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成人の注意欠陥・多動性障害

心療内科2013/04/22

 そわそわ、もじもじしてじっとしていられない、手足をいつも動かしている、ぼんやりして忘れっぽい、かんしゃくを起こしやすい、というような症状があり、それが生活に差し支えるほどであれば、注意欠陥・多動性障害と診断される場合があります。

 注意欠陥・多動性障害というのはもともと子供の障害ですが、成人にもあります。症状は大まかに不注意、多動性、衝動性、に分けられます。
不注意の面では、仕事でのミス、忘れ物、約束や期日を守れない、片付けるのが苦手、仕事や作業を順序立ててすることが苦手、などの特徴があります。
実例をあげますと、ある人はこのように言っています。

 「会議の時に困ることがあります。時々、会議中に別のことを考えてしまい、気が付くと何が話題になっているのか分からなくなっているのです」と。
そういうわけで、突然まとはずれな発言をしてしまうことがあります。
また、ある子供は「終業式の日、帰りにブランコがあるのが見えた。
ブランコに乗っていると、もう、そばに置いてある通信簿の入ったもののことはまったく頭になくなっていた」と言っています。
大変大事なものだとは分かっていても、家に帰ってから持っていないことに気が付いたのです。
多動性について大まかには、落ち着きがないタイプとぼんやりしやすいタイプがある、といえますが、多動が目立たないといっても、よく観察するとしばしば手足を動かしていたり、あまり長い時間はじっとしていられなかったりすることがあります。
衝動性というのは、思ったことをすぐ口に出して相手を傷つけてしまう、衝動買い、かんしゃく、というようなことです。

 原因について確かなことは分かっていませんが、脳内の神経伝達物質であるドパミンとノルアドレナリンの問題が推定されています。
現在使用されているのは、ノルアドレナリンの問題を改善する薬で、最近処方できるようになっています。


Text by ゆのかわメンタルクリニック 久保田 修司( 2013年4月22日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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