軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)
皮膚科2018/03/26
軟性線維腫というのは、ポリープ状に皮膚が隆起している良性の皮膚腫瘍です。
30歳代以降にできてきます。原因は摩擦や日光など皮膚の老化によります。
首、ワキ、そけい部(脚の付け根)、大腿の内側など比較的やわらかい部分にできることが多いものです。
初めは小さな皮膚の突起ですが、徐々に大きくなってポリープ状で茎のある、やわらかい皮膚の腫瘤(しゅりゅう)になってきます。
スキンタグといって、頚部(けいぶ)やワキに小さいイボのようなものが多数できることもあります。
肥満した方や中年以降の方に多く見られ、皮膚の老化と考えられています。これも軟性線維腫の一種です。
大きくなってくるとくびれができて、皮膚にぶら下がったような形になってくることもあります。
やわらかい良性の皮膚腫瘍で、悪性化することもありませんから、そのまま様子を見ていても良いのですが、ゆっくりとですが大きくなってきます。
引っかけて出血するなど、邪魔になる場合は治療が必要です。
治療は小さいものでは、ハサミで切ったり、焼いて取ったりすることもできます。
大きいものは、くびれた部分の根元の皮膚を含めて切除します。
そうすると縫合が必要になりますが、きれいに取れます。
Text by
すどうスキンクリニック 須藤 聡(
2018年3月26日 「北海道新聞夕刊」掲載)