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夜も高血圧ですか?

血圧には日内変動(にちないへんどう)と言うのがあります。多くの人では、朝、目が覚める直前から血圧が上昇してきて、昼寝をしたくなるような午後2時から4時ころに少し下がります。夕食のころに少し上昇して、眠くなったころからまた血圧は低くなります。ところが、高齢者に多いのですが、夜中寝ている間ずっと血圧が高くて、日中の血圧が低い場合があります。また、明け方、目が覚めるちょっと前から急激に血圧が上昇する場合(モーニングサージ型)もあります。いずれも、早朝高血圧と呼ばれています。脳梗塞や心筋梗塞の原因となりやすい状態です。心臓突然死の発生時間帯を調べた研究では、午前の時間帯(9時から11時)に突然死のピークがあり、死者の少ない夜間に比べて2倍の人が午前中に突然死していました。また、サージ型ではない高血圧患者と、サージ型の高血圧患者では、サージ型で脳卒中の発生率が3倍高かったとわかりました。就寝中の高血圧や早朝の血圧上昇は、心臓病や脳卒中の危険性を高くするのです。早朝高血圧に気づくきっかけには、朝起きて1時間以内に、排尿して少し安静を取ってから血圧測定をすることです。家庭血圧では、135/85を超えていると高血圧ですが、これより大幅に高ければ、夜間の血圧上昇が疑われます。そんなときには、24時間血圧計で就寝中の血圧測定をします。寝ているときには120/−程度が望ましいのですが、寝ている間中、あるいは、早朝に急に血圧が上がっていることがあります。変動のパターンによっては、朝1回飲む長時間作用型の降圧薬だけでは完璧な血圧コントロールは難しいので、寝る前に朝とは違うタイプの薬を加えて、朝の高血圧を下げるように試みます。ときには、異常が見つけにくいところにあることもあります。また、治療が容易ではない場合もあります。根気よく付き合ってもらえると助かります。
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男性の性(19)

Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
「日本人は元々、草食系男子が多かったのでは?」ということは、以前(2006年)このコラムで、W杯サッカー日本チームが予選リーグでオーストラリアに負けた試合を観て『精子時代まで遡っても勝てないのではないか?』などという珍説を披露しましたが(この説は今年のW杯日本チームの活躍で一部覆されました)、原始時代から食生活が穀物中心で他人との争いごとや収奪を嫌う草食系が日本人には多いということならば、仕方ないかな、と思います。ところで、草食系にも良いこともあって、例えば前立腺癌は欧米人に多くアジア系では少なく、10万人あたりの前立腺癌の患者数は日本、中国(北京、香港)、台湾と欧米を比べると5〜20倍欧米で多く、人種的には同じ日本人のハワイ在住日系人でも日本人とハワイ在住白人の中間の患者数で約5倍でした。(CancerIncidenceinFiveContinentsVol.IIIより)米国では男性癌患者数の1位、死亡者数は肺癌に次いで2位が前立腺癌ですが、日本では近年患者数が増加しているものの、それでも米国のほぼ10分の1です。また、世界癌研究機関・米国癌研究協会より発表された栄養と癌に関するレビューによると、前立腺癌の危険因子として可能性のあるものとして、総脂肪・動物性脂肪・肉類・牛乳・乳製品が挙げられています。生活習慣(特に食生活、性生活)や人種、近親者に前立腺癌に罹った人がいるかどうかは前立腺癌の発生率と関連が深いといわれていますが、草食系男子はこの点で有利といえます。ただ高度成長期〜バブル期を経てこれから高齢者になろうとしている年齢層の、日本人には稀有な肉食系男子(筆者の年代がそれに当たります)が今後どうなるか、自分自身も含め注意深く見て行きたいと思っています。(続く)
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あなたはドライマウスではありませんか?

Text by 北美原クリニック 遠藤 明太
当院の外来では、口の渇きや、食べ物が飲み込みにくいという訴えで来院されるかたが意外と多くみられます。
ほとんどの方が糖尿病や食道の病気を心配されるようですが、実はその多くが口腔乾燥症が原因であることをご存知でしょうか。口腔乾燥症はドライマウスともいわれており、口が渇く、のどがかわく、パンやクッキーが食べにくい、味がおかしい、飲み込みにくい、など多様な症状を呈します。
原因はいろいろありますが、大きく分けると唾液の出方が少なくなるものと少なくならないものに分けられます。唾液は出ているが乾燥を感じるものの原因には、鼻がつまることで口呼吸が多くなるための過蒸発や、夜間に口をあけて寝ることなどがあげられます。問題は唾液の出方が少なくなるためにおこるドライマウスです。
主なものとして放射線治療後におこる唾液腺の分泌障害や手術、脳血管障害などに伴う神経障害によるもの、さらにある種の薬剤によってもおこりますし、一番多いのはやはりストレスに伴うもののようです。ドライマウスの状態を示す病気で見落としてはいけないものにシェーグレン症候群があげられます。
この病気は関節リウマチの親戚に当たる関節の痛みをともなう膠原病の一種ですが、女性に多くみられるのが特徴のひとつです。
口の中の症状としては虫歯が急に悪くなったり、義歯をつけたときの違和感なども起こります。
通常は目の乾燥も伴うため、目の異物感やかゆみ、さらにコンタクトレンズをすると痛くなるなどの症状も現れることがあります。
診断には耳鼻科、歯科口腔外科、眼科などの専門医の受診が必要になります。
また関節症状については整形外科や膠原病科の受診も必要となるでしょう。治療としては、唾液分泌を促す、うがい薬や飲み薬を使うことになります。
またストレスが原因の場合はそれを軽減する薬を使うこともしばしばあります。シェーグレン症候群は他の膠原病(全身性エリトマチートスなど)と同時に出てくることもあり、ドライマウスがきっかけで膠原病が見つかることも少なくありません。
ドライマウスが気になる方は一度医療機関を訪ねてみてはいかがでしょうか。
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乾き目なのに涙目 ~結膜弛緩症(けつまつしかんしょう)~

Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
白目(強膜:きょうまく)の表面は結膜(けつまく)という薄い膜で覆われています。その結膜は黒目(角膜:かくまく)から始まって外側へ伸び、数㎝外側でUターンして赤目(眼瞼:まぶた)の表面から瞼の縁まで戻ってきます。両手で薄い透明なビニール袋を持っている状態を想像してみてください。そのビニール袋の中に涙がたまっていて瞬きをする度に角膜の表面を涙が覆って潤してくれます。年齢とともにこの結膜がゆるんでだぶついてきてしまう方がいます。この状態を結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)と言います。結膜弛緩症になるとゆるんできた結膜は上の方に上がってきて、下瞼の縁からはみ出して角膜の上まで飛び出して、下瞼の縁から白目の固まりが盛り上がって見えるようになっています。この状態になると、結膜の折り返し部分に涙をためることが出来ないため涙があふれて涙目になってします。でも逆に、折り返し地点に涙がちゃんとたまっていないということは瞬きをしたときに涙が黒目を綺麗に覆うことが出来ず、すぐに涙が蒸発してしまうということです。ですから、結膜弛緩症の方の問診票を見ると、「涙が多い」と「目が乾く」の両方に丸がついている場合がよく見られます。そのほかに、シブシブする、イズい、目やにがたまる、涙が目尻にあふれるので目尻の皮膚が肌荒れする、といった症状も出てきます。治療法としては、結膜を引っ張って張りを持たせた状態で強膜に縫い付ける結膜縫合術(けつまくほうごうじゅつ)を行います。程度の軽い場合には引っ張って強膜に縫い付けますが、程度の重い場合には結膜やその下にあるテノン膜を切り取ってから縫い付ける場合もあります。涙目だけれど乾き目、シブシブする、朝目やにがたまっているという方は一度眼科を受診して結膜の状態をチェックしましょう。
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中途視覚障害の3大原因とは?

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
日本においては、緑内障・糖尿病網膜症・網膜色素変性症が中途視覚障害の3大原因と言われています。①緑内障は、眼圧が高いことにより、視神経が圧迫されて枯れていき、見える範囲が狭くなってしまう病気です。緑内障は進行性なので、残念ながら、一度失ってしまった視野はもとに戻すことが出来ません。そんな大変な病気なのに、実は自分では、ほとんど気付きません。なぜならば、視野が欠け始めていても、もう片方の目が助けてくれているために、自覚症状が出るころには、かなり視野が狭くなってしまっているからです。緑内障には色々なタイプのものがあり、正常な眼圧であっても、その人にとっては、視神経が圧迫を受け、視神経が枯れていくタイプもあります。これを「正常眼圧緑内障」と言います。眼圧が高いタイプと違い、眼痛やかすみ目などの症状を伴わないため、発見されていないことが多くあります。実は、日本人はこの「正常眼圧緑内障」が多いのです。②糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症ですから、内科で糖尿病と診断をされた方は、眼科を受診し定期的眼底検査をすれば、眼底出血も早めに発見できます。ところが、かなり視力が低下してから初めて眼科を受診する方が多いのが現実です。この場合、治療をしても、中途視覚障害の方向に向かっていくことがあります。ぜひ、内科と眼科の両方を早い時期から受診することをおすすめします。③網膜色素変性症は、遺伝性疾患で、残念ながらこれといった良い治療方法は現時点ではありませんが、今話題のiPS細胞による治療法がこれから期待されています。以上のような、中途視覚障害にならないよう早期発見・早期治療が大切です。定期的に眼科を受診することをおすすめします。
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