整形外科における予防医療について
生活習慣病と同様にこれからの整形外科においても、予防医療として次の3点が重要となります。
(1) 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防
(2) 歩行能力を中心とした全身の筋力維持
(3) 肥満の予防
高齢化社会では(1)が最も大切です。
骨折したり、腰が曲がってしまう前に、まず正確な骨量測定が必要です。骨量が低い方は50歳代からの早期治療が効果的です。
(2)ではウォーキングを中心としたスポーツを積極的に行なうことが必要です。
(3)では50歳以降には、基礎代謝が減少しますので10年ごとに摂取カロリーを10%ずつ減らしましょう。
(2)と(3)はスポーツの実践によって同時に効果が上がりますので、自分に適したスポーツを長く続けることをお勧めいたします。
がんの検査
日本人の死亡原因の第1位はがんで、統計によると約30%の人が、がんで亡くなっています。
また、一生のうちにがんにかかる確率は男性54%、女性41%で、男女とも約2人に1人は生涯で一度はがんにかかる可能性があるということになります。
内訳を見ると、男性は胃癌・大腸癌・肺癌が多く、女性は乳癌・大腸癌・胃癌にかかる人が多くなっています。
一昔前は、がん=死の病でしたが、治療の進歩により、早く見つければ治すことができる病気になってきています。
がんを早く見つけるためには、がん検診を受けることが大事です。
40歳以上の全ての人は、胃癌・大腸癌・肺癌の検診を1年に1回、受けることが推奨されており、20歳以上の女性は2年に1回子宮癌検診を、40歳以上の女性は2年に1回乳癌検診を受けることが推奨されています。
このような検診は、公的補助が出る場合もありますが、それとは別に、ある種のがんでは、血液検査で、がんになるリスクを推測することも出来るようになってきています。
たとえば胃癌では、ピロリ菌に感染しているかどうかと、胃が長期的に炎症を起こしているかどうかを血液で調べることで、胃癌になる可能性がどのくらいかを調べる、ABC検診が注目されてきています。
また、蛋白(たんぱく)質の元になるアミノ酸という物質の種類を組み合わせて調べることで、がんにかかっている危険度を、数種類のがんについて調べることも出来るようになってきています。
ただし、これらの検査はあくまでもがんにかかる危険性がどのくらいあるかを調べるもので、結果がよかったからといって、絶対がんにはかからないということではないということを理解しておくことが大事です。
また、人によっては検査が出来ない場合もあるので、検査を行っている病院に問い合わせてみてください。
3代に渡って厚く信頼される歯科医院 「説明と同意」を徹底した診療で地域に貢献
にしかわ歯科本通りクリニックは亀田本町に開院してから約40年、現在の場所に移転してから20年と、長年にわたり地域の歯科医療に貢献してきた。さらに「地域医療として患者さんとのコミュニケーションを深めることを重視した診療」をベースに、「説明と同意」を徹底した診療システムを確立させ、患者が納得し満足を得られる歯科医療の提供を目指している。デジタルレントゲンを用い治療経過の記録撮影を行い、これまでの治療記録と比較しながら、より分かりやすい説明に取り組んでいる。歯周病をはじめとする歯科全般のほか、インプラントや審美歯科、予防歯科、小矯正にも対応し、インプラントは世界シェアNo1のノーベルバイオケア社製を採用。同社サティフィケート授与者が在籍するなど、安心した治療を提供する体制を整えている。
また障害者歯科にも力を入れており、施設への往診や、同医院に通院する患者も少なくない。さらに国内外屈指の技工所、早稲田トレーニングセンターの協力のもと、より高いレベルの審美歯科の要望にも応えている。平日は20時30分まで、土曜日は17時まで診療しており、送迎サービスも行うなど、通院するのに便利と好評である。
イボのはなし
皮膚科の診療をしているとイボに悩まされている方が多く来院されます。
皆さんの身近にもいらっしゃいませんか?
イボには他の部分や他の人にうつるウィルス性のイボと、年齢や紫外線の影響でだんだんに増えてくる種類のイボがあります。
イボは医学用語では疣贅(ゆうぜい)といい、ウィルス性のイボには手足の関節部分や末端によくできる盛り上がっていて少し硬いイボ(尋常性疣贅)や直径1~2ミリの子供に多くでき、潰すと白い塊がでてくるミズイボ(伝染性軟属腫)、手の甲や顔面に多発する扁平性疣贅などがあります。
これらは公衆浴場やプールなど、多くの方が行き交う所で感染します。
治療には古くからある漢方薬のハトムギまたはヨクイニンなどが用いられますが、イボが増え続けるときや薬を服用しても治りにくいときは皮膚科を受診してください。
尋常性疣贅や扁平性疣贅では少し痛みはありますが液体窒素(ー196℃)で凍結させる方法が一般的です。
通常一度では治りませんが、1週間から10日に1度位通院して治療すると段々に改善します。
足の裏など硬いところにできるイボは治りにくく、皮膚を柔らかくする専用の絆創膏を併用する場合もあります。
またミズイボは免疫が出来ると自然によくなるので、それまで待つ方もいますが、ご希望の方は専用の器具を使い内容を圧出します。
小さなお子様など、治療が苦手な方には痛み止めテープを使用してから行うこともあります。
ただ、全部取り除いたとしても、その時点で完治ではなく、免疫ができるまでは繰り返すことが多いです。
免疫が出来るまでは待たないといけません。
ウィルス性のイボは痛みや痒みがなく、命にかかわる病気でもありませんが、放置すると増えてきたり他人にうつったりします。
またウオノメやタコと間違えてほじくったりすると、広がってきたり、傷口から皮膚表面にいる細菌が入って二次感染をおこす心配もありますのでご注意ください。
長引く鼻水、咳(せき)〜『本当に風邪ですか?』
風邪を引いて2〜3週間、風邪薬を飲んでも鼻水や咳が治らないと来院されるお子さんや大人の方が多くいらっしゃいます。一般的に風邪とは鼻やのどの炎症である急性上気道炎の総称で1週間から10日くらいで治ってしまうのが普通です。
2〜3週間も症状が続くことはまずありません。10日以上鼻水、咳が続く場合は副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などを考える必要があります。
副鼻腔炎では鼻水がノドに下がり炎症が続くことで咳がでます。
副鼻腔炎の診断にはX線写真を撮ることが必要です。
1ケ月程度の服薬でほとんどの場合完治します。
アレルギーは粘膜の上で起こります。
アレルギー性鼻炎の場合はノドの粘膜でアレルギー反応が起こることで咳が出ます。
アレルギー性鼻炎の診断ではまず鼻汁好酸球検査を行いアレルギー反応の有無を確認し、血液検査でアレルギー反応を確認して確定診断に至ります。
服薬でアレルギーを抑え症状を緩和します。
妊娠とウイルス感染
妊婦さんから「子供が水ぼうそうになったが、お腹の子は大丈夫でしょうか?」「おたふくかぜになったのだけど…」等と質問されることがあります。今回はこれらのウイルス感染症の妊婦への影響についてお話します。妊婦さんが感染した時の話であり、妊婦のどの時期で感染したかにより、話は変わって来ます。ウイルス感染症の胎児への影響でよく知られたものは、風疹です。風疹は5〜10年ごとに流行し、1992年以来流行していないので、そろそろ流行るのではといわれていますが問題は予防接種の副作用で中断の時期があり、また1995年から個別接種となりワクチンをしていない人が、生殖年齢となってきています。妊婦さんが風疹に感染すると、妊娠11週まではほぼ100%の異常が発生がみられ、18週まで率は減っていきますが障害の発生がみられます。心疾患、難聴、眠症状、発育障害などです。サイトメガロウイルスの感染は、児に難聴、視力障害、脳性麻痺、精神発達遅延などの障害がでます。単純ヘルペスウイルスの感染は、児に奇形の発生はありませんが、分娩時に発症していれば児への感染を予防するため、帝王切開となります。「水痘」。帯状疱疹ウイルスは、妊娠20週以前に感染すると先天性水痘症候群といわれる異常が1〜2%出現するといわれていますが、日本ではまだ報告されたことはありません。肝炎ウイルスはB型、C型ともに奇形を起こす事はありませんが、キャリアとなり、将来肝癌となる可能性があります。パルボウイルスの感染「伝染性紅班、りんご病」は20週以前の感染で10%の胎内感染がおき、胎児水腫や胎児死亡となります。「流行性耳下腺炎」。はしかでは先天異常はおきないが、子宮内胎児死亡がおきることがあります。インフルエンザでは先天異常はおきません。発熱や発疹などの症状がでた時には産科医に相談することが大事です。
医療・介護・福祉の包括的サービスの展開
2025年問題という言葉をご存知でしょうか?
団塊の世代が25年には75歳となり超高齢化社会が到来するといわれています。
国では様々な施策を検討していますが、重要となるのが「医療・介護・福祉が連携した包括的サービスの提供」です。
高齢者の方が住み慣れた地域で安心した生活を送るためには、病院や診療所が病気の治療や病状急変時に外来診療や入院治療、訪問診療を担当し、介護保険サービスが日々の生活を送る上での支援を担当していくというものです。
24時間365日の介護保険サービスを提供するため、ケアプランセンターを始めとした訪問看護ステーション・ヘルパーステーション・定期巡回ステーション・デイサービスセンター等の事業所が連携して切れ目のないサービス提供体制を構築し、利用者の個性やニーズに応じていくことが求められています。
風疹の予防接種は受けていますか?
風疹は、三日はしかとよばれているウイルス感染症です。
飛沫、あるいは直接触れて感染し、潜伏期間は14~21日で、発疹出現数日前から出現後7日間が、最も他人に感染させてしまいます。
主な症状は、赤い皮疹、発熱、頚部リンパ節腫脹で、皮疹は3~5日で消失します。
中には無症状の人もいて、知らないうちに他人に感染させていることがあります。
妊娠初期に妊婦が感染すると、胎児が先天性風疹症候群になることがあり、先天奇形を生じたり、時には死亡することもあります。
治療法がないので、ワクチンによる予防が最も大切です。
1回の接種では免疫ができない場合もありますので、免疫の有無の確認か、ワクチンの再接種をして下さい。
妊娠可能な女性は、妊娠していないことを確認して接種し、接種後2カ月は避妊する必要があります。
脂肪肝に潜む危険
脂肪肝とは肝臓の細胞に脂肪がたまった状態を指し、日本人に大変多く約 2000万人が罹患していると推定されています。
その原因として過度の飲酒は昔から知られていましたが、近年は過食や運動不足による脂肪肝が増加しています。 脂肪肝には大きく 2つの問題があります。
1つ目は、脂肪肝にはメタボリック症候群(肥満・糖尿病・高血圧症・脂質異常症の有無などから診断されます)を伴うことが少なくないことです。メタボリック症候群は日本人の死因の上位を占める脳梗塞や心筋梗塞のような予後に直結する動脈硬化性疾患の発症が多くなります。
もう1つは、脂肪肝は長年良性疾患と考えられていましたが、一部は肝の炎症によって肝硬変や肝がんを発症する危険性があり、実際に脂肪肝を基盤とする肝硬変・肝がんは近年増加傾向にあります。
さらに最近の研究ではメタボリック症候群を合併する脂肪肝は肝硬変や肝がんへ進展するリスクが高いことが分かってきました。
2020年に世界各国の肝臓専門医が集まって議論した結果、「代謝異常に関連する脂肪性肝疾患(MAFLD(マフルド))」という新しい疾患概念が提唱されました。
その診断基準では脂肪肝にメタボリック症候群を合併しているかどうかから診断され、飲酒量やB型肝炎・C型肝炎といった ウイルス性肝疾患の有無も問いません。
分かりやすくいうと、大部分が良性である脂肪肝のうちリスクの高い集団を絞りこんで厳密に経過観察し、最終的に予後の改善を図ろうという取り組みです。 その有用性は今後人間ドックや日常診療によって検証されていきますが、消化器・循環器・内分泌代謝といった内科の複数分野にまたがる視点からの健康管理にも役立つものと期待されています。
両者を合併している方は今後特に注意しましょう。
叢生[そうせい](凹凸歯並び)について
今回は叢生(凸凹歯並び)についてお話しします。
一般に八重歯などと呼ばれている叢生(凸凹歯並び)の原因は、「歯の大きさ」と「顎の骨の大きさ」のアンバランスが原因です。
現代人は、よく調理された「軟食」等により「顎の骨」が小さくなる傾向にあります。逆に以前に比べ栄養状態は良くなった為、歯は大きくなる傾向にあり、この為、歯が配列しきれないのでは? と考えられています。
お子さんが将来「叢生」になるかどうかの目安としては、乳歯の前歯を見てください。永久歯に生え代わる直前の5歳頃は乳歯前歯にすき間があるのが良い状態と言えます。
この時期の前歯に「すき間」がない場合は要注意です。詳しくは、かかりつけの歯科医院に御相談ください。









