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外傷

皮膚科2013/09/30

 外傷とは、日常生活で多く見られるケガのことです。その種類は、切創(切りキズ)、擦過傷(すりキズ)、挫創・挫滅創(ぶつけたキズ)、刺創(刺しキズ)、咬傷(咬みキズ)、などに分けられます。
このようなキズをきれいに治すには初めの治療が大切です。

 擦過傷は、すりむいてできたキズです。
このようなキズは、皮膚の損傷は浅く、縫合せずに治すことができます。
しかし、キズの中に土砂やゴミなどが入っていることも多く見られ、そのままで治してしまうと刺青のように黒く残ってしまうことがあります。
これを防ぐにはよく洗浄して、細かい異物を取り除いておくことが大切です。
そのためには、局所麻酔が必要なこともあります。

 挫創というのはぶつけてできたキズです。
切り傷などに比べると周囲の皮膚のダメージが大きくなっています。
そのまま消毒しておいても治ります。
ただし、時間がかかってしまいますし、治った後のキズアトは幅が広くなって目立つキズアトになってしまうこともあります。
このようなキズをきれいに治すには、まず、ぶつけてできたキズですので、傷口から細菌が入り込み感染症を引き起こしてしまうこともあるので、充分な洗浄が必要なこともあります。
そして、ダメージを受けた皮膚や皮下組織を切除して、ていねいに縫合することで、キズアトを目立たなくすることができます。

 咬創は、咬まれたキズです。
キズそのものは小さくても深いことがあります。
また、引っかかれたキズも同様ですが、汚いことが多く化膿しやすいキズです。基本的には縫合せずに治療していきます。


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2013年9月30日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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