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妊娠と不安管理

心療内科2014/10/27

 パニック障害などで不安を感じている方が妊娠中の場合、あるいは妊娠を望む場合に問題となるのは服薬です。
不安に対する薬剤で子供に全く影響がないものはほとんどないので、ある程度のリスクがあることを承知の上で服薬するか、あるいは服薬しないかを選ぶということになります。

 服薬を望まない場合、別の方法で対処することが必要となります。
その一つが不安を自分で管理するという方法です。
具体的には、リラクセーションを利用して不安をコントロールします。
リラックスしながら不安を感じることは一般に難しいことなのです。

 リラクセーションには幾つかの方法があります。
例えば、筋肉を緩めて、筋肉が緩む感じに集中する方法があります。
筋肉が緩む感じを体験するには、まず筋肉を緊張させてから緩めると良く感じることができます。
たとえば右手を握ってゆっくり開くことで、右手、右腕の筋肉が緩むのを感じることができます。
これを全身の筋肉で体験できるように練習します。
また、イメージを用いる方法もあります。
これは、非現実的な場面を空想するのではなく、日常で実際にリラックスできる場面、以前に実際にリラックスできた場面を思い浮かべることで実現できます。
うまくリラックスできるようになったら、次に進みます。
不安を感じる場面をイメージして、それをリラックスしている場面のイメージに変える練習をします。
それができるだけ早く、自由にできるようになるにつれて、効果が高くなります。

 しかし、病状によってはどうしても服薬が必要とされる場合もありますし、服薬しても無事に出産される方は多いので、一概に服薬を避けるべきだというわけではありません。
症状の強さ、性質や、不安以外の症状の有無なども考え合わせて、慎重に選択することをお勧めします。


Text by ゆのかわメンタルクリニック 久保田 修司( 2014年10月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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