親不知(おやしらず)とは
親不知(おやしらず)が痛くなったり、親不知を抜いたけど大変だったと言った話を耳にする事があると思います。
人間の歯はだいたい生後半年ほどで乳歯が生えてきて5~6歳ころから徐々に永久歯に生え換わり13歳頃になると永久歯の歯並びが完成します。
ところが20歳頃以降にかけて、前から8番目の歯が生え始めることがありこれを親不知と呼びます。
正式名称では「第三大白歯」といいますが、一般的には親不知という呼び方が浸透しています。
どうしてこんな名前がついたのかというと一つは18歳から20歳前後の親元から離れる頃に生え、親が歯の生え始めを知らないという説や、乳歯が永久歯の親と考えると、親不知には対応する乳歯が存在しないので、親がない歯ということで親不知と命名されたという説もあるようです。
親不知が痛くなる原因としては一番後ろに生えてきて、歯ブラシがしにくいところにあることも原因になって他の歯に比べると虫歯になりやすく、また炎症もおこりやすいのです。
軽い炎症が起こっていても体調の良い時には自覚症状はほとんどありませんが、忙しくて疲労がたまっていたり風邪をひいて体調を崩したりしたときに炎症が悪化するのです。
炎症が強い時は歯のまわりだけでなく、喉や顎の関節の周囲も炎症を起こしている為に口を開けることも難しいこともあります。
症状の程度にもよりますが最初にレントゲンで親不知の位置を確認し消毒を行い、当日は処置を行うことが難しいので薬にて細菌の増殖を抑えるため消炎を行います。
その後炎症が治まったら歯を抜くことになりますが、特に下顎の親不知は横を向いてしまっているときや骨に埋まっているときがあります。
その場合は、歯を分割したり歯の周囲の骨を除去しなければならなかったりする為、抜歯後に腫れや痛みが出やすいのです。
親不知に痛みが出た時は、我慢せずに一度歯科医院を受診してみてください。