スポーツに多い捻挫(ねんざ)と肉離れ
整形外科2008/08/13
走り回ることが多いスポーツ。「スポーツによる外傷、障害」の部位を見ると、一般的にはコンタクト・スポーツ(サッカー、ラグビーなど)では、膝、腰、肩が多く、テニスなどのスポーツでは、肘、足、手関節が多い。
走る時に生じるケガの多くは、捻挫(ねんざ)や肉離れ。
安易に考えてスポーツを継続すると、選手の将来に暗雲が立ち上る。緩(ゆる)みを生じた関節には、関節軟骨の障害と炎症が発生し、運動時に常に痛みや腫れが生じ、運動能力が大きく阻害される。
子供を一流の選手に育てようとするトレーナーは、「この10年で選手生命を終えたいのか、あと10年やりたいのか、休む勇気も大切」と説く。
肉離れの多くは、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と内転筋(ないてんきん)。小さな肉離れの放置は、次には血腫(けっしゅ)と筋断裂を伴う重大な肉離れや、靭帯(じんたい)損傷を伴う捻挫を生じ、悪くすると選手生命が失われる。
ウォーミング・アップでは、充分なストレッチを行い柔軟な筋肉を保持し、「ケガをしない、ケガをしても軽く済むよう」心掛けたい。
1時間の練習には1時間のウォーミング・アップとの認識が大切とされる。
Text by
大村病院 大村 和久(
「」掲載)