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みずむし

皮膚科2014/11/30

 みずむしは白癬菌というカビが皮膚に寄生することによりおこる感染症です。
この菌は高温多湿の環境で活発になるため足に感染することが多いのです。

 『足の裏や指の間の皮がジクジクしてめくれてくる』、『カサカサして皮が厚くなる』、『爪が変色してくる』などが代表的な症状です。
かゆみは無いこともあり、また上記の症状があってもみずむし以外の皮膚病であることもあり、診断は顕微鏡検査で行います。

 白癬菌自体の感染力は強くはありませんが、みずむしの人が素足で使用したスリッパや浴室の足ふきマット、カーペットなどは感染源となります。
スリッパは共用しない、マットやカーペットはこまめに取り替えたり掃除機をかけるなど、感染を広げない注意が必要です。足以外にも手や股、体や頭にみずむしがでることもあります。

 近年では女性のみずむしも増加しています。
温泉やスポーツクラブに行ったり、ブーツを履いたりなど、ライフスタイルを反映してのことと推察します。
みずむしは放置すると傷口から雑菌が入り足が腫れてしまったり、爪みずむしの場合では歩きにくくなったりなど生活に支障がでることが少なくありません。

 治療は足の皮膚には塗り薬、爪に病変がある場合は飲み薬を併用する方法が一般的です。
また肝機能に異常があるなど、飲み薬が使えない方には従来よりも効果の高い、爪みずむし用の新しい塗り薬を使うこともあります。

 感染するかどうかは白癬菌に対する免疫力の違いによるもので、みずむしイコール不潔ということではありませんので恥ずかしがる必要はありません。
もし、みずむしだったとしたら放っておいてもよいことはありません。
疑わしい症状のある方はお早めに検査、治療を受けられることをお勧めします。


Text by みなとまち皮膚科 菊地医院 菊地 誠一( 2014年12月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

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