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脱メタボ宣言

Text by はら内科クリニック 原 信彦
これからの季節、忘年会・クリスマス・お正月と行事が満載です。また雪が降ってくると外での運動もできなくなります。今年も懲りずに年末脱メタボ宣言しましょう。①運動脈拍が100~120回/分、10~30分程度の運動がオススメです。②減塩味噌汁をのむ時は漬け物を食べない。漬け物を食べたときは味噌汁を飲まない。いずれも3食のうち1回だけにしましょう。③お酒日本酒なら1合、焼酎半合、ビールは中瓶1本、ワイン2杯、ウイスキーダブル1杯程度で我慢我慢。④体重管理まずは毎日測りましょう。1日1~2回の測定を毎日続けることにより、自分の体重の把握・体重の増減が分かり、その時に食事を見直す機会ができます。1日で1㎏増えたら「何で?どうして?何食べた?」自問自答を繰り返すことにより自分の食事の問題点がわかります。同様に、毎日食べたものを寝る前に思い出してメモしてみましょう。意外に朝からの食事を全て間食も含め思い出すのは難しいものです。若い方なら食べるたびに写メを撮ってみましょう。1日に意外に食べ過ぎていることに気がつきます。現体重の3%の低下で血糖値・中性脂肪・血圧の低下が認められます。60㎏なら1.8㎏です。また5.5%の体重減少では、なんと糖尿病予備軍の方の糖尿病発症率が58%低下します。60㎏の方で3.3㎏。決して不可能な数字ではありません。⑤喫煙5年間の禁煙で心筋梗塞・脳梗塞になる確率が下がります。また、受動喫煙の悲劇もあり、当院の患者さんにも数名、ご主人がヘビースモーカーで、奥さんが肺がんになっています。その時に「私は何も悪いことをしていないのに何で?」と皆さんが仰っていました。最後に、メタボリックドミノという言葉を知っていますか?ドミノ倒しのように内臓肥満というドミノが倒れることから始まり、高血圧・高血糖・高脂血症→動脈硬化→糖尿病発症・慢性腎臓病→糖尿病性腎症・網膜症・神経症とドミノが倒れ、総崩れて、心筋梗塞・心不全・脳卒中・下肢切断・失明へと進んでいく危険性があります。最初はたかが内臓肥満なのですが、その後は取り返しのつかないたくさんの病態につながっていくのです。さあ今日から始めましょう。脱メタボ宣言!まずは実践あるのみ。
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加齢黄斑変性治療の現況

Text by 江口眼科病院 森 文彦
加齢黄斑変性は欧米で多い疾患でしたが、わが国でも増加し、現在視覚障害の原因の第4位です。眼に入った光の情報は角膜、水晶体、硝子体を通って網膜に像を結びます。網膜の中心にある黄斑は視覚をつかさどる重要な細胞が集中し、ものの形や大きさ、色などを識別しています。加齢黄斑変性はここに新生血管が生じ、視機能が低下します。これまで治療法はありませんでしたが、2005年から光線力学的療法(PDT)が始まりました。これは薬剤を静脈注射し、黄斑にレーザーを照射することで薬剤が反応し、新生血管だけを退縮させる治療です。08年からは血管内皮増殖因子(VEGF)の働きを抑える薬を眼に注射し、新生血管を抑制する抗VEGF療法が行われています。これはPDTよりも視機能の改善の効果があり、現在治療の中心となっています。薬剤が高価であることや再発に対して繰り返し投与しなければならないことが今後の課題です。12年に人工多能性幹(iPS)細胞の研究がノーベル賞を受賞しました。14年にそれを臨床応用し、自分のiPS細胞から作られた網膜細胞の移植が1例行われ、悪性化や拒絶反応はなく、術前矯正0・1程度の視力が維持されているとのことです。昨年には他人のiPS細胞から作られた網膜細胞の移植が5例行われました。これも安全性を確認する臨床研究ですが、そのうち1例で合併症を認めました。今後、この治療のさらなる開発、改善が期待されますが、視機能の改善が認められ、広く行われるようになるまでにはまだ時間がかかると思われます。現況としては早期から現在の抗VEGF療法を開始し継続することが望ましいでしょう。
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プチ脳梗塞をTIA(一過性脳虚血発作)と言います

血液が脳細胞に届くには、心臓から大動脈へと出て行き、大動脈から分かれた頚動脈を通って頭の方へ流れてゆきます。
先が細くなる廊下を心臓から出て行った先が脳細胞と思って下さい。
血液の廊下である血管は、血液が固まらないようにじゅうたんが敷いてある滑らかな道のようです。
血管がきれいで血液がサラサラなら、血は固まることなく流れてゆきます。
ホテルの長い廊下の両側にはいっぱい部屋が並んでいますが、それと同じように、手を動かす脳の領域、足を動かすところ、目で見たことを理解する所など働きの違う脳細胞の部屋が並んでいます。心臓の中で血が固まると心臓から流れ出て脳細胞に行く血管を途中で詰まらせることになります。
あるいは、頚動脈に動脈硬化が強ければ、じゅうたんのはげた状態と同じなので、血管のじゅうたんがはげたところで血は固まりを作ります。
この血の塊が脳への血管をふさいで、その先の脳細胞に血液が届かず、脳細胞が壊れてしまうのが脳梗塞です。
詰まった血管の先が手を動かす領域なら、足は動くし、目も見えるのに片手が動かなくなります。TIAとは脳梗塞の症状がごく軽く出る、梗塞の予告のような病気です。
脳梗塞の症状が1日以内、たいていは、15分程度で良くなります。
ボロッと箸を落として、手が利かなくなったけど、直ぐに良くなった、というような症状の出かたです。
血の塊が小さくて、一旦血管をふさいでも短時間で溶けて流れてしまえば、脳細胞の働きが回復するのです。
軽症で終ればめでたしなのですが、この後に大抵は大きな脳梗塞が起きるので、TIAがあれば、血をサラサラにする薬で、脳梗塞を予防するために治療を開始する必要があるわけです。動脈硬化が進まないようにするには、高血圧や糖尿病の治療が大事ですし、血管には運動が良いです。
ストレスや生活習慣でドロドロ血液になり易くなります。血液がサラサラかは自分の目で見てください。MCファンという器械を使って当院で見ることができます。
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緑内障〜早期発見が視界を守る鍵

Text by くどう眼科クリニック 工藤 勝利
緑内障にはいくつかの異なる病型がありますが、すべてに共通しているのは、視神経が障害されることにより視野が欠けていく病気であることです。失われた視野を回復させる治療法は現在、残念ながらありません。しかし、眼圧(眼球の固さ)を下げることで視野欠損の拡大を止めることが可能です。平成12~13年にかけて岐阜県多治見市で、40歳以上の一般市民のうち4,000人を対象に緑内障に関しての大規模な調査検診が行われました。その結果、5.0%の市民に緑内障がみつかり、さらに、その中のなんと89%の人々が緑内障の治療を受けていない、つまり、緑内障が初めて見つかった市民でした(詳細は、日本緑内障学会ホームページを御覧下さい)。この調査結果から、他の地域でも同様に、緑内障に罹患していることに気付かずに、治療を受けていない住民が多数いると推測されます。仮に緑内障と診断されると、薬、レーザー治療、手術のなかから、病状の重症度に応じて適した治療を選択、行うことになりますが、多くの緑内障患者さんは、点眼薬の使用のみで治療が可能です。眼科では、視力、眼圧、眼底、視野検査などを行い緑内障かどうか診断します。これらの検査はいずれも痛みや苦痛を伴わない検査ですから是非受けてほしいと思います。ちなみに、血圧と眼圧に関連はありません。また、眼を使うことで緑内障が悪化することはありません。さまざまな治療を行っても進行を止められない緑内障がまれにあることも事実ですが、ほとんどの緑内障は治療を継続していくことで視野欠損の進行を止めることが可能なのです。緑内障は、潜在患者数が多い、欠損視野を回復できない、治療で進行を止めることが可能という点から、早期発見早期治療が大切です。
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シェーグレン症候群について

Text by おぐらクリニック 小椋 庸隆
口の中がねばねばしたり、目がごろごろする感じはありませんか?こんな症状があったら、あなたはシェーグレン症候群かもしれません。この病気は中年女性に多く発症し慢性に経過する自己免疫疾患で、主に涙線と唾液(だえき)腺が傷害されます。涙や唾液が少なくなるため目や口が乾きます。患者数は全国で30万人以上といわれています。乾燥症状のほか、関節痛やレイノー現象(指が白くなったり紫色になる)もよく見られ、皮膚、甲状腺、肺、肝臓、腎臓などに異常をきたすこともあります。診断には血液検査、眼科的検査、耳鼻咽喉(いんこう)科[または口腔(こうくう)外科]的検査が必要です。原因不明で完治は難しい病気ですが、症状を和らげる治療法はあります。関節リウマチなどの膠原(こうげん)病を合併している場合もありますので、心当たりのある方はリウマチ内科を受診してみてください。
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