飛蚊症(ひぶんしょう)
眼科2012/05/21
実際は何も無いのに、視界のなかにふわふわ邪魔なものがみえる症状が飛蚊症です。
細かなゴミのようだったり、点やひも、又はうすい雲の様だったりと、形はさまざまです。
飛蚊症のほとんどは、40~60才代に多くみられる後部硝子体剥離という治療の不要な加齢現象です。
悪化しませんが無くなることもなく、付き合っていかなければなりません。
しかしまれに、網膜剥離(緊急に手術しないと失明する)の前段階である網膜裂孔や、適切な治療を要するぶどう膜炎、硝子体出血などの危険性があるため、精密眼底検査を受けて確認しておくことが必要です。
精密眼底検査では、散瞳剤を点眼して瞳孔をひろげます。
散瞳効果は点眼後3~4時間持続し、その間眩しく感じたり、焦点があわずものがみづらくなりますから、細かい作業や運転をしないでよい準備をしたほうがいいでしょう。
Text by
くどう眼科クリニック 工藤 勝利(
2012年5月21日 「みなみ風」掲載)