手のひら・脇の多汗症
形成外科2015/06/22
緊張したときに手のひらや脇にかく汗で悩んでいる方は意外と多いのです。
この精神性発汗の異常亢進を掌蹠(手のひら)多汗症や腋窩(えきか)多汗症とといいます。
この症状は精神的に緊張しやすいから発汗しやすいのではなく、わずかな緊張でも発汗してしまうという汗の腺の発汗閾値の低さ(汗のかき易さ)が原因で、精神的な緊張を若干和らげた程度の薬剤の内服では症状の回復は難しく、悩んでいるが諦めている方も多い疾患です。
汗の腺は交感神経であるコリン作動性神経の刺激で発汗するため、ボツリヌスA型毒素による治療は有効です。
この治療は有効期間には個人差はありますが、数カ月の効果があります。
この治療は少量の薬液を皮下に注入する方法で、短時間(30分程度)で治療が可能なことです。
治療方法、効果期間、治療費、注意事項など十分にお聞きになって治療をお受けになってください。
Text by
五稜郭大村美容形成クリニック 大村 勇二(
2015年6月22日 「北海道新聞みなみ風」掲載)