尿潜血が陽性となったらどうしたらよいか
健康診断や内科検診で、尿に血が混じっていないか尿潜血の検査を受けることがあると思います。実際に検査の結果が陽性となったらどうすれば良いのでしょうか。
尿潜血とは、尿の中に血が潜んでいる状態であり肉眼で見ることはできません。しかし、目で見えないからといって決して安心もできません。尿に血液が混じっているということは、尿の通り道のどこかで血が出ているということであり、そこで異常が起きている恐れがあるのです。
尿潜血の原因としては、膀胱炎や腎盂腎炎などの尿路感染症、腎臓結石、尿管結石などの尿路結石症、腎臓がんや膀胱がんなどの悪性腫瘍、糸球体腎炎などがあります。
膀胱炎では排尿痛や残尿感、尿管結石では強い腰背部痛を自覚することもありますが、無症状で気が付かないこともあります。
ただし、尿潜血が出たからといって必ず病気だというわけでもありません。実際に尿潜血のため泌尿器科を受診された患者さんが検査の結果、明らかな異常を認めないことの方が多いくらいです。さらに激しい運動の後や女性であれば生理や痔によっても陽性となることがあります。
それゆえ、尿潜血が陽性だったとしてもすぐに慌てふためく必要はありません。しかし、病気の可能性も否定はできないので必ず医療機関を受診するようにしましょう。