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鼻出血 ~落ち着いて対処しましょう

耳鼻咽喉科2014/02/28

 鼻出血の患者さまが増えてきました。
耳鼻咽喉科医にとって冬は鼻出血の季節なのです。
特に高齢者の患者さまが増えてきます。
空気の乾燥による鼻粘膜の炎症と寒暖差による血圧の乱高下が原因と思われます。
お子さんの場合は急性鼻炎やアレルギー性鼻炎など鼻の病気が原因となっていることが多いです。
出血すると慌ててしまいがちですが正しい知識を持って適切に対応しましょう。

 まず、これからお話しする処置を行って30分以内に止まる鼻出血は心配が要らないと言うことです。
多くの鼻出血は鼻中隔という鼻の仕切りの前方部の毛細血管から出ていますのでティッシュなどをしっかり詰めて鼻の前の柔らかい部分をつまむことで直接、出血部位を押さえることが出来ます。
この状態を5~10分維持することで大抵止血されます。
ティッシュなどの異物を入れることで血液の凝固も促進されますので必ず詰めて下さい。
脳梗塞や心筋梗塞などで抗凝固剤を常用されている方はやや止血に時間がかかりますが前述の処置で十分止血されます。
出血を頻回に繰り返す場合は処方医に相談してください。
慌てると血圧が上昇し出血を助長しますのでまず落ち着くことが大事です。
止血時の姿勢は血液がノドに落ちていかない様に顔は上を向かずうつむいた状態にして下さい。
出血が多い場合は横向きに寝て口から出た血液は吐き出して安静にして下さい。
ただ、鼻出血の中でも鼻腔の奥から出血し主に口から血液が出てくる場合や1回の出血量が多く医療機関を受診した時には止血していて出血部位がはっきりせず間欠的に出血を繰り返す場合は入院をして頂いて止血処置を行う必要がありますので総合病院の耳鼻咽喉科の受診をお勧め致します。

 歯肉出血、関節内出血、皮下出血など他の部位の出血を伴うものは止血凝固機能に異常がある全身疾患の症状である場合もありますので注意が必要です。


Text by 治耳鼻咽喉科 山口 治浩( 2014年3月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

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