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肘(ひじ)関節の障害について

整形外科2008/08/13

 肘関節の障害で最も重要なものは変形性肘関節症とそれに伴なう肘部管症候群です。前者は長期間の過酷な労働により発症しますので、農業、漁業、林業やその他の重労働に携わる男性がほとんどです。

症状としては痛みと徐々に進行する可動制限です。変形性関節症がさらに進行すると、内側にある尺骨神経が圧迫され、肘部管症候群という状態になります。症状としてはまず小指、環指のしびれから始まり、握力の低下、手指の繊細な動作が不自由になります。

特に母指と示指の間の筋肉(第一背側骨間筋)が委縮してしまうと書字、食事動作も困難となってしまいます。これらの症状は自然に軽快することはなく、むしろ少しずつ悪化します。根本的治療として手術が必要です。肘関節形成術と尺骨神経前方移動術を同時に行うことにより、関節機能、手指運動機能は改善します。


Text by 八木原整形外科クリニック 八木原 一英(  「」掲載)

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