白と緑と黒
眼科2015/05/11
名前が似ている眼の病気に、白内障、緑内障、黒内障があります。
白内障は、眼球の中にある水晶体(カメラのレンズに相当)が濁る病気で、徐々に視力低下を来たします。
進行を完全に止める薬剤はまだ開発されていませんが、手術をすることで、低下した視力を取り戻すことが可能です。
緑内障は視野が欠ける病気で、末期になると視力も低下します。
40才以上では20人に1人の割合で罹患(りかん)していると報告されています。
失った視野を回復させる治療法はありませんが、適切な点眼加療で進行を止めることが可能ですので、できるだけ早期に治療を始めることが大切です。
一過性黒内障とは、急に片目が見えなくなる、または視野が欠け、数分から数十分で回復する病気です。
首や頭の血管に原因があることが多く、神経内科的、脳神経外科的な検査が必要です。
Text by
くどう眼科クリニック 工藤 勝利(
2015年5月11日 「北海道新聞みなみ風」掲載)