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不育症は赤ちゃんができない大きな原因のひとつ

産科婦人科2008/08/13

 不育症は、妊娠はできても胎児が発育することができず、妊娠初期に流産してしまうものです。「私は妊娠するから不妊症ではない」と考える方もいるでしょう。確かに不妊症ではありませんが、元気な産声を上げる赤ちゃんが授からないという点では同じです。せっかく妊娠して、赤ちゃんを抱けると期待がふくらむ中で流産してしまうのですから、心身ともに強いショックを受ける方も少なくありません。中には、二度、三度、流産を繰り返す方もいます。

 不育症の原因は大きく
 (1)内分泌異常
 (2)子宮内腔の異常
 (3)夫婦の染色体異常
 (4)母体の免疫異常
 (5)母体の血液凝固異常
 (6)原因不明

の六つに分類されます。

 中でも最近とくに目立つのは、母体の免疫異常によるものです。

 急速な経済成長を遂げた日本では、生活習慣、とくに食生活や住環境などが大きく変化しました。加えて、環境汚染や日常生活における精神面のストレスなどは増える一方です。これらが私たちの体に影響しないはずはありません。本来、体を守る免疫システムが正常に保つことができなくなると、自己免疫と異物に対する免疫機能が異常に活発になり、ナチュラルキラー細胞が活性化されます。この結果、子宮内の胎児を攻撃し、流産してしまうとも考えられます。

 不育症の治療は、原因により困難な場合もありますが、流産の予防措置等をすることで、元気な赤ちゃんを授かることができるようになってきました。

 不妊治療の現場にいる医師として、不妊症同様に不育症も増加する傾向があると感じます。不育症は広い意味の不妊症に入ります。流産を経験された方は、早めに不妊症専門医による検査を受けたほうがよいでしょう。

 出産経験のある方もその後の体質変化などで不育症になることもあります。心配なら一度検査を受けてみるとよいでしょう。


Text by 美馬産婦人科 美馬 博史(  「」掲載)

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