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そのだるさは ただの疲れのせいだけですか?

内科2009/01/23

 最近、はっきりとした原因がないのに、体が疲れやすいな、体のだるさが続くなと思う事はありませんか?

 体内で甲状腺ホルモンが多くなったり少なくなったりすると、全身に様々な症状が現れ、原因のわからない体調不良や疲労感を来す事があります。気のせいだとか、ただの怠け者と誤解されている人も少なくないのです。
甲状腺の病気は20歳~50歳代の女性にたいへん多い病気で様々な症状が出現します。

 甲状腺は、喉仏(のどぼとけ)のすぐ下にあり、蝶のような形をした臓器です。
正常の甲状腺はやわらかいので外から手で触ってもわかりませんが、腫れてくると手で触ることができます。甲状腺が腫れる場合は、何らかの甲状腺の病気を持っている可能性があるので、自分で触れてみる習慣をつけておくのが良いでしょう。

 甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、活動するための必要なエネルギーを作り、快適な生活を送るためになくてはならないホルモンなのです。

 甲状腺の病気は、

  1. 甲状腺ホルモンが多い状態
  2. 少ない状態
  3. 腫瘍やのう胞ができた状態

の主に三つに分けられます。

 甲状腺ホルモンが増えすぎると、暑がり、汗が出て疲れやすい、イライラする、動悸・息切れがする、手足が震える、食欲が旺盛なのに体重が減る、などの症状が現れる事があります。

 逆に甲状腺ホルモンが足りなくなると、寒がりで疲れやすく、無気力、声がかれる、皮膚の乾燥、動作が鈍くなり、むくみが出やすくなるなどの症状が出ます。
そのために、自律神経失調症、更年期障害、うつ病、あるいは心臓病、腎臓病、皮膚病などが疑われることがあります。

 しかしきちんとした診断を受け適切な治療を続ける事で、見違えるほど元気になり、健康な人と同じように運動や仕事と何でもできるようにもなります。
甲状腺ホルモンは、簡単な採血で測定することができます。

 気になる症状がある方は、一度甲状腺ホルモンのチェックを受けてみましょう。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子(  「」掲載)

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