タコとウオノメについて
歩くたびに足の裏に痛みを感じることはありませんか? 今回はタコとウオノメのお話です。
タコもウオノメも皮膚が硬くなってしまう状態です。
医学用語ではタコは胼胝腫(べんちしゅ)、ウオノメは鶏眼(けいがん)といいます。わたしたちの皮膚は繰り返し圧力がかかると厚くなっていきます。
これは刺激から皮膚やその下の組織を守るための正常な反応です。
たとえばいつもペンや鉛筆を持っていると利き手の中指などが厚く硬くなります。
この状態がタコで通常痛みは伴いません。
ところが、足の裏の皮膚が硬くなってしまうと、歩くたびに押されるため、次第に奥に入り込んでしまうため、痛みが出てくるのです。
表面から見ると芯の部分が丸く見えるためウオノメ(魚の目)という名前がついています。
一度ウオノメが出来ると、歩行の度に押されて奥に入ってしまい、次第に強い圧力がかかるようになるため、自然にはなかなか良くなりません。
さらに痛みのある側の足をかばって歩くうちに腰まで痛くなってしまうこともあります。
ウオノメの治療は硬く入り込んでしまった皮膚を専用のハサミで取り除いていく方法です。
一見痛そうですが、通常、ウオノメ自体には神経は来ていないため、治療時の痛みはありません。
ウオノメを柔らかくする絆創膏も市販されていますが、奥の方にはまり込んだ芯は取れにくいですし、ご自分でハサミやナイフなどで削っている方もいらっしゃるようですが、足の裏側というのは意外と手が届きにくく、かえって刃物で怪我をしてしまう恐れもあります。
またウオノメやタコと思っていても実はウイルス性のイボである場合もあり、これは治療法も異なりますので、医療機関で一度御相談されることをおすすめします。