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歯ぎしりにご注意

歯科2016/02/09

(歯が折れたり 歯周病 顎関節症の恐れがあります)

問:歯ぎしりにはどのような種類がありますか。

大きく分けて三つ。ギリギリと歯を横にこすり合わせるグライディング、ぐーっとかみしめるクレンチング、カチカチと打ちつけるタッピングです。グライディングが最も多く一般的には夜の睡眠中に起きますが、最近は日中にクレンチングする人が増えています。

問:歯ぎしりをしていることを認識していない人が多いのでは。

寝ている間しかしない人は周囲に指摘されない限り分からないことがあります。歯ぎしりの判定には自覚の有無、歯のすり減り、起床時のあごの筋肉の疲労など調べます。

問:どのような問題を起こしますか。

歯が削れる、折れる、割れる、歯のかぶせ物が外れるといったことが起こります。歯肉に接する歯の根元がえぐれたように減ることもあります。歯に無理な力が加わると歯周病が進行します。また、あごの関節や筋肉が痛む顎関節症になり食事や会話に支障が出ることがあります。

問:原因は何でしょうか。

明確な原因は分かっていませんが、睡眠の質の悪さや精神的なストレス、さらには他の病気があるといわれています。また、かみ合わせの正常な人でも起きることがあります。

問:治療法はありますか。

歯ぎしりを完全に止める療法は、今のところありませんが、歯の形に合わせて作るマウスピースで歯やあごへのダメージを防ぐことができます。


Text by いそべ歯科医院(  「」掲載)

ノロウイルス感染症

内科2016/02/08

 例年この時期になりますと、インフルエンザやノロウイルスの発生がちまたで多くなります。
保育園や老人保健施設などで、ノロウイルスの感染に伴う罹患者の集団発生も報道されます。
症状は嘔吐(おうと)や下痢などであり、数日で治まるものですが、小児や高齢者では脱水や誤嚥(ごえん)による肺炎などを引き起こすこともあり、注意が必要です。
この時期に頻繁な嘔吐や下痢があるときは、まず、ノロウイルス感染を疑うことが肝要です。
吐物や排せつ物にはむやみに触れず、手袋やマスク、可能ならガウンを使用し感染の拡大を防ぐことが必要です。
ウイルスも変異してきており、感染力も変化してきております。
これがまた爆発的な流行の一因にもなります。
治療は、脱水を防ぐために点滴や補水液の飲用などを行い、整腸剤などでの対処になります。
下痢止めは病原性大腸菌感染などと同様に投与しないことが多いです。
トイレの便座、吐物や排泄物の消毒(次亜塩素酸ナトリウムの希釈液など使用)も大切です。


Text by 函館渡辺病院 太田 知明( Array 「北海道新聞みなみ風」掲載)

おしっこのトラブルは、気軽に泌尿器科へ

泌尿器科2016/01/25

・おしっこをしても、またすぐトイレに行きたくなる。
・急に尿意をもよおして我慢ができない。
・夜中たびたびトイレに起きる。でも恥ずかしくて泌尿器科には行けない。

 このようにおしっこのことで困っているけど、泌尿器科ではどんな検査が行われるのか不安でなかなか受診ができない方も多いと思います。
でも心配いりません。
問診と腹部超音波など苦痛の少ない検査で簡単に診断することができます。
そして原因を正しく調べることで症状を改善させることができます。
病院での検査に加えて、ご自宅で排尿日記をつけてもらい頻尿の種類を分類することで、それぞれの場合にあった治療方法が選択できるような工夫もあります。
治療を受けた方の約95%で排尿回数が減少、約90%で治療結果に満足との回答も得られています(※)。

・おしっこのことが気になって乗り物に乗れない。
・買い物の途中でしたくなったらどうしよう。
・夜中何度もトイレに起きるので昼間眠くてたまらない。

 頻尿は日常生活に大きな支障を来します。
そして夜間の頻尿は体の健康状態にも悪影響を与えることが知られています。
現在は原因や症状に合わせたさまざまな薬が治療に使えるようになりました。
また薬以外にも普段の排尿習慣を少し変えてみたり、むくみを抑える靴下を使うことで症状を和らげることもできます。

 年齢や性別を問わず、おしっこのトラブルでお困りの方は、気軽にいつでも泌尿器科へご相談ください。

(※)西日本泌尿器科学会発表による


Text by 医療法人社団美原腎泌尿器科 田崎 雅敬( 2016年1月25日 「Array」掲載)

家庭血圧の値のバラツキ=血圧変動

内科2016/01/25

 「先生、家庭血圧の値のバラツキが大きくなったのは、私の機械が壊れているのでしょうか?」と、高血圧で通院しているAさんは首をかしげて聞いてきました。
どうやら、毎朝きっちりと同じ時刻、同じ姿勢で家庭血圧を測定しているのに、季節が秋に入った頃から、測るたびに血圧の値が大きく違うようになり、自分の家庭血圧計が信用できないとの相談でした。

 血圧の値は測定する度にバラツキがあるものです。
これを血圧変動といって、病院で測る診察室血圧も家庭で測る家庭血圧にも必ず変動があります。
以前は、測定器の機械的誤差や測定方法が丁寧でないことなどが、血圧変動の主な原因と考えられていました。
しかし2010年頃から、血圧変動が大きいことが脳卒中の発症と関係があるとの研究結果が報告されるようになり、血圧変動は老化や動脈硬化の進行とも深く関係があると考えられるようになりました。

 血圧変動には、夏に低く冬に高くなる「季節変動」、病院の定期受診時に測定する度に違った値となる「受診間変動」などがあります。
さらに近年は家庭血圧測定が普及したことによって、毎日測定すると毎日違う値となる「日間変動」、朝と夜などの1日の中で違う値となる「日内変動」、さらに1機会に複数回測定した場合に違う値となる「測定間変動」などが容易に調べられるようになりました。

 最近はそれらの変動に関して幾つもの研究がされるようになり、血圧を下げる薬の中でも特にカルシウム拮抗薬が、「受診間変動」を小さくすることで、脳卒中を予防する可能性がある事が分かってきました。

 Aさんのように気温が寒くなり始める秋頃から血圧変動が大きくなる人は、動脈硬化が進行していると思われますので、冬期間は気温の低い場所に突然出ることを避けるなど気温の変化に注意することで、血圧変動を大きくさせない生活をおくることがとても大事です。


Text by 関口内科 関口 洋平( 2016年1月25日 「北海道新聞夕刊」掲載)

舌下免疫療法 ~ダニによる通年性アレルギー性鼻炎の方へ~

耳鼻咽喉科2016/01/19

 舌下免疫療法の対象としてダニによるアレルギー性鼻炎が追加になりました。
免疫療法とは原因物質(アレルゲン)を投与していくことにより、アレルゲンに暴露された場合に起こる症状を緩和する治療法です。
対象は12歳以上の方です。
アレルゲン錠剤を舌下に1分間含み、その後服用するという方法で行います。
初回は病院で、以後は毎日1日1回ご自身で行います。
2週間かけて徐々に増量していき維持量になったら3年以上継続することが必要です。
この治療法の注意点は
①アナフィラキシーショック等の強いアレルギー反応が起こる危険性がある。
②治療医は関連学会の講習を修了している者で副作用発症時に迅速に対応できる医療施設、あるいは対応できる医療施設と連携している医療施設でなければならないことです。
興味がある方は耳鼻咽喉科にお尋ね下さい。


Text by 治耳鼻咽喉科 山口 治浩( 2016年1月19日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

おしっこの我慢は、とても優れた膀胱健康法

泌尿器科2016/01/14

■おしっこが近い。夜中に何度も起きてしまう。トイレが心配で外出できない。

 歳のせいとあきらめる前に膀胱訓練を試してみましょう。
膀胱訓練とは、トイレに行きたくなっても我慢をする訓練のことです。
おしっこの我慢は膀胱炎になるとか腎臓に悪いと言われた時代もありました。
しかし現在は、さまざまな医学的研究から排尿の我慢で病気にはならないことが確認されています。
我慢を続ける時間は特に決まっていませんが、数分程度の我慢から始めて無理のない範囲で時間をのばしてゆきましょう。
毎日繰り返すことで徐々に排尿の間隔が開いてゆきトイレの回数が減少します。
ただし、膀胱炎や尿路感染症の方は膀胱訓練が禁止されています。
明らかな排尿痛や下腹部痛、肉眼的血尿を自覚される方は、膀胱訓練を開始する前に必ず泌尿器科へ相談してください。

■我慢しようとするけど、すぐに漏れてしまう。漏れるのが心配で膀胱訓練ができない。

 頻尿症状が進むと、ほんのわずかな時間でもトイレの我慢ができなくなります。
このような場合には、我慢をせずトイレに向かってかまいません。
そのかわりトイレで排尿の準備ができたところで我慢してみましょう。
繰り返しているうちに我慢することができるようになります。

■困ったときには、気軽に泌尿器科を受診しましょう。

 症状が重い場合には、膀胱訓練と合わせて薬を飲んだ方が良い場合があります。
また、頻尿の原因はさまざまであり、中には排尿障害や膀胱癌など重大な病気が原因となっていることもあります。
膀胱訓練を続けても症状が改善しない時や、排尿困難や残尿感、痛みや出血など頻尿以外の症状がある場合には、泌尿器科を受診しましょう。
問診と超音波検査などの簡単な検査により診断、治療が可能です。
お困りの方は、専門医に気軽にご相談ください。


Text by 医療法人社団美原腎泌尿器科 田崎 雅敬( 2015年12月15日発行 「青いぽすと」掲載)

血液内科にご相談を

内科2016/01/14

 血液に関する病気と言えば、白血病など重篤な病気を思い浮かべるかもしれませんが、貧血、あざや内出血、鼻血など身近な症状も血液内科の専門分野です。
血液の中にはさまざまな成分が含まれており、そのひとつに赤血球があり、その中のヘモグロビンが体内に酸素を運ぶ重要な働きをしています。
ヘモグロビンの合成には鉄が必要です。鉄の欠乏は、供給量と需要量のバランスが負に傾くことによって生じます。
鉄が不足するとヘモグロビンが産生できず鉄欠乏性貧血になります。
貧血の90%以上がこの鉄欠乏性貧血です。
鉄は体内で生成することはできないので、食事で効率よく摂取しなければなりませんが、非常に吸収率が悪く、過剰摂取は良くないと体が分かっているので少しずつしか吸収できないようになっています。
鉄分のサプリメントもありますが、食材から摂取する方が吸収効率はよいです。
ほうれん草や小松菜、レバーなどの鉄分を多く含む食材を取り入れながら、バランスの良い食事を毎日心がけていれば、自然と必要な鉄分が摂取でき、貧血予防・改善が図れます。
よく、めまいや立ちくらみが貧血の代表的な症状のように言われますが、実は貧血の主な症状は「息切れ」です。
酸素不足になると、もっと呼吸をして酸素を取り込もうとして息切れしやすくなるのです。
日常的に息切れを自覚されている方は貧血を疑った方がいいかもしれません。
息切れ以外の症状としては、爪が割れる、口内炎ができやすい、肩こり、冷え性、頭痛、むくみなどが貧血のサインと言えます。
普通に生活をしていて、「血液がおかしい」と思われる方は少ないと思いますが、息切れなど気になる症状がある場合は、血液が危険信号を発信しているサインなのかもしれません。
一度、血液内科で相談または、診てもらった方が安心です。


Text by Array( 2015年11月13日発行 「青いぽすと」掲載)

妊娠期の食事 ーすでに赤ちゃんの歯が作られていますー

歯科2016/01/14

 妊娠したと分かるとうれしい気持ちになる妊娠初期ですが、この時からお母さんはご自分の体だけではなく、お母さんのお腹の中で育つ胎児のために母体を大切にしていかなくてはなりません。

 妊娠4~7週の時は、心臓、目、耳、手足など胎児の体の重要な器官が作られていく大事な時期で、薬や放射線などの影響を最も受けやすい時期とされています。
それと同じくして歯や口蓋の形成が開始されます。
乳歯は前歯から奥歯まで全部で通常20本有りますが、妊娠6~10週の間に胎児のお口の中で、その乳歯全部の歯胚(歯の芽、つまり歯と歯周組織の基となる細胞)ができ始めます。
その後、妊娠18週頃には胎盤が完成し、臍帯(へその緒)を通して母体の血液からカルシウムやリンなどを取り入れ、それらが結合して石灰化し、歯が作られていきます。
さらに、永久歯の第一大臼歯(6歳臼歯)や前歯の歯胚もその頃にはでき始めています。

 虫歯のできやすさの要因を大きく分けてみると、「虫歯菌」「砂糖」「歯質」「時間」の4つの因子があります。
このうち「歯質」に分類される要因として「歯の形や大きさ」「歯並び」などといった遺伝的なものもありますが、「歯質の強さ」も1つの要因となります。
この歯が作られ始めている時期に母体への栄養が不足すると、胎児の歯が強く作られにくくなることもあり、胎児の歯質の強さへの影響が心配されます。

 胎児の歯が作られているこの時期の食生活は、バランスの良い食事が望まれます。
偏食を避け、できるだけ栄養剤やサプリメントに頼らず、自然の食材を幅広く摂ると良いでしょう。


Text by Array( 2015年9月11日発行 「青いぽすと」掲載)

スマホ老眼が急増!!

眼科2016/01/12

 人間の目の構造は、カメラに似ています。
水晶体は、カメラのレンズにあたり、遠くを見る時は薄くなり、近くを見る時は厚くなるように調節しています。
老眼とは、この調節力が衰えてくる状態で40歳前後から始まります。
しかし、最近は、近くが見づらい・かすんで見える・夕方になると物が見づらい・頭痛・肩凝りなどの老眼の症状が、小学生から30代までの若い方にも出てきているのです。

 スマートフォンの普及により、若い人は1日平均7時間以上、10人に1人は15時間以上もスマホを見ているとのことです。
こんなに長時間スマホを見ていると、調節力が衰えて老眼と同じ症状が出る、いわゆる「スマホ老眼」になってしまいます。
また、下向き姿勢で頬やあごもたるみ、老け顔になるとも言われています。
ぜひ眼科で正確な視力検査を受けてみましょう。


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2016年1月12日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

便秘の定義

内科2015/12/21

 今年の10月、米国消化器学会(AGA)は慢性便秘に関する患者向けガイドラインを発表しました。

 便秘とは、「排便回数が1週間で3回未満の状態」と定義されます。

 この状態が3カ月以上続くと慢性便秘といい、米国では成人の16%、60歳以上では3分の1が慢性便秘を経験していると報告されています。

 主な症状は、排便時のいきみ、残便感、排便に時間がかかる(目安は5分以内です)、硬便、肛門裂傷、腹痛、腹部膨満や腹部不快感などです。

まずAGAが推奨している便秘の解消法は次の五つです。

①果物・野菜など繊維の多い食品を取る。
②速足で歩く、自転車に乗るなど中等度の運動を週に最低2時間半行う。
③水分を多く取る。女性は1日最低コップ9杯、男性は最低13杯(体格の違いを考慮すると、日本人ではやや多い印象です)。
④便意は食後に起こりやすいので、食後の排便時間を確保する。
⑤便意を我慢しない。

 他にも、朝の起きがけにコップ1杯のお水を飲むこと、朝食をきちんと取ることも腸の働きを刺激してくれます。
排便後のウォシュレットでの強すぎる水流や長時間の使用はお勧めできません。
また、適量の油の摂取も、腸での潤滑油となり便を出しやすくしてくれます。
理想の便は、細めのバナナ状の形と軟らかさです。

 下剤を内服して、形のない状態で便が出ている方は、下剤の量が多いのかもしれません。
下剤も、塩類下剤(便を軟らかくする薬)と、刺激性下剤(腸を刺激して動かす薬)に分類され、漢方薬の選択肢もあるのでそれぞれの便秘の状態で使い分ける事が大切です。
便秘の原因として薬剤、特に精神・神経系の薬剤を使用すると便秘の頻度は高くなります。
また、痔(じ)や甲状腺、糖尿病、脱水や電解質異常などが原因となる事があります。
食事や生活習慣を改善しても解消しない便秘の時、軟らかい便、細い便が続く時、便に血が混じる時は、ひそかに大腸がんが進行しているかもしれません。
特に、進行した直腸がんの患者さんの60%以上は、痔が原因と自己判断をして放置していた方たちです。
最近増加傾向にある大腸がんや直腸がんは、早期に発見できれば、がんの中でも内視鏡や手術で完治する可能性が高いがんの一つです。
恥ずかしいと思わずに、気になることがあれば、消化器専門医にご相談ください。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2015年12月21日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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