健診のススメ
コロナの影響で、昨年は、職場の健康診断や、特定検診、または、定期的に受けていた検査が延期や中止になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特定検診は、指定された病院やクリニックで、国民健康保険に加入されている40歳以上の方であれば、無料で受けることができます。
健康診断で必ず行われる身長・体重測定。そこから「BMI」を計算することができます。
「BMI」とは、成人の肥満や低体重の指標です。BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
厚生労働省では、BMIの目標値を、18歳~49歳で18.5~24.9、50歳~64歳で20.0~24.9、65歳歳以上、21.5~24.9と定めています。
日本人での平均寿命を調査したデータでは、最も寿命が短いのが18.5未満のやせ型の人であったという発表もあります。もちろん、肥満は生活習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病)のリスクが高まりますので注意が必要ですが、やせすぎも問題になりますので食事や生活習慣を見直すことも大切です。
人間の身体は、体内で起こっている変化をなるべく表に出さないようにする性質があります。これを「ホメオスターシス(恒常性の維持)」といいます。身体の様々な臓器の変化も、初期の状態では、身体のホメオスターシスが働き、症状を感じることはありません。症状が出てきたということは、症状が隠し切れない程、病状が進んでいる可能性があるということです。
がんの治療で、最も大切なことは、「早期発見・早期治療」です。そして、早期発見のためには、症状が何もない時こそ、健康診断を受けておくことが大切です。
最近でも、自覚症状のない芸能人の方たちが、テレビの特番での健診で、がんや様々な病気の早期発見をされて無事に早期に治療に進めたというニュースもありました。
確かに、レントゲンや採血だけで、病気の全てが見つけられるわけではありません。
しかし正常範囲であっても、昨年よりは悪化していたりすることで、次回の検査まで、生活習慣の改善を考慮するきっかけとなるでしょう。
また、普段、定期通院されていない方も、健康診断の医師との問診時に、日頃気になっている症状を相談することによって、不安が解消されたり、隠れていた病気を見つけることができるかもしれません。