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血管拡張性肉芽腫(けっかんかくちょうせいにくがしゅ)

皮膚科2014/03/24

 血管拡張性肉芽腫という名前はすごいのですが、良性の皮膚の腫瘍です。

 体に急にできてくる赤い皮膚の腫瘍で、よく血管のかたまりなどといわれることもあります。
あまり大きくはなりません。
直径は5mm~2cmくらいで、色は赤色か暗赤色で、柔らかくて盛り上がっています。
基部がくびれていることもあります。
男女ともに発症しますが、子どもや若年者、または妊婦の方にも多いようです。

 子どもでは顔に多く、大人では四肢や体幹に多いようです。
急にできてきて大きくなりますが、だいたい2~3週間で大きさは一定になります。
痛みやかゆみなどの症状はありませんが、血管のかたまりですので、傷つけると出血しやすく、出血するとなかなか止まりません。
腫瘍の表面にカサブタが付いたり、ジクジクしたりしていることもあります。
悪性の皮膚腫瘍との鑑別が必要なこともあります。

 原因としては、細かいキズや感染が引き金となって毛細血管が反応して拡張してきたものです。
妊婦に多いことからエストロゲンによる血管の拡張が原因と考えられています。
血管拡張性肉芽腫であれば、自然に治ることはほとんどないので、何らかの治療が必要になります。

 治療は小さいものは、電気メスなどで焼いてしまいます。
大きなものは切って取ることになります。
十分に取らないと再発することもあります。
電気メスで焼いたり、切除したりするときは局所麻酔が必要になります。

 ごく小さいものであれば液体窒素で患部を凍らせて壊死させ、新たな皮膚が下から再生してきて押し上げることにより、患部をカサブタ状にして治すこともありますが、数回の治療が必要になることもありますので、専門の医師にご相談ください。


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2014年3月24日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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