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汗管腫(かんかんしゅ)

皮膚科2017/03/27

 汗管腫というのは眼の周りに多発するブツブツとした発疹です。
女性に多く、主に思春期以降にできてきます。
大きさは米粒くらいで、数個からもっとたくさん集まってできることもあります。
色は皮膚と同じ色です。
眼の周り、特に下のまぶたに多く見られますが、額や頬にできることもあります。
特に痛みやかゆみなどの症状はありませんが、自然に治ることもありません。
悪性ではないですし、悪性化することもほとんどないので治療しなくてもよいのですが、多発して細かいブツブツになるため、整容的な面で問題になることもあります。

 治療法は、焼いてしまうという方法があります。
ただ、麻酔が必要になりますし、1回で取れないこともあります。
広い範囲の場合には何回かに分けて治療することもあります。
焼いてしまった場合、2週間くらいカサブタになって取れますが、しばらく赤みは残ります。
化粧はできますのである程度隠すことはできます。

 汗管腫に似たものとしてエクリン汗嚢腫(のうしゅ)というものがあります。
これは、女性に多く、やはり眼のまわりに米粒くらいの大きさのブツブツがたくさんできます。
でも、汗管腫は一年中変化しませんが、エクリン汗嚢腫は冬は良くなりますが、夏になると出てくるという特徴があります。
エクリン汗嚢腫は、焼いてもまた出てきたりして、汗管腫よりも治療は困難な事が、多いようです。
やはり似たものとして、稗粒腫(はいりゅうしゅ)というものもあります。
これも女性の眼の周りに多く見られますが、単発していることが多いようです。
これは、小さく切開して、中の袋を出してしまうと取れます。
麻酔をしなくてもできます。


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2017年3月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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