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前歯の被せ物(差し歯)について

歯科2013/05/20

 今回は、前歯の被せ物についてお話しいたします。
現在保険で使用が認められているのは、硬質レジン(樹脂)という材料で、治療費が安いというメリットがありますが、いわゆるプラスチックなので時間が経つにつれて段々と変色してきたり、歯ブラシにより擦り減って光沢がなくなったり、吸水性(水を吸う性質)があるので臭いが付くというデメリットがあります。
このデメリットを補う意味で使用されている材料にセラミック(陶材)があります。
セラミックを使用する被せ物で一般的なのは、メタルボンド(陶材焼付鋳造冠)という物で、中身は金属ですが、外から見える部分にのみセラミックを張り付け(焼き付け)た被せ物で、強度に優れ見た目も良く擦り減ることもありません。
メタルボンドと違うセラミックだけの被せ物(オールセラミッククラウン)もあり、冠全体がセラミックでできていて、永年の使用にも変色せず、健康的な白い歯の輝きで天然歯の美しさを保ちます。
次に最近新しい材料として使用されてきたものにジルコニアがあり、ジルコニアセラミッククラウンとして奥歯やブリッジにも使用されてきています。
ジルコニアは透明でダイヤモンドに近い高い屈折率を有することから、“模造ダイヤ”とも呼ばれ、宝飾品としても用いられているのはご存知のことと思います。
ジルコニアセラミッククラウンは、メタルボンドの中身の金属の代わりにジルコニアを使用したもので、見た目(審美的)にはオールセラミッククラウンに多少劣るものの、土台の歯(または金属)の色が透けるのを防ぐ効果があります。
その他の被せ物としては、ハイブリッドセラミッククラウンというものがあり、セラミックとレジンを混ぜた材料で、オールセラミッククラウンよりやわらかく咬み合う歯に対しては優しいのですが、色調は多少劣り、時間が経つと変色してきます。
今述べてきたように保険適応は硬質レジンだけですが、それぞれの材料に特徴があり、咬み合わせの状態で使用する材料も変わってきますので、担当の先生に相談し健康な口もとを手に入れてください。


Text by つしま歯科クリニック 院長 對馬 哲郎( 2013年5月17日 「青いぽすと」掲載)

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