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LEDディスプレイから出る『ブルーライト』は何が悪い?

眼科2016/05/30

 最近、ブルーライトカット眼鏡が売り出されていますが、ブルーライトとは、バックライトにLEDを使う液晶モニターから多く発せられている光です。モニターは明るいほうが見やすいと思われがちですが、明るいとブルーライトがいっぱい入っているわけで、それが「眼精疲労」を引き起こします。また、肌にとっても、紫外線同様に悪影響を及ぼし、くすみやクマができると言われています。

 一方、ブルーライトによる良い面もあります。ブルーライトは、身体のリズムにも関係しています。海外旅行の時差ボケを解消するためには、太陽の光を浴びた方が良いのですが、これは「明るい=朝=目覚める」「暗い=夜=眠る」という体内のリズムに大きな影響を与えているのです。このリズムにちゃんと従い、昼間に太陽の強い光を浴びると、夜ぐっすり眠れます。しかし、現代社会では、朝から晩まで長時間パソコンやスマホなどをずっと触っているので、パソコンを長時間やった後に寝ようと思っても寝付けないことがあります。
ご自分では、頭を長時間使っていたからだと思うでしょうが、実は長時間ブルーライトを見ていたせいで、まるでずっと昼間の明るい中にいるように体内リズムがなってしまい、今が夜だとは認識できなくなってしまうせいなのです。

 この体内リズムの崩れによって「①睡眠障害②肥満③がん④精神不安定」などの影響がでます。
また、20年前に比べると、LEDディスプレイの普及により、あらゆるデジタル機器からブルーライトを知らぬ間にたくさん見ているので、目にも影響があり「①網膜へのダメージ②目の疲れ③目の痛み」などを引き起こします。以上のことから「パソコン作業は、なるべく長時間しないように控える。ディスプレイの輝度を調整する。ブルーライトカットのフィルターやメガネを使用する」などして健康的な生活を送れるように心掛けましょう!!

 パソコンやスマホ使用の多い方で症状がある方は、眼科にご相談下さい。


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2016年5月30日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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