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緑内障の早期発見・早期治療

眼科2017/08/28

 緑内障という病気を聞いたことはあると思いますが、どのような病気か知っていますか?

 緑内障は眼圧上昇や神経の脆(もろ)さによって網膜の視細胞が障害され視野が欠け、視力が低下する病気です。

 緑内障は現在日本の失明原因の第1位です。
疫学研究によると、日本人の40歳以上の緑内障の有病率は約5%との報告があります。
また、緑内障と診断された患者のうち、約80%は自覚がなく、治療を受けていないといわれています。

 最近、検査機器は目覚ましく進歩しており早期発見、早期治療が可能になってきています。
その中でもOCT(光干渉断層計)というものが、緑内障の早期発見の役に立ちます。

 緑内障は視神経に障害が起きて視野障害が起きる病気です。
OCTはその神経細胞の厚みを測定し、緑内障が進行しているかどうかを診断できます。
 
眼底に緑内障を示唆する所見があるが、まだ視野障害が起きていない状態を前視野緑内障といいます。
これはOCTが行われるようになってから確立された概念です。

 この状態に対して現在の緑内障のガイドラインでは原則的に治療せず経過をみるということになっています。
しかし高眼圧であったり、緑内障は遺伝もリスクファクターになるため、例えば近親者に緑内障の方がいたりする場合などは積極的に治療を検討する場合があります。

 医療は日々進化しており、今まで治療の対象とならなかったものも、治療したほうがよいのではないか、という議論がでてきております。

 緑内障は決して珍しい病気ではありません。
何か気になることがあれば眼科を受診してみてはどうでしょうか?


Text by 江口眼科病院 仲嶺 盛( 2017年8月28日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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