂肪肝もNASHも症状がないことです。これが治療の動機づけを難しいものにしています。NASHは近年増加はしていますが脂肪肝のほとんどが単純性のものです。きちんと腹八分・適度な運動を心がけ、健診で引っかかった方は症状が無くても病院でフォローを受けるようにしていけば大丈夫ですね。
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男性の性(25)

Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
『男性の性』という抽象的であいまいなタイトルですが、性機能(勃起障害、性交障害、不妊)、性器(陰茎、陰嚢、精巣、精巣上体、精管、前立腺、精嚢腺)、男性更年期障害(遅発性性腺機能低下に伴う諸症状)といった医学的な話題と、男性の性(さが~性格、性向、性質、たち)について、ざっくばらんに書き綴っているコラムです。今回はダテパーでの第1回目ですので、皆さんが1番関心があるかもしれないと思いつつ、何故か今まで書かなかった勃起機能改善薬(ED治療薬)について書くことにします。ED(勃起障害)の治療は、1998年(日本では1999年)にバイアグラが発売されたのを境に大きく変わりました。それまでのED治療は心理療法(カウンセリング)、体外陰圧補助具、海綿体注射、ホルモン補充療法、手術、漢方薬などでしたが、バイアグラの発売は、多くのEDで悩む患者さんにとっての福音となりました。心臓病(特に狭心症や心筋梗塞)、重症肝臓病、重度の高血圧・低血圧、網膜色素変性(進行性の夜盲症)等の病気がなければ、問診票に記入し簡単な診察と場合によっては心電図や血液検査だけで、バイアグラの処方を受けることが出来るようになりました。その後、バイアグラの欠点を補うようなレビトラやシアリスが発売され、現在日本ではバイアグラ25mg・50mg、レビトラ5mg・10mg・20mg、シアリス10・20mgの計3種の薬剤と5種の用量が選択できるようになりました。特にシアリスは勃起機能改善効果が36時間持続し(他の2剤は5時間程度)、時間を気にすることなく性交できるようになりました。ただこれらの薬剤は狭心症の治療に使われる硝酸薬(ニトログリセリン)と併用すると血圧が下がり時には死に至ることもあります。次回はこれらの薬剤使用時の注意点などを書きたいと思います。
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