腎臓の働き
泌尿器科2014/10/06
前回は腎臓の働きを長持ちさせるには? という話題でしたが、今回は腎臓の働きそのものについて重要なことを説明します。
腎臓には心臓が送り出す血液の20%という大量の血液が流れ込み、からだに必要な物質を捨てず、不要な水分および老廃物を捨てるという、ろ過をします。
そのため、腎臓機能が悪くなると水分がたまってむくみがでたり、老廃物がたまって吐き気や疲れやすさ、全身倦怠(けんたい)感などの症状がでます。
また、腎臓は赤血球を作るために必要なエリスロポエチンというホルモンや、骨を守るために必要なビタミンDを作ります。
そのため、腎機能が悪くなると、貧血が進んだり、骨がもろくなったりという症状がでます。
単におしっこをつくるというだけでなく、多くの大事な働きがある腎臓ですが、機能が悪くなっても初期には、ほとんど症状がでないものです。
健康診断など定期検診が重要ですから、忘れずにお願いいたします。
Text by
医療法人社団やまだクリニック 山田 裕一(
2014年10月6日 「北海道新聞みなみ風」掲載)