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口臭ケアをされている方へ

歯科2018/09/14

 人とのコミュニケーションを取る方法には様々なものがあります。欧州の国には挨拶代わりにキスを交わすほど、人との距離感が近い国がある一方、日本人はコミュニケーションの際にそれより一定の距離を維持する傾向があります。そのためでしょうか、そういった距離感が近い文化がある国の人は、口臭ケアに敏感であるという話を耳にします。

 そうはいっても、近年我々日本人もやはり口臭ケアをされている方は多くなっています。口臭対策として市販の洗口液(例:コンクールF、リステリン®、モンダミン等)を使用されるケースが多いようです。洗口液に含まれることがある塩化亜鉛や二酸化塩素、カテキンは、口臭の主成分である揮発性硫黄化合物に作用し、口臭の減少が期待されます。また、同じく洗口液に含まれることがあるグルコン酸クロルヘキシジン(CHG)やセチルビリジニウム塩化物(CPC)は、口臭の主成分を産生する口腔細菌への殺菌作用のため、口臭の元を断つ効果が期待されます。しかし、洗口液を使っても効果が実感できなく、やめてしまった方もいらっしゃると思います。

 前回のコラムで掲載しましたが、口臭を根本的に減らすには歯科医院で原因を診断し、それが歯周病や虫歯等であれば治療し、口腔清掃が不良である場合は歯に付いた汚れを歯ブラシ等で除去し、舌の上にある舌苔を舌ブラシ等で除去する必要があります。

 洗口液の効果が期待できるのは、プラークコントロールができている状態で使うことです。一番効果的なのは歯科医院で専門的口腔清掃を行った後に、洗口液を使い続けることです。

 口臭対策を希望する方のほか、虫歯になりやすい方や歯周病対策が必要な方、お口が渇きやすいという感覚をお持ちの方など、様々なケースがございます。洗口液をお使いいただく場合、歯科医院でご自身にどの洗口液が合っているかをご相談されるのもよろしいかと思われます。


Text by 北斗歯科クリニック土永 浩史( 2018年9月14日発行号 「青いぽすと」掲載)

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