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パニック障害について

心療内科2009/10/26

 身体的には問題が無いのに、呼吸が苦しくなる、息苦しくなる、窒息感、身体のふるえ、発汗、動悸(どうき)、しびれなどが発作的に起こり、不安、恐怖感を伴う、と言うのがパニック障害です。
これには大まかに二つのタイプがあります。
一つはパニック発作があるが、その時以外はほとんど問題がないタイプ、もう一つは発作が起こることに対する恐怖、不安から外出が困難になるというタイプです。
パニック障害はどちらかと言うと治療効果が得られ易い方ではありますが、一般的に後者の方が治療的には難しくなります。

 原因としては大脳辺縁系などの脳内における神経伝達の異常が考えられています。

 治療には薬物療法と心理療法があります。
薬物療法ではある種の抗うつ剤や精神安定剤が効果的です。

 心理療法としては認知行動療法などの治療法がありますが、例えば次のような考え方、対処の仕方が効果的です。

 発作の前後、及び発作中には様々な考えが浮かび否定的な言葉を自分自身に語りかけているということが多いものです。
例えば、「また苦しくなるだろう」、「どんどん悪くなって、倒れてしまうだろう」、「倒れたりしたら大変だ」、「死んでしまう」、「やっぱり具合悪くなった」などです。そのような話しかけにより身体の感覚に対する注意が集中して発作が起こり易くなり、悪循環ができることになります。

 パニック発作というのは循環器や呼吸器の病気ではなく、身体の感覚、不安の問題ですから(発汗など一部の自律神経異常が実際に生じますが)、生命に関わるようなことはありません。
ですから、「発作が起こるとは限らない」、「苦しくなっても死んだりすることは無い」、「良くなってきた」、「発作が起こってもコントロールできる」、「発作が起こるとは限らない」などの肯定的な言葉を自分に語りかけたり、楽なイメージを浮かべたりすることが効果的なのです。


Text by ゆのかわメンタルクリニック 久保田 修司( 2009年10月26日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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