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うつ病③(経過と再発予防)

心療内科2013/10/28

 うつ病がどういう経過をたどるか、どのように再発を予防するか、というお話です。
3カ月から4カ月で症状が消失し、1年ほどで薬も中止することができる、というのが普通の経過かもしれません。

 しかし、いろいろな要素が影響して必ずしもこのようにはいかない場合も多く見られます。
なかなか改善しない場合、薬を減らしたり中止したりするとすぐに悪化する場合、一時軽快してもある期間でくり返される場合など、様々な経過があります。
その要素とは、ごく簡単に言えば、体質といわれるもの、性格、ストレス、嫌な記憶(「トラウマ」と呼ばれることがあります)などですが、これらが微妙に影響しあって先行きの違いが生じてきます。
また、一度うつ病が起こると、回数を重ねるごとにうつ病が起きやすくなる、ということもいわれています。

 さて、このようにさまざまな経過がある中で、どのように再発を防いだら良いのでしょうか。
服薬を続けることが一つの方法ですし、もちろんストレスは小さいのに越したことはありません。
また、物事の考え方、感じ方にあまり大きな偏りはない方が好ましいことも分かります。
状況の変化に柔軟に対処できる方がより良いでしょう。
しかし、うつ病の場合、一つ大切なことがあります。状況に応じて、あるいは状況に関係なく、以前の「抑うつ」が浮かんできて、それに引きずられる場合があるのです。
それは気分であったり、考えであったり、不快な身体の感覚であったりするわけですが、このような再体験に引きずられないようにすることが必要です。
それには不快な体験をただ避けるのではなく、例えば良く観察し、それを言葉で表す、その上で今していることに集中する、という仕方が最近勧められています。

 このような方法は、実は大昔から東洋で行われていたものなのですが、様々な状況に応用されるようになってきています。


Text by ゆのかわメンタルクリニック 久保田 修司( 2013年10月28日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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