『肺炎球菌ワクチンについて』(2026年3月 ハコラク掲載)
皆さん肺炎球菌はご存知ですか?名前の通り肺炎の原因となる細菌で、特に市中肺炎(日常生活を送る健康な人が発症する肺炎)で最も多い原因菌が肺炎球菌です。肺炎球菌は肺炎のほかに中耳炎や副鼻腔炎の原因、生命を脅かすリスクの高い髄膜炎や敗血症といった侵襲性肺炎球菌感染症を発症することもあります。
これまで函館市では肺炎リスクの高くなる満65歳(または基礎疾患のある満60〜64歳)の方に対して肺炎球菌ワクチン接種の助成を行っていました。令和8年度から定期接種で使用される肺炎球菌ワクチンが、これまでの「23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(ニューモバックス)」から「20価肺炎球菌結合型ワクチン(プレベナー20)」へ変更されます。
ニューモバックスは2006年に発売され、23種類の肺炎球菌に対応しており幅広い型をカバーできる点が特徴です。一方で免疫記憶が形成されにくく、年数がたつと予防効果が弱まるため5年毎の接種が推奨されていました。
新採用のプレベナー20は名前の通り20種類の肺炎球菌に対応しています。これまでのワクチンより対応する型の数が少ないですが、より重症化しやすい型に対応しており、以前と比べて免疫の記憶が長く残りやすいのが特徴です。25年9月時点では安全性・効果ともに従来のワクチンと同等と報告されています。また接種間隔については免疫の記憶が残りやすいこともあり、26年1月時点では明確な定めはありません。
使用ワクチンの変更を機に、この4月からワクチン接種の自己負担額は従来の費用から増額される見込みです。詳しくは市のホームページ、または助成対象者に送付される案内をご参照ください。
肺炎球菌ワクチンだけで全ての肺炎を予防できるわけではありません。日頃の規則正しい生活習慣やマスクなどの感染予防も心掛けましょう。医療の世界は日進月歩で次々と新しいワクチンが登場しています。自身の健康のためにも、かかりつけ医と相談しながら予防接種についてご一考いただければ幸いです。







