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季節性アレルギーと喘息の話

内科2014/03/31

 ここ数年積雪量が多くなってきた函館ですがようやく雪解けの季節を迎え、春が近づいてきているのを実感します。
しかしながらこの時期から徐々に花粉症(鼻炎や結膜炎)に悩まされる方が増えてきます。
また、喘息をお持ちの方も季節の変わり目になると症状がひどくなる方が多く認められます。
春・秋の季節の変わり目や、気候の不安定な時期に喘息発作が出やすいことは古くからよく知られています(季節の変わり目に喘息が悪化する原因は、気温、湿度、気圧などの物理的要因と、気候・気象の変化に伴うダニ、カビ、花粉などのアレルゲン、および大気汚染物質を始めとする大気成分の量的・質的変化などが考えられています)。
この季節の道南地区のアレルギー症状はスギ・ハンノキ・シラカバなどの花粉によっておこされることが多いです(道南地区は北海道内で唯一スギが自生しています)。
以前スギ花粉症はアレルギー性鼻炎や結膜炎の原因にはなっても、喘息を起こすことはあまり多くないと言われていましたが必ずしもそうとは言い切れないことがわかってきています。
実は喘息の方でアレルギー性鼻炎を合併している頻度が約50~70%と非常に高率です。
アレルギー性鼻炎の方から見ても、喘息を合併している頻度が約10~20%あるといわれています。
従って、スギ花粉症の患者が喘息になるのはもともと喘息体質があって、気管支が過敏な人がスギ花紛やそれ以外のアレルゲン(ダニ、ペット、カビ)に対して喘息になると考えられます(喘息の主たる原因はダニとハウスダウトといわれています)。
春が過ぎ夏になるとカモガヤ、秋にはブタクサ・ヨモギの花粉が飛散します。
季節性アレルギーをお持ちの患者さんはその時期に合わせて適切な治療を受けることが必要です。


Text by ききょう内科クリニック 蓮沼 晶子( 2014年4月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

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