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コラムを読む

予防と早期発見

-禁煙2008/08/13

 病気は予防することができればそれに越したことはありません。高血圧や糖尿病など生活習慣病と呼ばれる疾患(しっかん)の多くは食事療法や適度な運動を行うことによって予防したり発症を遅らせたりすることができます。また最近増えている慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)や肺がんは禁煙することにより予防することができます。

 ガンについては食生活の欧米化に伴い乳ガン、大腸ガンが増えています。日本食にすればこれらのガンは予防することが可能かもしれませんが、逆に胃ガンが増えるとも言われています。

 大切なことは40歳を過ぎたら定期的にガン検診を受けることです。生活習慣病にしてもガンにしても早期発見、早期治療により生活の質を落とすことなく楽しい生活を送ることができますので、ご自分のかかりつけ医を決めて気軽に健康についての相談をしましょう。


Text by 北美原クリニック 岡田 晋吾(  「」掲載)

その検査MRI?

その他2008/08/13

 CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)の検査を受けられたことがありますか?

 これらの検査は機械の進歩や普及によって、だいぶ気軽に受けられるようになりました。ですが、患者さんにお聞きすると、それがCTだったのかMRIだったのかわからない、とおっしゃる方が少なからずおられます。過去にどのような検査を受けたか、ということは日常診療上、時に重要な情報となり得ますので、CT、MRIの簡単な区別の仕方をお話ししましょう。 機械の外見は、経験のある方はだいたい「大きな釜のような機械」と表現されます。正面から見ると両手を広げたくらいの大きな機械の中心に丸い穴があって、ここに患者さんが入っていきます。ドーナツの中に入っていくような感じがしたらCTです。ちくわの中に入っていく感じだったらMRIです。MRIのなかにはサンドイッチの中身になったような感じになる機械もあります。

 また、検査中、トントントン、ドガガガガガ、ブィーン、ブィーンと言ったような、工事現場にいるような大きな音がしたらMRIです。耳栓やヘッドホンなどで、音をやわらげるようにしているのですが、やはり聞こえます。CTではモーターの音と、X線がでるときにピピピピという音がするくらいで、耳栓の必要性はありません。このところの技術革新で、音がかなり小さくなったMRIが出現しましたが、これはまだそれほど普及していません。

 他にもいろいろ区別の方法があるのですが、紙幅の関係上全てを紹介できません。それでもこの外見と音で大部分は区別できると思います。

 蛇足ですが、MRI検査では金属、磁気カードなどを検査室に持っていってはいけません。時計は狂い、クレジットカードは使用不能になります。当然、ペースメーカーの患者さんは検査自体が受けられません。


Text by 望ヶ丘医院 田中 慈雄(  「」掲載)

医療被曝(ひばく)について

その他2008/08/13

 先日、日本では診断用X線によってガンが3・2%増える可能性があるという論文が発表され、様々なメディアで報道されました。要するに、被曝するとガンが増える。これは広島、長崎、チェルノブイリなどからも明らかで、日本ではX線やCTスキャンでの検査数が世界でも飛び抜けて多いので、ガンが増えるでしょう、ということのようです。我が国ではメディア報道に過剰な反応をすることがしばしばあるので、もし患者さんが治療方針決定に必要なX線検査にまで同意してもらえなかったらどうしよう、と思っていましたが、特にそのようなことはありませんでした。

 放射線の影響には、ある線量以上照射されなければ起きないもの(確定的影響と言い、皮膚炎、不妊、白内障などがあります)と、照射される線量に比例して発生確率が増すもの(確率的影響と言い、放射線誘発ガンがあります)があり、確定的影響についてはわかっていて、最も軽い初期紅斑(皮膚がほんのり紅くなること)でも胸のレントゲン写真で連続六千回以上、CTでも連続百回以上とらなければ起こりません(おそらく機械が先に壊れるでしょう)。最初にあげた論文は確率的影響について研究されたもので、それについては残念ながら詳細はわかっていません。しかし、皆さんが受けられるX線検査は病気の早期発見と適切な治療のために必要なもので、例えば1センチの肺ガンはX線検査でなければ発見不可能で、打診聴診触診ではまずわかりません。このように被曝というリスクを払っても治療のために得られる利益が多いという判断のもとに検査は行われているのです。ですが、いくら利益が勝るからといって、被曝線量軽減への努力は怠ってはならず、医療機関のみならず医療機器メーカーも一体となって、質を落とさず線量を落とす工夫をしています。

 皆さん、どうぞ主治医の先生を信じて今後もX線検査を受けていただきたいと思います。


Text by 望ヶ丘医院 田中 慈雄(  「」掲載)

痛風(つうふう)

 風が吹いても痛いので痛風と呼ぶと言いますが、足の親指の付け根が真っ赤に腫(は)れているのを見ると本当に痛そうです。

 痛風は血液の中の尿酸が多いとかかる病気ですが、昔はぜいたく病とも言われていて、肉を食べる人に多いのでそう呼ばれました。焼肉をたくさん食べたプロ野球選手なんかには多かったようで、現役時代の王監督が痛風だったなんていうのは、話が古すぎるでしょうか?

 今では皆さん豪快に焼肉を食べますけれど、昔は焼肉なんかもぜいたくだったわけです。痛風というのは、足が腫れるだけではなく、血尿が出て腰のあたりが死ぬほど痛い尿路結石(にょうろけっせき)や腎臓、血管壁(けっかんへき)に尿酸がたまった状態も全て痛風と呼びます。いずれも、血液の中に溶けているはずの尿酸が、濃くなりすぎて溶けきれずに結晶になると、かたまりになって出てくるわけです。

 血液検査を受けている人でしたら、必ず腎臓の機能の欄に尿酸値というところがあります。7mg/dlが理論的には血液に尿酸が溶けている限界で、それより濃くなると危ないです。砂糖を水に溶かしても、いっぱい砂糖を入れすぎるとザラメになりますが、そんな状態です。男性では二十歳を過ぎたら、女性では閉経後に尿酸値はピークになります。ですから、痛風は男性に多くて、しかも五十歳を過ぎた頃からかかる人が多くなります。

 高血圧の人の腎臓は尿酸を捨てるのがうまくいかなくて、痛風になりやすいということもあります。痛風で高血圧だと血管に尿酸がたまって血管が硬くなる動脈硬化も進みます。濃いおしっこは酸性なので尿酸が溶けにくく、薄いおしっこはアルカリに近くなるので、尿酸がよく溶けます。

 尿酸が7mg/dl台の人は、水を多めに飲んでいっぱい出すと尿酸は少し下がります。8mg/dlでは薬を飲んで下げましょう。9mg/dlでは「足が痛くなりますよ」と内科の教科書には書いてあります。

 暑い日に屋外でするバーベキューはビールも美味しいのですが、痛風の人は要注意。

『水も飲みながらビールをおかわり』です。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨(  「」掲載)

医学生から医者になるまで

 医療過誤の報道が多く、研修医制度が変化していくなか、白い巨塔が再度放送され、相変わらず権力闘争に明け暮れる医局を描いています。研修医のマンガをドラマ化した番組もありましたが、テレビみたいに暇じゃなかったなって―あたりまえですが・・・。

 医学部は一般学部の一・五倍の期間教育を受けるように法律で決まっているので、六年間の学生生活になります。六年生の九月から医局説明会が開かれ、どんな病気を診るか、どんな進んだ治療法を学べるかといった勧誘をするわけです。僕は循環器内科の医局に入ることにしたのですが、入局申し込みにサインをして、ニコニコした教授と握手をしたので、親切な先生たちがやさしくわかりやすい指導をしてくれると思っていました。

循環器の病気というと簡単には、心臓と血管の病気になるのですが、血圧が高くなる関係で腎臓の病気も、動脈硬化が強くなるので糖尿病も、脈が速くなるので甲状腺の病気まで診られるようにと指導されます。心不全で風邪を引きやすくなっても、すぐ呼吸器にとは言えませんし、不整脈ではめまいや失神がおこるので、色々な病気の人を診ることになります。
病名が額に書いてあればと思ったことが本当にあります。

最初の出張病院では、動脈硬化の疑いがあるために発症する脳梗塞も診るように言われ、リハビリテーションの仕方も学ぶことになりました。病気については教科書には書いてないことを本や論文で調べます。指導医に許可をもらって検査して、治療法を調べたら処方箋をチェックされてと、患者さんと指導医の間を行ったり来たりします。こうしていると、二時に届いたラーメンを四時ころ食べるようなはめになります。

 週に一度、午後八時から机に座って指導医とディスカッションになるのですが、答えられない質問を矢継ぎ早に受けるので朝までに調べるように言われると、もう午前四時になっています。
時間がない、教授回診まであと五時間だ!


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨(  「」掲載)

「胸やけ」と「ムカムカ」

 「痛い」とか「かゆい」という言葉のように、「胸やけ」や「ムカムカ」もどんな感覚なのか誰にでも通用する言葉だと、今まで私は思っていましたが、どうもそうではないようです。

 「胸やけ」は文字通り胸が焼け付く感覚で、「ムカムカ」は強くなれば吐き気につながる感覚と私は考えていました。しかし最近、患者さんの訴えに違和感を感じたので、「胸やけ」を訴える患者さんに「別の言葉で言えばどんな感じですか?」と質問してみたところ、40代以上の患者さんのほとんどは私と同じように「胸やけ」を捉(とら)えていたのですが、30代以下の患者さんには「ムカムカ」を「胸やけ」と表現する患者さんが少なくありませんでした。

 問診は難しいですね。

 まさか若い世代の使う「痛い」とか「かゆい」とかいう言葉は、私とは違う感覚を指していることはないと思いますが(ちょっと不安)。


Text by はらだ消化器科クリニック 原田 博幸(  「」掲載)

身体も冬を迎える準備をしましょう

内科2008/08/13

 今年ももうすぐ雪の季節になります。これからの数ヵ月間は、病気の世界も冬模様に変わります。その代表格がインフルエンザです。

 インフルエンザは、せき、鼻水、高熱、頭痛、関節痛などの症状が出ますが、肺炎、中耳炎、熱性けいれんなどを合併し、重症化する危険性が高く、死亡する場合もあります。小児のインフルエンザで問題となっている脳症などは発熱後数時間で発症することがあり、ひとたびなってしまうと高率で後遺症を残したり、亡くなったりします。また、流行がはじまると短期間で多くの人が巻き込まれるのもインフルエンザの特徴です。

 予防の基本は、インフルエンザワクチンを接種することです。最近の10年間で流行したウイルス株は予測とほぼ一致しており、効果は十分に期待できます。ワクチンを接種することで重症化を防ぐ効果もあります。ワクチンを受けないでインフルエンザにかかった70%から80%の人は、ワクチンを受けていればインフルエンザにかからずにすむか、かかっても症状が軽くてすむということは証明されています。特に高齢者や乳幼児、慢性疾患の方などインフルエンザにかかると重症化する人は、積極的に主治医の先生と相談をして流行が始まる前にワクチンを受けて下さい。また、その人たちと接触する機会の多い人たちも積極的にワクチンを受けることをお勧めします。ワクチンが効果を有効に持続する期間は約五ヵ月間ですので、毎年受けることをお勧めします。アレルギーのある人や妊婦さんでも受けられる場合がありますので、主治医の先生に相談してください。

 今年はSARS(重症急性呼吸器症候群)がインフルエンザと同時に流行する可能性もあり、WHOも積極的にインフルエンザワクチンの接種を受けることを勧めています。遅くても12月中旬までに接種をすませましょう。


Text by 望ヶ丘医院 藤崎 志保子(  「」掲載)

インフルエンザワクチンをうけましょう

 今年もそろそろインフルエンザのワクチン接種が始まります。時節に合わせて、今回はインフルエンザとそのワクチンについての解説をします。

 インフルエンザのことを日本語で流行性感冒(りゅうこうせいかんぼう)、略して流感(りゅうかん)としているためか、インフルエンザのワクチン接種を「カゼの予防接種」と考え、「ワクチンを受けたのにカゼをひいた」とか、逆に「おかげで今年はカゼをひかなかった」とか考えている人がいるようです。

 しかしこれは正確ではありません。インフルエンザウィルスばかりがカゼ症状を引き起こす病原体ではないからです。他にもカゼ症状を引き起こす病原体はたくさんあり、これらに感染して発症すれば、予防接種を受けていても「カゼをひく」ことになるのです。それでも予防接種を行うのはインフルエンザは他のカゼと比べて感染力が強く重症化しやすいからなのです。

 しかし、ワクチン接種を受けていてもインフルエンザに罹(かか)る場合があります。厚労省などでワクチンの有効率を発表していますが、そもそも何をもって有効としているのでしょうか。皆さんは常識的に「それはインフルエンザに罹らないことだろう」と考えているかもしれませんが、そうとは限りません。高齢者を対象にした調査によればワクチンを受けていても半数近くの人はインフルエンザに罹るのだそうです。しかし重要なのはワクチンを受けずにインフルエンザで亡くなった高齢者のうち八割はワクチンを受けていれば亡くならずに済んだであろうという調査結果です。つまりワクチンを受けたのにインフルエンザに罹ったとしても効果が無かったとは言えず、重症化を防ぐ効果があったかもしれないのです。

 現在のところワクチン以上に有効なインフルエンザへの備えはありません。高齢者に限らずワクチンの有効性は示されています。

 皆さんできるだけワクチン接種を受けましょう。


Text by はらだ消化器科クリニック 原田 博幸(  「」掲載)

何のために薬を飲むのか

 今に始まったことではありませんが、「高血圧の薬は一度飲むとやめられない。だからなるべく飲まないほうがよい」という噂が流れています。すでに高血圧の治療を開始されている方々には「そんなバカな」と思える噂かもしれませんが、高血圧を指摘され新規に受診される方々の約半数はこの噂を口にします。そんな時、詳しく聞いてみると、皆さんに共通する二つの誤解があるようです。

 ひとつは薬への誤解です。病気に縁の無い人は薬といえば風邪薬や頭痛薬など、治ってしまえばもう飲まなくてよい薬を想像するでしょう。しかし高血圧の薬はそうはいきません。そもそも高血圧症を「治す」薬ではないからです。血圧を下げる働きがあるだけで、薬を飲んでいる間は血圧を下げられますが飲まなくなれば元の高血圧になります。無症状でも血圧を下げたほうが良いのは動脈硬化の進展を防ぎ、心筋梗塞や今話題の脳卒中になる危険性を減らすためです。

 もうひとつの誤解は「一度飲んだら」という部分にあります。先に述べたように血圧の薬は頭痛薬などと違って長期間飲む必要がありますが、その理由は「薬を飲み始めたから」ですか? そうではありませんね。先のお話を踏まえれば高血圧が治っていないから飲み続けるということがわかると思います。

 親しい人から聞いた噂を初対面の私が打ち消すのは容易ではありません。診察時に噂が正確でないことを説明しますが、半信半疑の方も多いようです。

 そこで皆さんにお願いです。身近に未治療の高血圧の方がいませんか? きっと噂を信じているはずですからそれは誤解だと説明してください。噂のために身近な人が心筋梗塞や脳卒中になってしまっては後悔しますよ。


Text by はらだ消化器科クリニック 原田 博幸(  「」掲載)

矯正歯科の認定制度について

矯正歯科2008/08/13

 昨日、道東にお住まいの患者さんが、地元には大人の矯正治療をしてくれる歯科医がいないと、ご主人に縁のある、函館の当院に来られました。 患者さんが電話帳等で調べたところ「矯正歯科」と表示している歯科医院は多いものの、電話してみると「大人は扱っていない」と断られたようです。

 矯正歯科を手がける歯科医でも一部、入会していない方がおられますが、ほとんどの歯科医が入会している日本矯正歯科学会では、「矯正歯科医療の水準を維持し向上を図ることにより国民に適切な医療を提供するため」と謳っており、認定医制度を設け、矯正治療に関して適切かつ充分な学識と経験を有するものを「学会の認定医」として、ホームページに2077名公開しております。

 また、日本成人矯正歯科学会では、ホームページで矯正歯科専門医68名についても、閲覧できるようになっております。

 医科、あるいは歯科の他の分野では、すでに専門医制度が厚生労働省から認定され、広告その他により告示できるようになっています。

 矯正歯科分野では日本矯正歯科学会が最も会員数が多く歴史が長い学会で、認定医制度も最も早くから設立しておりました。

 現在、日本矯正歯科学会、日本成人矯正歯科学会、日本矯正歯科協会は、それぞれに専門医制度を定めておりますが、他の学会のように認められてはおりません。

 それぞれの学会の、その審査基準は厳しく、過去の治療模型や写真、その他の資料を整え、それぞれの学会で審査が行われております。また、5年に1度、再審査も行われております。

 道南地区では、日本矯正歯科学会の認定医は7名、登録されております。矯正歯科分野では、歯科衛生士のための「認定矯正歯科衛生士制度」や一般の方が勉強できる「歯並びコーディネーター」の制度などがあります。


Text by みはら歯科矯正クリニック 村井 茂(  「」掲載)

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