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65歳を過ぎたら肺炎予防

内科2014/07/14

 肺炎は、日本人の死亡原因第3位です。

 しかも、肺炎が原因で亡くなる方の95%以上は、65歳以上なのです。
65歳であれば、現役で働いている方も多く、まだまだ若いと思ってはいても、年齢とともに身体の抵抗力は確実に低下しています。
規則正しい生活やバランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心掛けましょう。

 また、誤嚥(ごえん=食べ物や飲み物がむせてしまうこと)を防ぐため、慌てて飲んだり食べたりしないことが大切です。

 日常かかる肺炎の原因菌で最も多いのは「肺炎球菌」です。

 肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎を予防し、重症化を防ぎます。
このワクチンの持続効果は5年程度といわれており、接種後5年以上たつと再接種が認められています。

 肺炎は、冬に限らず1年中起こり得る病気です。

 65歳を過ぎたら肺炎予防をお勧めします。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2014年7月14日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

デンタルインプラントについて

歯科2014/07/07

 歯科で使用されるデンタルインプラントの素材としては、ほとんどのメーカーでチタンが採用されています。
チタンの性質として金属アレルギーがでにくく、身体に対して有害な作用を及ぼしにくく、海水や酸に対して高い耐蝕性を示すため心臓のペースメーカーや、人工関節などで使用されている素材です。
デンタルインプラントの特徴としては、失った歯の部分にチタン製のデンタルインプラントを埋め入れて、歯本来の機能や見た目を取り戻す治療法のことをいいます。
失った歯の部分を治療しますので、周囲の歯に負担をかけることがなく、これまであった歯と同じような役割を果たしますので、噛む力を分散させ、その他の自分の歯を守ることにもなります(保険適応外の治療になりますので歯科医院にてご確認ください)。


Text by 吉田歯科口腔外科 勝又 譲( 2014年7月7日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

イボのはなし

皮膚科2014/06/30

 皮膚科の診療をしているとイボに悩まされている方が多く来院されます。
皆さんの身近にもいらっしゃいませんか?

 イボには他の部分や他の人にうつるウィルス性のイボと、年齢や紫外線の影響でだんだんに増えてくる種類のイボがあります。
イボは医学用語では疣贅(ゆうぜい)といい、ウィルス性のイボには手足の関節部分や末端によくできる盛り上がっていて少し硬いイボ(尋常性疣贅)や直径1~2ミリの子供に多くでき、潰すと白い塊がでてくるミズイボ(伝染性軟属腫)、手の甲や顔面に多発する扁平性疣贅などがあります。
これらは公衆浴場やプールなど、多くの方が行き交う所で感染します。

 治療には古くからある漢方薬のハトムギまたはヨクイニンなどが用いられますが、イボが増え続けるときや薬を服用しても治りにくいときは皮膚科を受診してください。
尋常性疣贅や扁平性疣贅では少し痛みはありますが液体窒素(ー196℃)で凍結させる方法が一般的です。
通常一度では治りませんが、1週間から10日に1度位通院して治療すると段々に改善します。
足の裏など硬いところにできるイボは治りにくく、皮膚を柔らかくする専用の絆創膏を併用する場合もあります。
またミズイボは免疫が出来ると自然によくなるので、それまで待つ方もいますが、ご希望の方は専用の器具を使い内容を圧出します。
小さなお子様など、治療が苦手な方には痛み止めテープを使用してから行うこともあります。
ただ、全部取り除いたとしても、その時点で完治ではなく、免疫ができるまでは繰り返すことが多いです。
免疫が出来るまでは待たないといけません。
ウィルス性のイボは痛みや痒みがなく、命にかかわる病気でもありませんが、放置すると増えてきたり他人にうつったりします。
またウオノメやタコと間違えてほじくったりすると、広がってきたり、傷口から皮膚表面にいる細菌が入って二次感染をおこす心配もありますのでご注意ください。


Text by みなとまち皮膚科菊地医院 菊地 誠一( 2014年7月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

機能性ディスペプシア

内科2014/06/30

 胃の痛みや胃もたれなどの症状が長く続いたり、しつこく繰り返したりするのに、胃カメラなどの検査をしても、特に異常ありませんと言われたことがあるという方は、少なくないのではないでしょうか。
実際、ピロリ菌が原因で起こる萎縮性胃炎や、胃液の逆流による食道炎などが見つかる事もありますが、見た目には全く異常がないこともあります。
血液検査やほかの検査をしても異常がないのに、慢性的に胃の痛みや胃もたれなどの腹部症状を呈する病気を、機能性ディスペプシアと言います。
この病気にはいろいろな要因が関係していると言われています。
私たちが食べたものは、一旦胃の中に貯められて、そこから少しずつ腸へ流れていくようになっているのですが、食べた物がうまく貯められなかったり、逆に貯めた食べ物が腸へスムーズに流れていかなかったり、胃の感覚が敏感になりすぎていたり、胃液がたくさん出すぎていたりで症状がでることもあります。
さらに、ストレスや不安などの心理的なものや、アルコールや喫煙などの生活習慣、細菌感染症、胃の形なども関係しており、これらの要因がからまりあって症状が出ていると思われます。
また、逆流性食道炎や過敏性腸症と合併していることもあります。
その人によって原因も様々なので、治療方法も様々です。胃酸を抑える薬や胃腸の動きを改善する薬などがよく使われますが、最近では漢方薬でも高い効果があることが示されています。
また、飲酒や喫煙、食生活の乱れなど、生活習慣を見直して改善していくことも大事です。
ピロリ菌の検査で陽性だった場合には、除菌の治療をしただけで症状が改善することもあります。ストレスや不安などが関係しているときは抗不安薬や抗うつ薬などが効く場合もあります。
ただし、胃癌や食道癌、胃潰瘍が原因になっていることもありますから、症状があるときにはまず、胃の検査をすることをお勧めします。


Text by みはら内科クリニック 三原 真美( Array 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

ワクチンで子供を守ろう

小児科2014/06/23

 子供は病気にかかりながら大きくなるものです。
でも、ワクチンは、子供の命を危険にさらすことがあるものが選ばれて作られています。
ワクチンで防げる病気があるのに、お金がかかるからとか、かかった方が免疫がつくからという親の考えは、子供にとってはとても悲しいことです。

 昨年、東京を中心に風疹の大流行がありました。
その結果、悲しいことに先天性風疹症候群という障害を持ったお子さんが40名強生まれました。
今年はまた、海外で流行した麻疹が東京などに持ち込まれ現在も流行中です。
麻疹の流行の主体は20歳以上です。
20歳以下は麻疹風疹混合ワクチンの2回接種を行った年齢ですが、今一度母子健康手帳を確認して、していない人は自費で接種を受けましょう。
年長児で行う麻疹風疹混合ワクチンの2回目の接種は、できるだけ早期に終了するようにしましょう。
年長児のワクチンは無料で行うことができます。

 今年10月から、水痘ワクチンの2回接種が制度化されます。
接種の詳しい方法はまだ決まってはいませんが、対象は1歳児と2歳児となるほか、3歳児、4歳児も来年3月末までの期間限定で接種が行われる予定ですので、広報を見落とさないようにしてください。

 日本脳炎はコガタアカイエカが豚から媒介する病気で、かかると約20%の人が死亡し、50%の人に後遺症が残る重篤な病気です。
北海道では、日本脳炎ウイルスを持った豚がいないとされ、発症者がいまだ出ていないということで日本で唯一ワクチンの免除地域になっています。
しかし、現実には北海道で飼育されている豚からウイルス感染による抗体が検出されており、いつ発症者が出てもおかしくない状態が15年以上続いています。
現在は自費接種しかできませんが、ぜひ接種をお考えください。

 B型肝炎ワクチンは世界で初めての癌予防ワクチンです。
世界的にはあまねく人に接種するユニバーサルワクチンとして位置づけられておりますが、日本ではまだ任意接種扱いです。

 子供たちにワクチンを! 小児科医からのお願いです。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝( 2014年6月23日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

検診結果が引き出しに入れたままになっていませんか?

内科2014/06/23

 食生活の欧米化などにより、右肩上がりで患者数が増加している生活習慣病。あまりにも身近な存在になりすぎて、脳梗塞や心筋梗塞といった命を脅かす病気の原因になることもある、怖い病気であることを忘れてはいませんか?

 「糖尿病」「脂質異常症(高脂血症)」「高血圧」は、患者数の多さから3大疾患と呼ばれる生活習慣病の代表格です。その他心筋梗塞や狭心症、脳梗塞、脳出血、がんなども生活習慣病に入ります。

 心臓病や脳卒中(脳梗塞・脳出血)は、私たち日本人の死因の3分の1を占める病気であり、これらの大きな引き金になるのが「動脈硬化」です。
生活習慣病になると、自覚症状がないまま、この動脈硬化が急速に進行し、血液の流れが悪くなるだけではなく、重症化すると血栓(血のかたまり)ができて血管をふさいでしまうことがあります。
その結果、ある日突然、脳梗塞や心筋梗塞を起こすといった、最悪の事態を招きかねないのです。

 そこで重要なのが検診です。

 働いている方は職場での検診、退職後や働いていない方は「特定検診」を利用するのも1つの方法です。
40歳以上が対象の特定検診は、生活習慣病予備軍といわれる「メタボリックシンドローム」の発見を目的としたものです。

 また、検診を受けた方も、検診結果をきちんと読み解くことが大切です。
毎回の結果に一喜一憂するのではなく、過去の結果と比較して、数値がどのように変化してきたかを観察することです。

 また、もう1つ忘れてはならないことは、検診で全ての異常が見つかるわけではないということです。
例えば、検診では空腹時の血糖値を調べますが、糖尿病には「隠れ糖尿病」と呼ばれる、食後にのみ血糖値が上昇するタイプがあります。
ほかにも、検診時の血圧は正常でも、家庭や職場で測ると高くなる「仮面高血圧」があり、いずれも検診で発見することはできません。

 また、様々ながんも進行がんにならない限り、検診だけでは発見できない場合も多々あります。

 自分の健康状態にマッチした、より実践的なアドバイスを求めるなら、検診結果を持参して、かかりつけ医に相談してみましょう。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2014年6月23日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

美肌と脂肪

形成外科2014/06/16

 低コレステロール食を心がけるダイエットは老化を早めます。
「太ること=脂肪」と感覚的に考えている方は多く、簡単に考えて脂肪(油)分が多いと思われる食べ物を避ける傾向があります。
体重の減少だけを考えるダイエット、栄養のバランスを考えない偏った食べ物だけをとる食事習慣など、ストレスの多い環境でこのようなバランスの悪い食事習慣は栄養障害を起こし、皮膚のしみ・クスミ、色素沈着など肌の難治性トラブルを起こすことがあります。

 食事をするときに大切なことは、ただ感覚的に脂肪成分の多そうな食べ物を避けるのではなく、脂肪は選んで摂取することが大切です。
脂肪にはいろいろな脂肪酸の形で食べるのですが、中でも選んでとって頂きたい良質の脂肪酸はEPA・DHA(ω[オメガ]3脂肪酸)、オリーブ油、中鎖脂肪酸のオイルです。
とくに青身魚(イワシ、サバ)の油ω3脂肪酸は血液をサラサラにしたり、肌の慢性の炎症、乾燥に良いといわれています。
健康な美肌のためには野菜、お肉、魚、卵を良質な脂肪で調理した胚芽米食をお勧めします。


Text by 五稜郭大村美容形成クリニック 大村 勇二( 2014年6月16日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

困っていませんか? 夜間頻尿

泌尿器科2014/06/13

 夜中に何度もトイレに起きてしまう。
間に合わず漏れてしまう。
このような症状でお困りの方も多いと思います。

 夜間頻尿は前立腺肥大症や過活動膀胱など泌尿器系の病気だけではなく、内科や循環器科など全身的な要素が関連した病態であることが分かってきました。
最近では苦痛を伴わない簡単な検査のみで診断や治療を行うことが可能となってきています。

 夜間頻尿は大きく3つの型に分けられます。
①1日を通して尿量が多い型
②夜間の尿量が多い型
③1回の排尿量が少ない型

治療はこの点に着目し、問診や排尿日記をつけてもらうことで診断を行い、採血検査や超音波検査の結果にもとづいてそれぞれの状態に応じて行われます。
実際には内服薬といくつかの生活指導や行動療法を組み合わせた治療を行います。
内服薬としては、夜間に作られる尿量を減少させたり1回にためられる尿量を減少させたり1回にためられる尿量を増やす効果のあるものが主に使われます。
内服薬以外では、排尿を我慢する膀胱訓練や弾性ストッキングによる足のむくみ治療も夜間頻尿改善に効果があることが分かってきており、これらの治療を組み合わせることで、より確実な夜間頻尿治療が行えるよう工夫しております。
その結果、当院で治療を受けた方のうち約9割で夜間頻尿回数が減少し、平均するとひと晩に2回程度排尿回数を減らすことができました。
さらにその後も観察を続け調整を加えることでそれ以上の効果が得られた方も少なくありません。

 夜間頻尿は睡眠をさまたげるだけではなく、体調不良や様々な病気を引き起こす原因となることも報告されています。
最近になり症状が気になり始めた方、以前から症状があったのに検査が不安でつい受診ができなかった方は、1度専門医にご相談されることをお勧めします。


Text by 美原腎泌尿器科 田崎 雅敬( 2014年6月13日 「青いぽすと」掲載)

地域包括ケアシステムについて

介護2014/06/09

 地域包括ケアシステムをご存知ですか?

 これは、「重度な要介護状態になっても住み慣れた地域で暮らせるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供されるシステム」のことです。

 少し前の時代では、家族が介護をしていたため、自宅で亡くなる方が大半だったと思います。
現在は、介護サービスが充実しているため、介護の全般を家族がしなくてもよいわけですが、不安はありますよね?

 そこで、不安を少なくする方法のひとつとして、入院から自宅介護に切替える際、退院前にケアマネージャーとともに訪問看護師にもご相談ください。
病院まで伺い安心して退院できるよう環境を整え、必要なサービスの提供をアドバイスすることができます。
医療ケアや、体調に不安のある場合は、私たち訪問看護師が主治医の指示のもとご自宅まで訪問しサービスを提供いたします。
心配はあるかもしれませんが、やっぱり自分の家はいいものですよ。
自宅での介護を少し考えてみませんか?


Text by ケアタウン昭里(あかり) 森山 浩美( 2014年6月9日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

コンタクトレンズ、痛い目にあわないための10ポイント!

眼科2014/06/02

 日本のコンタクトレンズ(CL)装用者は1500万人を超え、国民の10人に1人はCLを装用し、また、そのCL装用者の10人に1人には眼障害が起きているのも現実です。

①装用感がよいソフトCLの方がハードCLより、眼に傷ができても気付きにくいために重症になってしまうことが多くあります。

②寝ている間は涙の分泌が減っているため、CLを入れっぱなしにするのは傷ができやすく大変危険です。ですから1週間の連続装用の使い捨てCLが一番眼障害の発生率が多くなっています。

③その次は2週間交換タイプのClです。使用期限を守らず、ケア方法が間違っていることが原因です。

④外した時が一番汚れているのに、洗わずにそのままケースに入れると細菌が繁殖し、感染の原因になります。外したときは必ずこすり洗いをしてClをよくすすぎ、保存ケースも毎回洗い、新たに保存液を注いでからCLを保存して下さい。

⑤2週間という期限も必ず守りましょう。CLには酸素を取り込めるように沢山の穴が開いています。2週間タイプのClは特に汚れが付きやすいCLなので、その穴には2週間経ったら汚れがついてしまい酸素を通しづらくなります。そのために、汚れと酸素不足で角膜に傷がつきやすくなるのです。よってワンデーの使い捨てが一番安全です。

⑥また、長時間と長年のCL装用の積み重ね時間により、眼は酸素不足を起こし、CLをのせている角膜の内側の内皮(ないひ)細胞が死滅していきます。この内皮細胞は、一度死滅すると二度と戻らない細胞です。その数が減り過ぎると失明することもあるのです。眼科で内皮細胞のチェックをしてもらと安心です。

⑦最近流行のカラーCLは、酸素を通す部分の透明な面積が少ないので、最も酸素を通さないソフトClとなっており、障害が多くなっています。また、ネット通販のカラーCLでは色素が出てきて角膜を溶かす障害も多く起きています。

⑧取り換えない保存液・汚れたCLケース、水道水の使用などからアカントアメーバに感染し、角膜が真っ白に溶けてしまうこともあります。ずさんなCLの使い方や保存方法の代償は大きいのです。保存ケースも2~3ケ月で新品に取り換えましょう。

⑨CLは眼鏡とは違い、直接眼の中に入れる高度管理医療機器です。心臓に埋め込むペースメーカーと同じ危険度です。

⑩自分の涙を吸い取ってしまうソフトCLは、ドライアイの原因にもなり得ます。角膜保護点眼などを眼科で処方してもらうのがよいでしょう。

以上の10ポイントを忘れずに、痛い目にあわないCLライフを送りましょう!


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2014年5月16日 「青いぽすと」掲載)

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