不妊治療には『急いで受診』と『適切な治療法の選択』が大切です
赤ちゃんが欲しいけれどなかなか妊娠できず、「不妊症?」と疑いつつも、不妊外来への受診をためらう方も多いものです。
しかし、女性には年齢の壁があります。不妊治療の進歩は目覚ましく四十代での妊娠も珍しくありませんが、一歳でも若く治療を受けるほど良い結果を得られるのも事実です。「時は金なり」の言葉がありますが、赤ちゃんを望む女性にとって「時は赤ちゃんなり」です。「急いで受診」することが大切です。
不妊治療を受け始めると、すぐに妊娠できると期待するのが人情というものです。実際、適切な治療法を選択した場合、たった一回の治療で妊娠する方も少なくありません。但し、それにはいくつかの条件があります。
詳細な検査
適切な治療法を選択するには不妊原因の特定が前提です。子宮卵管造影検査・超音波検査・ホルモン検査など、不妊原因を詳細に調べる検査が必要です。
男性因子の検査
不妊原因の約半数は男性側にあります。精液検査は必須です。
高度な治療法
体外受精・顕微授精など生殖補助医療に実績のある専門医であれば、排卵障害の治療やタイミング療法、人工授精などの一般療法についても実績が豊富です。
つまり、一日も早い妊娠を実現する第一歩は、不妊治療に詳しい専門医を主治医にもち、「適切な治療法を選択」してもらうことといえるでしょう。
体外受精や顕微授精と聞くと不妊治療のなかでも特殊な治療法と考えがちですが、現在、日本で生まれる赤ちゃんの約二%は体外受精・顕微授精・凍結胚移植(とうけつはいいしょく)で命を授かっています。また、これまで妊娠は難しいとされていた原因不明の不妊症(機能性不妊)や程度の高い男性不妊も、これらの治療法によって妊娠が可能になっています。
十分に情報を収集し、自分たち夫婦に合う主治医と出会っていただきたいと思います。