■ご訪問者数:24586589
カワムラ歯科クリニック  昭和ごとう内科  たからまち総合診療クリニック  アイビー函館クリニック 

コラムを読む

象牙質知覚過敏症について

歯科2012/11/20

 言うまでもなく、歯科の2大疾患といえば「う蝕(むし歯)」と「歯周病(歯槽膿漏)」ですが、このどちらにも属さない象牙質知覚過敏症についてお話ししたいと思います。
この疾患は、最近テレビのコマーシャルなどでも見たり、聞いたりすることがあるので憶えておられる方も多いと思います。

 いったい象牙質知覚過敏症とはどういう病気なのでしょうか?
そもそもは「温度、乾燥、擦過、浸透圧、化学物質などの刺激によって生じる短く鋭い痛みを特徴とし、歯質の実質欠損など他の病変では説明できないもの」と定義されますが、冷たい物、温かい物(特に冷たい物による刺激)、甘い物、酸っぱい物、また歯ブラシの際の刺激に対して「しみる」という症状を呈します。
これらが高ずると「痛み」になります。ちょっと専門的になりますが、どうしてこういうことが起こるのかというと、歯の表面を被っているエナメル質や根元の方にあるセメント質が喪失し、象牙質が露出して、その表面に歯の神経と連絡している象牙細管が開口し、そこに先に述べた刺激が加わって痛みを発症するとされています。
それでは日常でのセルフケアはできないのでしょうか。
ひとつには歯磨剤の選択があります。これらの中には、先ほど述べた象牙細管を封鎖する役目の物(乳酸アルミニウム配合)、歯の神経の知覚鈍麻の役目の物(フッ化物配合)、歯の神経の伝達をブロックする役目の物(硝酸カリウム配合)があります。使用の際には研磨剤非配合の物をお勧めします。
次に食生活では酸性のものを控える(例えばワイン、コーラ、オレンジジュースなど)。
3つ目は、適切な歯ブラシの仕方です。
毛先はラウンド型や極細毛のもので歯の表面を拭う感覚で行ってください。
昨今話題になっている音波ブラシも有効でお勧めします。
通常では2〜3週間位で症状が治まってくるものと思われますが、改善されない場合も多々あります。
痛みの感受性の亢進は歯髄炎(歯の神経の炎症)につながります。
そのような時は、歯科の先生に相談し適切な治療を受けられることをお勧めします。


Text by つしま歯科クリニック 院長 對馬 哲郎( 2012年11月16日 「青いぽすと」掲載)

はこだて医療情報に登録されている詳細ページリスト(50音別)

医科 歯科  
医科 歯科  
医科 歯科  
医科
医科 歯科  
医科 歯科  
医科 歯科  
医科