■ご訪問者数:26983837
カワムラ歯科クリニック  たからまち総合診療クリニック 

コラムを読む

ほくろのレーザー治療

形成外科2008/08/13

 レーザー光線治療は形成外科・美容外科の場合、皮膚疾患を高密度の強力な光エネルギーを短時間に照射し、できるだけ周りの細胞や組織に損傷を与えずに治療する方法です。光の波長によって治療する疾患が異なり、ほくろの治療のレーザーと、しみ・しわ・あざを治療するレーザーは異なります。また、照射後の治療経過も異なりますので専門医の説明をお聞きになることが大切です。

 ほくろの治療は小さいほくろの場合、以前は電気メスで焼却したりしていましたが、最近は炭酸ガスレーザー治療が行われています。

 レーザー治療でも消しゴムで消すようなわけにはいきません。

 きれいに治すためには術後の毎日のスキンケアが必要で、治療部位をぬらすことは避けて頂きます。

 大きなほくろは切除摘出することが原則ですが、美容的に浅く切除する方法もあります。しかし、再発がありますのでお勧めできません。


Text by 五稜郭大村美容形成クリニック 大村 勇二(  「」掲載)

いま一度感染予防の徹底を

内科2021/07/08

新型コロナウイルスの感染が中国で確認されてからすでに1年以上が経ちました。

いまだに感染収束の兆しも見えず、みなさんも心労の多い日々が続いていると思います。

この1年でわかったことと言えば、「感染がすぐに広がり、いわゆるクラスターを容易に発生させてしまうということ」「感染しても無症状の方がたくさんいるということ」だけです。

日本でも、ようやくワクチンの接種段階にまでこぎつけましたが、いまだ治療法も確率していないのが現状です。

風邪と一緒だから恐れる必要はないとメディアで持論を展開している有識者も多数おりますが、味覚・嗅覚障害や脱毛、全身倦怠感などが長期間にわたって続くといった後遺症に悩まされる方も多く、一般的な風邪とは一線を画す感染症ではないかと思っています。

もちろん高齢者だけではなく、小さなお子さんにも感染してしまいます。

そのため、大切なものは感染予防の継続と徹底です。

1年以上にわたる長期間の感染予防の精神的な疲弊や自粛疲れといわゆる「コロナ慣れ」により感染対策が疎かになってきていないか、いま一度考えてもらいたく、今回このテーマで話しをさせていただきます。

大半の方々が徹底して行っているマスクですが、中には鼻がマスクから出ていたり、顎にマスクをかけていて全く感染予防の意味を成していない方や、嫌がるからという理由なのかもしれませんが、マスクをされていない小さなお子さん、街中でマスクすらせずに談笑している中・高校生などがいまだに見受けられます。

全国的には高校の部活動クラスターや保育園クラスターなども起こっており、いかにお子さんにきちんとマスクをさせ感染予防を行うかも大切なことの1つです。

「自分が無症状の感染者かもしれない」と考え方を切り替えていただき、「感染するのを予防する」だけではなく「、感染させないように予防する」よう心がけてください。

また、ドアノブを介してクラスターが発生したと報道されたこともありました。「商業施設などに入るとき」だけではなく「その場所から出るとき」「ご自宅に戻られたとき」にもきちんとアルコール消毒を行っていただきウイルスを家庭内に持ち帰らないようにしてください。

1日も早い「コロナ感染者ゼロ」を目指し、いま一度感染予防の徹底をお願いいたします。

わたくし自身もみなさまとともに感染予防に努めてまいります。


Text by おの内科呼吸器内科クリニック 院長 小野 貴広( 2021年3月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

妊娠期の口腔ケア

歯科2014/09/24

 妊娠すると体の変化が起こりますが、そのうちの1つに酸っぱいものが欲しくなるなど、嗜好に偏りが生じることがあります。
これはホルモンバランスや唾液の量の変化が影響を及ぼしているといわれています。
また、つわりはほとんど症状の無い方から、吐くことが多くて脱水症状になり、点滴を受ける方まで個人差があるようです。
つわりがひどければ、歯ブラシを口の中に入れるのが大変困難になります。

 妊婦さんの歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)からは、増加するエストロゲン(卵胞ホルモン)を好む歯周病原細菌が多く検出されます。
また、プロゲステロン(黄体ホルモン)も増加することで炎症が起こりやすくなります。
これらは歯肉炎を起こし、妊娠性歯肉炎といわれています。

 このような歯肉炎を防ぐために、歯科医院でのメンテナンスを行っていきたいところですが、つわりがひどい場合はなかなか歯科医院まで来院されるのが困難です。
その場合はご自身でのセルフケアが必要になりますが、まずは安静にして体調が良い時間帯に歯磨きをするのがいいでしょう。
歯ブラシは小さめの物を選んで小さく動かし、歯ブラシが舌に当たるのを避け、嘔吐感を少なくします。
歯磨き粉は臭いと味の刺激の少ないものを使い、顔を下に向けて歯磨きし、歯磨きの後はぶくぶくうがいをします。

 メンテナンスが十分でなければ、歯肉炎だけでなく虫歯も悪化しがちです。
妊娠していない方に通常処方される痛み止めのお薬は、妊娠中の服用は避ける必要がある場合があります。
痛みが生じて痛み止めのお薬が必要な場合は、歯科医院でご相談の上、処方していただいた方がいいでしょう。


Text by 北斗歯科クリニック 土永 浩史( 2014年9月16日 「青いぽすと」掲載)

ゴホンといえば・・・

内科2017/05/23

 みなさんは咳が続いて心配になったことはありませんか。咳は、持続期間によって3つに分類されています。3週間未満の急性咳嗽(がいそう)、3週間以上8週間未満の遷延(せんえん)性咳嗽、8週間以上の慢性咳嗽です。

 また、痰を吐く喀痰(かくたん)を伴うか否かによっても2つに分類されており、喀痰を伴うものを湿性咳嗽、喀痰が少量もしくは全く伴わないものを乾性咳嗽といいます。一般に持続期間が短いほど風邪症候群や気管支炎、肺炎などの急性感染症よるものが多く、感染の終息とともに自然に改善します。

 一方、持続期間が長いほど感染症以外の疾患の可能性が高くなります。ここでは3週間以上咳が続いている場合について、病院ではどのような疾患を心配し、どんな検査が必要であるかをご紹介します。

 最初に施行するのは、胸部レントゲン検査と胸部の聴診です。これは咳嗽診療の原則で、胸部レントゲンを施行する事によって、肺炎や肺癌、肺結核、気管支拡張症、重度の肺気腫、間質性肺炎などの疾患を除外することができます。また聴診では胸と背中の呼吸音を聞くことで、気管支喘息発作や間質性肺炎などを見つけることできます。

 これらの検査で問題ない場合は喀痰検査を施行し細胞成分や細菌感染の有無を調べたり、呼吸機能検査や血液検査が必要なときもあります。

 咳の症状において季節や1日の中で変動があるか、温度変化などの影響があるか、アレルギー体質かどうかなどの情報もとても大事です。咳が続いて心配な方は、是非一度病院を受診して下さい。症状は一見同じように見えても急性、慢性によっていろいろな原因ありますので 適切な治療をうけることをお勧め致します。


Text by 桐花通り呼吸器内科 髙橋 隆二(  「函楽2017年6月号」掲載)

目の周りの皮膚炎は眼科受診を

眼科2011/03/03

 最近、目の周りの皮膚炎が増加しています。
かさつき・かゆみ・赤み・湿疹・むくみ・ただれ等が主な症状ですが、原因は皮膚のアレルギーです。
アレルギーを起こす物質はとても多く、化粧品・シャンプー・毛染め剤・石鹸以外にも食品・金属・皮製品・ゴム製品など何でもありえます。
目の周りの皮膚はとても薄く敏感ですから、顔の中でも目の周りだけは薬を別にしなくてはなりません。
それなのに身体や頬や額に塗っている皮膚科処方の強いステロイド軟膏や自宅のオロナイン軟膏などを塗ってしまい、目の周りが真っ赤に腫れ、目も開かないほど悪化してから眼科を受診する方がいます。
特に、長年アトピー性皮膚炎がある方はステロイド軟膏やかゆみ止めの軟膏を目の周りにも塗っていたために…。
①目の周りが赤くパンダの様に腫れる「ステロイド酒(しゅ)さ」
②ヘルペスウイルス感染を誘いこみ、目の周りに水疱がたくさんできてしまう重症な皮膚炎「カポジ水痘様発疹症状(すいとうようほっしんしょう)」などがおきてしまいます。
①は強いステロイド軟膏をやめて眼科の軟膏にかえることで治ります。
②はヘルペスウィルスが角膜に入り込むとやっかいな角膜炎になりますから、必ず眼科を受診して下さい。
特に、思春期以降に顔のアトピー性皮膚炎がある方は、長年のステロイド使用による、緑内障や白内障の合併も心配です。
まぶたの皮膚もただれを繰り返し厚く硬くなっている方は、ほぼアレルギー性の結膜炎も合併しています。
目の表面の治療を点眼で行い、目の周りの皮膚は目の中に入っても安全な眼科専用の軟膏で治療すると、本当によくなります。
これからは、目の周りだけは別な皮膚と考えて下さい。 美しさを求めて顔のマッサージをしている方がいますが、これも目の周りには逆効果です。
目の周りの筋肉はとても薄いので、マッサージで皮膚も筋肉も伸びきってしまい、眼瞼下垂(がんけんかすい)になります。
お化粧を落とす時も洗顔の時も、目の周りは「そ~っと、やさしく」にしてください。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2011年1月18日 「青いぽすと」掲載)

手の血管

内科2021/12/22

 「手の血管がふくらんで見えるんです。」と相談されることがあります。まず自分で簡単に確認してみましょう。手を高く上げて下さい。ふくらんでいた血管が萎みましたか?次に手を下ろして下さい。またふくらみましたか?それは静脈という血管です。もし手を上げても下ろしてもふくらみが変わらない場合やドクドク拍動している場合は動脈かもしれません。確認するために病院で診てもらいましょう。循環器内科、心臓血管外科が専門科です。

 もし静脈だとわかった場合は必ずしも病院で相談する必要はありません。それは単なる血管の拡張であり、加齢や体質によるものです。若い時に比べて血管周囲の脂肪などの組織が減ってきて相対的に浮き出て見えやすくなります。また体質的に表面に沢山血管が走行している人もいます。さらにスポーツや仕事で腕の筋肉を過度に使用する場合、静脈が発達して太く見えやすくなります。

 一方、静脈瘤という病気があります。静脈の中にある静脈弁が壊れてしまったもので、特に下肢に出来る静脈瘤は妊娠や出産を経験した女性に多く見られます。しかし手には静脈瘤はほとんど発生しません。何故なら普段の生活で立ったり座ったりする状態で手はほぼ心臓と同じ高さにあるため、静脈弁に圧力が掛からず弁が破壊されることは稀だからです。

 手の静脈の拡張は治療を要する病的な意義はありません。手を見せることを職業とする場合など特殊なケース以外は治療しません。むしろ手の血管をつぶしてしまうと将来大きな病気になった時、採血や点滴をする時に大変困ります。将来への備えとして手の血管は大切にしましょう。


Text by こにし内科・心臓血管クリニック 小西 宏明( 2021年9月20日 「北海道新聞夕刊」掲載)

百日咳にご注意を

小児科2018/12/17

 今年に入って関東地域を中心に百日咳(ぜき)の報告が相次いでいます。
全国ではこれまでに9500件以上の報告があり、道南地域でみると市立函館保健所管内で14件、渡島保健所管内で3件、江差保健所管内で4件の報告があります。

 百日咳とはどんな病気なのでしょうか?

 皆さん過去の病気と思っていませんか?

 百日咳は10日ほどの潜伏期の後、普通の風邪のような症状から始まり、次第に激しい短い咳を立て続けにするようになります。
咳の後は大きく息を吸いその時に笛のような音を出すという咳発作が起こります。
咳をするときに息を詰めるようにするため顔が赤くなる、出血斑が出る、目の結膜にも出血するなどの症状を伴うことが多いといわれています。

 激しい咳は2ないし3週間続きます。
その後は次第に少なくなりますが、時折発作性の咳が出るなどの症状が続き、最終的に3カ月ほどでようやく咳が収まります。
このため百日咳と言われるようになりました。

 1歳未満で発症すると特徴的な咳はなく呼吸を止める無呼吸発作やチアノーゼで気付かれることが多いようです。
まれに低酸素性の脳症を起こすことがあり、注意が必要です。

 成人の場合は特徴的な咳があまり明らかではなく、採血や病原体の検査を行い診断されることが多いようです。

 子どもの場合、乳児期から4種混合ワクチンをしているために、5歳未満の流行はあまり多くはありません。

 年齢的に多いのは20代から50代の成人で、ワクチンをしていても抗体の低下に伴い発症している例が多いといわれています。
11月の報告例では市立函館保健所管内で10代の男女各1人、30代の男性となっています。

 治療は適切な時期に抗生剤を飲むことです。
抗生剤を飲むことで、菌の排出が止まります。

 予防はワクチンをしっかりすることです。
特に4回目の4種混合を忘れていることが多いので、今一度母子手帳をお確かめください。
7歳半までであれば無料で接種可能です。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝( 2018年12月17日 「北海道新聞夕刊」掲載)

新時代に入ったリウマチ治療

リウマチ科2009/10/05

 関節リウマチは、手足の関節が腫れて痛み、進行すると関節の機能障害をきたす原因不明の疾患です。
これまでは治療しても十分な改善が得られず、関節破壊を食い止められないこともしばしばでした。
しかし、ここ数年の間に治療効果の高い画期的な薬が次々と開発され、状況が一変しました。

 これらは「生物学的製剤」と呼ばれるもので、現在4種類の薬が使われています。
有効率は約80%と、従来の薬に比べてはるかに高く、日常生活に不自由がない程度まで改善することもあります。

 また、関節破壊を抑える効果も高いことがわかっています。
ただし、問題点がないわけではありません。
免疫を抑える働きが強いので感染症のリスクが高まること、非常に高価であることなどです。

 有効性・安全性・経済性を十分考えて上手に使用すれば、患者さんにとって大きな福音となるでしょう。


Text by おぐらクリニック 小椋 庸隆( 2009年10月5日 「みなみ風」掲載)

長引く鼻水、咳(せき)〜『本当に風邪ですか?』

耳鼻咽喉科2010/11/16

風邪を引いて2〜3週間、風邪薬を飲んでも鼻水や咳が治らないと来院されるお子さんや大人の方が多くいらっしゃいます。一般的に風邪とは鼻やのどの炎症である急性上気道炎の総称で1週間から10日くらいで治ってしまうのが普通です。
2〜3週間も症状が続くことはまずありません。10日以上鼻水、咳が続く場合は副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などを考える必要があります。
副鼻腔炎では鼻水がノドに下がり炎症が続くことで咳がでます。
副鼻腔炎の診断にはX線写真を撮ることが必要です。
1ケ月程度の服薬でほとんどの場合完治します。
アレルギーは粘膜の上で起こります。
アレルギー性鼻炎の場合はノドの粘膜でアレルギー反応が起こることで咳が出ます。
アレルギー性鼻炎の診断ではまず鼻汁好酸球検査を行いアレルギー反応の有無を確認し、血液検査でアレルギー反応を確認して確定診断に至ります。
服薬でアレルギーを抑え症状を緩和します。


Text by 治耳鼻咽喉科 山口 治浩( 2010年11月16日 「みなみ風」掲載)

熱傷(やけど)

皮膚科2011/09/26

熱傷(やけど)は日常的に多く見られる外傷の一つです。
熱傷は高温のものが皮膚に一定時間以上付いて起こるものです。
付いたものの温度と付いていた時間によって深さが決まります。
高温のものだと一瞬で深い熱傷になります。
低温のものでも付いている時間が長ければやはり深い熱傷になります。
これは低温熱傷といわれるもので、深い熱傷のことも多いものです。
そして、熱傷はその深さによって1度、2度、3度に分けられます。1度は最も浅いものです。
赤くなるだけで数日で治まります。
日焼けなども1度の熱傷です。2度の熱傷は水疱(水ぶくれ)ができます。
2度の熱傷は深さによって浅いものと深いものとに分けられます。
浅いものは1〜2週間で傷あとにならずに治ります。
2度の熱傷の深いものは治るのにもっと時間がかかり、肥厚性瘢痕というケロイドのように盛り上がった傷あとになることもあります。
2度の浅いものでも炎症が強くなったり、化膿したりすれば深くなることもあります。
3度になるとさらに深くなり皮膚が黒くなったりします。
また、痛みは浅い熱傷の方が強く、深い熱傷になると痛みは弱くなってきます。熱傷を受傷した時は、大切なのは冷やすことです。冷やすことで深いやけどになることを防ぐことができます。
また、痛みも和らげることができます。
水疱(水ぶくれ)がある場合には、できるだけ破らない方が痛みも少なくてすみます。
破れてしまった時には、創傷被覆材といって特殊なシートで覆うことによって痛みを軽減し、早く治すこともできます。
2度の深いもの以上の熱傷になると、治るのに時間がかかりますし、傷あとになったりすることも多く、専門的な治療が必要になります。


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2011年9月26日 「北海道新聞夕刊」掲載)

はこだて医療情報に登録されている詳細ページリスト(50音別)

医科 歯科  
医科 歯科  
医科 歯科  
医科
医科 歯科  
医科 歯科  
医科 歯科  
医科