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『偽薬』について

心療内科2008/10/22

 薬が効きやすいかどうか、副作用が出やすいかどうかは体質のほかに、「偽薬効果」が影響します。例えばブドウ糖などでも、「不安を抑える薬」だと思って飲むと不安が小さくなることがあります。
また、困ったことに、その「薬」本来の副作用があらわれてしまうこともあります。

 この時、ブドウ糖などのことを「偽薬」、その作用のことを「偽薬効果」と言います。実際に薬を飲む場合にも、事情は同じですから、「偽薬効果」によって薬がより効きやすくなったり、副作用がより出やすくなったりすることがあります。
「めまい」、「頭が痛い」、「ふらつく」、「眠気」などの副作用に関する言葉、あるいは考えが実際に実現してしまうということです。
言葉や思考が発達しているため、人間にはこのような仕組みがそなわっているようです。

 実際誰にでも”たいけん”できることですが、「右腕があたたかい」という言葉(考え)を頭の中で繰り返すと、練習の仕方によっては、ほとんどの人が右腕にあたたかさを感じることができるようになります。

 偽薬効果は広い診療範囲に見られるものですが、やはり、精神科、心療内科というような分野でより多く見られるようです(鎮痛剤の効果が最も有名ではありますが)。

 薬を飲む時には良い言葉を繰り返すほうが良いし、悪い言葉は繰り返さないほうが良いということになります。
薬の効果は大きくし、副作用は小さくするようにしたいものです。

 ただ、必ずしもこうはいかない場合もあります。良い言葉(考え)によって、かえって反対の現象が起きてしまうことがありますし、また、自分では気がつかないうちに言葉(考え)が浮かんでは消えるということを繰り返している場合もあります。
このような時には心理療法が必要となることがあります。


Text by ゆのかわメンタルクリニック 久保田 修司(  「」掲載)

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