女性と変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)
整形外科2008/08/13
中高年の女性が膝の痛みを感じると、「変形性膝関節症」と診断されることが多い。膝の軟骨などが擦(す)り減ったために生じ、レントゲン写真や関節鏡によって確認できるが、悪化すると「O脚(がにまた)」となる。
膝の痛みの予防は、体重を増やさないこと、体重に見合った筋力を維持することが必要。特に大腿(だいたい)部前面の筋肉の「四頭筋体操」が極めて有効。
治療には、鎮痛剤、理学療法、関節内注射や外側楔足底板(がいそくくさびそくていばん)の装着が行われ、さらに歩行時の痛みが悪化すると、「人工膝関節置換術」(じんこうひざかんせつちかんじゅつ)が行われる。
現在の人工関節は屈曲角度も改善し、正座は無理なものの、歩行時の痛みと歩行能力は大きく改善され、近年では80歳代で人工膝関節手術を受ける方も増えている。
術後1週目より、起立訓練や椅子への移乗、歩行訓練が行なわれる。変形性膝関節症の予防のため、日々歩くことを心掛け、下肢の筋力を鍛えたい。
Text by
大村病院 大村 和久(
「」掲載)