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糖尿病とこれからの季節

 「日本人の糖尿病は、お盆の時期とお正月の時期に悪くなる」という有名な報告をしたお医者さんがいます。
 これから、忘年会・クリスマス・お正月を迎えます。食事療法をしなければいけない糖尿病の患者さんにはつらい季節がやってきます。

 誰もが、おいしいごちそうを目の前にして挫折するものです。

 そんな時どうしていますか?

「あ~あ、昨日食べ過ぎちゃったから、今日は食事を抜こう~」なんてしてませんよね?
 内服治療やインスリン治療中の患者さんは、このようなことをしてはだめですよ!

 食事を抜いたり、極端なカロリー制限をすると低血糖になったり、朝はいいのですが、昼や夕食時間に非常に空腹感が強くなってまた食べ過ぎてしまいます。それを繰り返すと、どんどん食生活がうまくいかなくなり、糖尿病が悪化します。

 また、特に治療中の人はアルコールにも気を付けましょう。
 糖尿病の治療中にアルコールを多量に飲んで低血糖になる―というのは、非常に危険です。意識を失い、生死をさまようことだってあります。
 また、果物の摂りすぎにも気を付けましょう。

 こたつでミカンなんて、気がついたら一日に五~六個食べてしまいますが、糖尿病の食事療法では、果物は一日一単位~ミカンなら中くらいの物を二個、リンゴやナシは、一日半分。ブドウは、皮と種を含んで一八〇グラムです。
 糖尿病の食事療法で食品交換表がありますので、これを見て、食べ過ぎに注意し、自分の摂取カロリーに気を配る癖を付けたいものです。

 この季節は、食べ過ぎた日のことは水に流して、翌日からは主治医に教えてもらった食事量を思い出してきちんと定められたカロリー通り摂りましょう。


Text by はら内科クリニック 原 信彦(  「」掲載)

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