色覚異常について
眼科2014/05/12
先天色覚異常の割合は男子で約20人に1人、女子では約500人に1人といわれております。
日本眼科医会の平成24年の調査によると、色覚異常の中高生の2人に1人が異常に気がつかないまま進学や就職時期を迎え、6人に1人がなんらかのトラブルを経験していました。
小学校では、平成15年度から色覚検査が全員にではなく、希望者にのみ行われるようになっているためです。
色覚異常があるからといって、決して白黒や灰色の世界を見ているのではありません。
いくつか区別しにくい色の組合せ(たとえば赤と緑)があるというだけですから、通常は運転免許も問題なく持てるし、日常生活でもほとんど困ることはありません。
5月に入り、学校健診が行われる時期になりました。
色覚異常の場合は、それを自覚することで色の間違いを減らすことができ、また、トラブルを防ぐことが可能になりますので、学校健診では検査を受けることをおすすめします。
Text by
くどう眼科クリニック 工藤 勝利(
2014年5月12日 「北海道新聞みなみ風」掲載)