「喉頭癌(こうとうがん)〜後悔しないために〜」
耳鼻咽喉科2015/08/10
喉頭癌の初期症状で最も多いのは嗄声(させい=しわがれ声)で改善しない場合はためらわずに耳鼻咽喉科を受診すべきです。
喉頭癌のほとんどは扁平上皮癌で放射線療法が一般的に行われます。
早期癌であれば、放射線療法のみで80~90%で治癒が望めます(※)。
進行癌になってしまうと放射線療法、抗癌剤、手術を組み合わせて治療計画を立てます。
手術で喉頭全摘出術を行った場合、喉頭を全て取るので声は失われます。
喉頭癌になってしまうと治療のために2~3カ月の入院が必要となり、失声という機能障害を残す可能性があり、やはり予防が大切です。
北海道は喫煙率が男女ともに高い地域です。
喉頭癌患者の90%以上が喫煙者(※)ですので、発癌の危険性を低めるためにぜひとも禁煙をおすすめします。
(※)国立がんセンター発行「がんの冊子 喉頭がん」より
Text by
治耳鼻咽喉科 山口 治浩(
2015年8月10日 「北海道新聞みなみ風」掲載)