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コラムを読む

分かっていますか? 近視・遠視・乱視・老視の違い

眼科2018/02/19

間違い①運転時に遠くを見る時の遠用眼鏡を遠視の眼鏡
間違い②新聞など近くを見る時の近用眼鏡を近視の眼鏡、と思い込んでいる方が多く、日々困惑しております。
これは完全に間違っております!

(1)遠視は、遠くにピントが合いやすい目(2)近視は、近くにピントが合いやすく、遠くが見づらい目の状態をいいます。(3)乱視とは、簡単に言えば、目の形のゆがみで、物がずれて見える原因にもなります。(4)老視は俗に言う老眼で、加齢で、遠くも近くも瞬時にピントが合わなくなる状態であり、決して近くだけが見づらくなるわけではありません。
カメラのオートフォーカス機能が壊れた状態と考えて下さい。
早い人は30代後半から始まります。特にスマホを長時間やっているとスマホ老眼になるとも言われております。
①②の正解:近視・遠視・乱視・老視にかかわらず遠くを見る目的の眼鏡は遠用眼鏡、近くを見る目的の眼鏡は近用眼鏡ということです!!


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2018年2月19日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

乳がん検診には『きっかけ』が必要?

2018/02/09

 皆さんが病院に行くのは、何か気になる症状がある場合と思います。症状がなければ普通は行きません。検診というのは、症状がない状態で体に異常がないかどうかを大まかに調べるものです。怪しい部分があれば精密検査が必要になります。

 乳がんになる女性は年々増加しており、生涯において11人に1人が乳がんになると言われています。検査はしておかなければならないと、多くの女性は思っています。しかし、何らかの症状がないと「つい後で・・・」となってしまいがちで、その気持ちも理解できます。乳がん検診の目的は、症状のない、自覚していない状態で早期の異常を見つけ、最終的には乳がんで亡くなる人を減らすことです。

 欧米に比べ日本での乳がんの死亡率が下がらないのは、「検診」の受診率が低いことも一因と考えられています。家族・親戚や知り合いの人が乳がんになったり、メディアで乳がんの情報があったり、無料クーポン券が届いたりなど、検診には何らかの“きっかけ”があると、受けてみようという気持ちになるのかと思います。

 現在、多くの市町村では検診クーポンや隔年での検診補助などを行っており、それらを利用するのも良いと思います。また、職場で行う定期的な検診でもいいでしょう。女性にとって、乳がんは常に気をつけなければならない病気になっています。思い立った時に面倒がらずに受けてみてください。

 また医療者側も、受診者がいつでも気軽に受けることのできる体制をとっていくことが必要と思います。


Text by 北美原クリニック 乳腺センター 早川 善郎( 2018年2月9日発行 「青いぽすと」掲載)

病は気から?天気から?

内科2018/01/29

 「先生、お天気が悪いと、頭痛や目まいや肩凝りを感じるのは私の思い込みのせいでしょうか…」と、高血圧で通院しているAさんが聞いてきました。
どうやら長年の経験で、天気が崩れ始めると体調も悪くなるとのことでした。

 天気の変化で体調を崩す病態は気象病と呼ばれ古くから研究されています。
気象病は自律神経系の調節が乱れることで発症します。
人間は大気圧という圧力で常に体全体を押しつけられていますが、天候が崩れ気圧の低下が始まると、押す圧力が緩み自律神経のバランスは交感神経から副交感神経優位へと変化します。
気圧の低下が大きいと、血管やリンパへの圧力が弱まり血行が悪くなり、またヒスタミンなどの過剰分泌も起こります。
これら一連の変化は、頭痛、目まい、肩凝り、古傷の痛み、眠気、倦怠(けんたい)感、鼻炎、ぜんそく、アトピーなどの悪化を引き起こします。

 また、脳卒中などの重篤な疾患も気象と関連しています。
2016年のイスラエルの研究報告では、2日前の低気圧が深部脳出血の発症と関連していました。
また2012年9月の函館市の脳卒中患者を調べた研究(平成29年道南医学会報告)では、脳卒中の発症は

①発症3日前の午後から前日の朝までの高い気温
②前々日と前日の高い家庭心拍数
③前日と当日の低い気圧
④前日から翌日にかけての気温急降下と家庭血圧急上昇

―などと関連していました。
つまり、先に高い気温による脱水状態、次に気圧低下による副交感神経優位状態、そこで気温が急降下し交感神経優位状態へ急転換と血圧急上昇、この一連の気象と体の変化が脳卒中を発症させやすくしたと考えられます。

 Aさんが感じていたように、天気の変化は気持ちの浮き沈みだけでなく自律神経系を変動させさまざまな病態を引き起こし、時に脳卒中のような重篤な疾患の発症にも関わることがあるのです。
近年は異常気象が多発し気温や気圧の変動が激しいので、気象の変化に細やかに気を配り対処して生活することが大事になります。


Text by 関口内科 関口 洋平( 2018年1月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

最近よく耳にするようになった『過活動膀胱』 前触れもなく起こる急な尿意を感じたら泌尿器科へ!

泌尿器科2018/01/29

 過活動膀胱(ぼうこう)は男性、女性、若年、高齢にかかわらず誰もがなりうる病気です。
40歳以上では8人に1人が過活動膀胱の症状を持つと言われています。

 間に合わずに漏れそうになる、人よりもトイレに行く回数が多い、夜中に何度もトイレに行くので眠れない、おしっこをした後なんとなく気持ち悪い、などの症状があればそれは過活動膀胱かもしれません。

 泌尿器科には行きたいけどちょっと恥ずかしいし、どんな検査をされるのか不安。
こんな思いをされている方は多いと思います。しかし排尿に関する医療の進歩により、難しい検査をしなくても診断や治療ができるようになりました。

 泌尿器科を初めて受診された方へまず行うのは問診です。
症状や普段の状況を詳しく伺います。
そして病気に関連するいくつかの質問をさせていただき診断を導きます。
診断が確定できない場合には検査を行うことになりますが、その場合も尿検査や超音波検査など苦痛の少ないものを優先的に行うので心配はありません。
治療が始まった後は、症状の変化を確認し無理なく続けられる方法を相談しながら決定していくので不安なく継続していくことができます。

 過活動膀胱の原因はいくつもあるため治療によって効果が表れるまでの期間に数日から数週間以上と大きな差がみられます。
過去に泌尿器科を受診したが良くならず治療をやめてしまった方はいないでしょうか。
もしかすると治療期間が十分ではなかったことも考えられます。
また最初の診断では見つからなかった原因が他にもまだ残されていた可能性もあるでしょう。

 初めての方も、過去に治療がうまくいかなかった方も、排尿の症状で困っている方は泌尿器科へご相談ください。


Text by 医療法人社団美原腎泌尿器科 田崎 雅敬( 2018年1月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

肝斑(かんぱん)

形成外科2018/01/22

 頬に生じるシミには肝斑、雀卵斑(そばかす)、日光性黒子(ほくろ)、脂漏性角化症、色素沈着型皮膚炎などがありますが、今回は肝斑についてお話します。
肝斑は今まで30~40歳代の女性の頬に好発する茶褐色のシミで、女性ホルモン、紫外線、経口避妊薬などが原因であると言われていました。
しかし、最近では顔のマッサージやダブル洗顔など極度な皮膚の機械的刺激によって生じる炎症性のシミが肝斑になっていくと言われるようになってきました。
治療は従来、トラネキサム酸、ビタミンCなどの内服薬処方でしたが、症状によっては、ビタミンC誘導体によるビタミン導入(イオントフォレーシス)、Qスイッチレーザーによるレーザートーニングなどを行います(※保険が適用されない場合がございますので病院にてご確認ください)。
そして日常の顔のマッサージはやさしく、洗顔は泡洗顔でこすらないように心掛けてください。


Text by 五稜郭大村美容形成クリニック 大村 勇二( 2017年1月22日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

脾臓のはなし

循環器内科2017/12/20

 上腹部の臓器の中に脾臓という小さな臓器があるのをご存じでしょうか? ただその臨床的な意味に関してはあまりよく知られていないようです。
今回はその脾臓について紹介したいと思います。
脾臓は胃の後ろ側にあり、肝臓とちょうど反対の左側にあります。
大きさは握り拳くらいで重さは130gくらいです。
働きは①血球成分の貯蔵②老化した血球の破壊、処理③免疫などがあり、重要な臓器なのですが人は脾臓を摘出しても生きていくことはできます。
血小板の数が少なくなるような病気では、その破壊を減らす目的で脾臓の摘出をすることもあります。
何らかの原因で脾臓が腫れてくると(脾腫)触診でも分かるようになりますし、巨大な脾腫となると臍のところまで腫大していることがあります。
脾腫が見られたときは何らかの疾患が存在すると考えるべきです。
脾腫は疾患の原因ではなく結果であることがほとんどです。
したがって脾腫を見つけた時にはそこに隠された疾患を見つけ出す必要があります。
もっとも多く見られる疾患は血液疾患です。
急性、慢性白血病、悪性リンパ腫、骨髄線維症などです。
血液疾患では異常に増加した血球を処理したりするため、脾臓機能が異常亢進するためと考えられます。
また肝臓疾患でも脾腫がみられます。
肝臓には門脈という独特の脈管システムがあります。
門脈というのは胃、小腸、大腸などの消化管から吸収した血液をひとつに集め、直接肝臓に流入している血管のことです。
そうして肝臓は生体に必要なタンパク質、脂肪、糖、ビタミンなどの代謝を一手に引き受けているのです。
脾臓を通過した血液も1度門脈に合流し、肝臓を経由してから全身に流れていきます。
肝硬変などになると消化管から流入する大量の門脈血液を処理することができなくなり、結果的に脾臓からの血液がうっ滞し、脾腫が出現すると考えられます。
このように脾腫があると何か重要な全身疾患があるのではないかと考えるヒントが提供されたことになります。


Text by 飯田内科クリニックいしかわ 伊達 基( 2017年5月16日発行 「青いぽすと」掲載)

腎性貧血をご存知ですか?

泌尿器科2017/12/20

 腎臓の病気は、比較的ゆっくりと経過することが多く、その初期にはほとんど自覚症状がないことが多いです。健診等で採血結果や検尿で、腎臓の機能障害を疑われても、はっきりとした自覚症状がないために、医療機関を受診せずに時間が経過してしまっていたという方も少なくありません。

 腎臓は尿をつくる(老廃物を追い出す機能)臓器として一般的に知られていますが、その他に赤血球をつくるホルモン(エリスロポエチン)を出したり、骨を作るためのビタミンDを作ったり、血圧を調整したりする重要な臓器です。

 血液中の赤血球は、骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るエリスロポエチンというホルモンの刺激を受けてつくられます。腎臓の機能が悪くなると、このエリスロポエチンが出なくなってしまうために、赤血球が十分につくられず、貧血になってしまう状態を「腎性貧血」といいます。

また、貧血には、体内の鉄が欠乏して起こる「鉄欠乏性貧血」がありますが、「腎性貧血」とは原因が違い、治療法も異なります。「鉄欠乏性貧血」は一般的に鉄の摂取不足、胃や十二指腸の潰瘍や、痔、胃癌や大腸癌、また女性では月経等が原因となります。

 赤血球は体のすみずみに酸素を運ぶ役割がありますので、「腎性貧血」がすすむと、疲れやすい、動悸・息切れといった症状が出ることもありますが、比較的ゆっくりと進行するため、体がその症状に慣れてしまっていて気が付かないこともよくあります。また、貧血のためにさらに腎臓の機能が悪化したり、心臓の働きも低下することがあります。

 「腎性貧血」には、エリスロポエチンの分泌不足を補うために薬物療法が行われています。腎機能障害は貧血治療等の定期的な通院が必要な疾患ですので、症状がはっきり出ていなくても、検査値の異常がある場合は、もよりの医療機関にご相談ください。


Text by 北美原クリニック 秋濱 寿賀子( 2017年2月14日発行 「青いぽすと」掲載)

インフルエンザの流行が始まりました

小児科2017/12/18

 いつもより早い雪の訪れはインフルエンザの流行も舞い込んでいるようです。

 私のところには過去20年分の函館やその周辺のインフルエンザの流行状況の記録が残っております。それによりますと、インフルエンザが流行期に入ったと判断されるのが11月中であったのは、今年も含めて過去10年で5回です。そのうち新型インフルエンザの流行で秋口からの流行が多かった2009年と10年を除けば3回となります。1993年から2007年までは全くありませんでしたので、だんだんと早くなっているのは統計上にも表れています。

 流行の規模から見ると15~16年シーズンは大規模な流行でしたが、それ以外の年は同程度の流行となっています。例年、11月に流行が始まった年は大きな流行にならないというのがここ最近の傾向ですが、今年はワクチン接種が少ないので、その傾向が続くかどうかはまだ分かりません。

 今年の流行ですが、札幌市の衛生研究所の報告ではN1H1pdmが優勢、東京都の衛生研究所の報告
ではA香港型が優勢となっております。

 今シーズンのワクチンは、当初品不足が心配されましたが、多くの医療機関でワクチンを早めに終了したことも影響しているのか、ここにきてある程度の量を確保できるようになりました。特に、65歳以上の定期接種対象者は接種期間が1月末までに延びたこともあり、接種が済んでいない対象者の方はかかりつけの先生とご相談の上接種されるようお願いいたします。

 子どもの接種に関しては、札幌の流行状況から判断すると、ワクチンの効果は十分あるものと考えられます。保育園や幼稚園、学校などに通っているお子さんを中心にできるだけ早く、希望される方は打つようにお願いいたします。接種間隔は3週間が理想ですが、本格流行が迫っていますので、かかりつけの先生とご相談ください。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝( 2017年12月18日 「北海道新聞夕刊」掲載)

疲れる前に休む

内科2017/12/18

 ストレスを受けると、まず免疫力が低下しもともと体内に潜伏するウイルスが活性化します。代表的な病気が帯状疱疹(ほうしん)です(今は予防のワクチンがありますので50歳を過ぎたら接種をお勧めします)。

 免疫力が低下すると防衛本能が働き、さまざまな免疫物質が作り出されますが、一方で神経や内分泌系の働きが乱され、自律神経のバランスが崩れ、疲労・倦怠(けんたい)感や抑うつ感や不安感、体の痛みなどを感じやすくなります。

 予防のためには、まずは規則正しい生活習慣です。夜は、温かいお風呂にゆっくりと入り、入浴後は軽いストレッチをすることで副交感神経を優位にして、良い睡眠へ導きやすくなります。寝ながら、又は寝る直前までテレビを見たり、パソコンやゲームをしたりせず、部屋は暗く静かな場所で睡眠をとれるよう寝室の環境を整えましょう。夜遅くまで起きていると、おなかが空いて夜食やおやつを食べたくなるものです。寝る前に飲食したもののほとんどは、おなか回りの余分な脂肪となってしまいます。夜11時には就寝して、残っている仕事や家事は朝早めに起きてこなしてみませんか。疲れて眠い目をこすりながらの仕事より、朝の方が能率よくできることもあるかもしれません。

もうひとつ、仕事や家事・子育て以外の生きがいや趣味を持つことも大切です。自分のための時間を1週間のうち、ほんの少しでも持つことでリフレッシュすることができます。気軽にできることでも構わないので、これがあるから1週間頑張ろうと思える何かを探してみませんか。

 しかし、休んでも取れない疲労が1週間以上続くようであれば、何か病気の前兆かもしれません。長引く疲労感や頭痛、睡眠障害、食欲不振、微熱などが続く「慢性疲労症候群」という疾患もあります。肝機能異常や貧血、甲状腺などのホルモンのバランスが崩れている場合は血液検査で簡単に診断することができます。明らかな症状がなくても徐々に進行する「がん」の可能性もあります。健康診断で異常がなくても精密検査をしないと分からない場合もあるのです。疲労は脳から発生される「SOS」です。疲れる前に休むことが大切です。また、長期間の疲労が続く時は、お近くの病院で相談されることをお勧めいたします。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2017年12月18日 「北海道新聞夕刊」掲載)

眼精疲労(疲れ目について)

眼科2017/12/11

 眼精疲労を訴えて眼科を受診する方がたくさんいます。
症状を詳しく聞くと、かすみ、眼の奥や周囲の痛み、ピントが合わない、異物感、まぶしい、首や肩の凝り等さまざまです。
その原因は視力の低下、眼鏡やコンタクトレンズが合わない、老視、不同視、斜視(斜位)、ドライアイなどです。
特に多いのは遠視や乱視があるのに、生活に困らないため眼鏡を掛けず無意識に調節をしている、老眼鏡を掛けずに近くを見続けているケースです。また眼鏡を掛けてはいるもののフィッティングの悪さが原因で眼精疲労が生じるケースもあります。

 つまり眼精疲労は“歳のせい”ばかりが原因ではないのです。眼精疲労を主訴に受診され緑内障や網膜疾患等が見つかることもあり、思わぬ原因が潜んでいるかもしれません。

 症状のある方は眼科で検査を受けてみてはいかがでしょうか?


Text by 江口眼科病院 金井 敬( Array 「北海道新聞みなみ風」掲載)

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