ただいま流行中! 感染性胃腸炎
内科2014/01/14
感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌の感染が原因となって、吐き気や嘔吐、腹痛・下痢などの急性の胃腸炎症状を引き起こす、いわゆる「お腹にくる風邪」です。
主に、冬場にみられる胃腸炎は、ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルスなどが原因となります。
特に、大人の感染性胃腸炎の大半を占めるノロウイルスは、比較的熱に弱いため、食品の中心まで十分に熱を通す(中心温度85℃で1分間が目安)ことが大切です。
予防には、うがい・手洗いはもちろんですが、まな板、包丁、ふきんなども熱湯や塩素系漂白剤で殺菌しましょう。
感染している可能性のある方の便や嘔吐物は直接触れず、汚れた衣類は他の衣類と区別して85℃以上の熱湯に10分以上浸すか、塩素系漂白剤に30分以上浸して下さい。
症状がなくなった後も、2週間は便中にウイルスを放出し続けるとされているため、周囲への感染は要注意です。
ウイルス性胃腸炎は、インフルエンザ等と異なり、有効な抗ウイルス薬はありません。
腹痛・下痢症状があるうちは、食事を控え、十分な水分の補給が必要です。
飲水が困難な時は、点滴治療が必要となることもありますので、その時は、医療機関の受診をお勧めします。
Text by
鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子(
2014年1月14日 「みなみ風」掲載)