ストレスについて
ストレスによってさまざまな精神的不調や身体的不調が起こされることは良く知られています。
日常のできごと、たとえば死別、離婚、健康上の不安などの不幸なできごとだけでなく、結婚、就職、出産、昇進、子供の独立や、家の新築などの一見幸せなできごともストレスの原因となり得ます。
日常の変化が、ある人にとってはストレスになるということです。
また、例えば「試験には合格したいが、勉強はしたくない」というような心の中の相反する要求やかっとうやさまざまな対人関係、トラウマもストレスの原因になります。
ただし、ストレスのもとがあっても、受けとる人の感じ方が影響するので、ある人は不調になり、ある人はならないということがあり得ます。
ストレスによって起こる不調には精神的なものと身体的なものがあります。
精神的な不調としては不安、怒り、抑うつ、燃え尽きなどがあり、ストレスが軽減された後にも長期間続くことがあります。
身体的な不調としては、血圧の上昇、偏頭痛や筋緊張性頭痛、下痢、便秘、胃のびらんや胃潰瘍、ある種の関節炎、大腸炎、乾癬(かんせん)、鼻炎などが起こります。
対処方法としては薬物療法のほか、自己コントロールが必要です。例えば、緊張、不安が強い場合にはリラックス・トレーニングという方法があります。
拳を握って緩めると筋肉が緩むのを感じることができますが、それを全身の筋肉に応用します。
また、過去のリラックス場面を思い浮かべる、イメージを使う方法もあります。
次に、「完全にできなければ意味がない」など、自分が苦しくなるような考え方やマイナス思考を変えていくことが必要となる場合が有ります。
また、「(直面している)問題を解決できない」と思い込んでいるだけの場合がありますので、その際には問題を解決する訓練が適しています。
その人のストレスの特徴に合わせた対処が必要となります。