水虫と間違えやすい病気、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
皮膚科2008/10/20
その名の通り、手掌(しゅしょう=手のひら)と足蹠(そくせき=足の裏)に水疱と膿疱を繰り返す病気で、皮膚科でよく見られる病気のひとつです。
水虫と異なり他人へ感染しません。皮疹(ひしん)以外に関節炎を起こすこともあります。
原因は病巣感染説(虫歯、歯周炎、扁桃炎、中耳炎)、金属アレルギー説などありますが、その約7割は原因不明で、主に対処療法が行われます。
外用は、皮疹の状態により強さを選択したステロイド軟膏や、ビタミンD3軟膏(近日中に保険適応予定)が使用されますが、症状が強い場合にはビタミンA誘導体の内服(催奇形性があり若年者には不適)や紫外線療法のPUVA(プーバ)療法、ナローバンドUVB療法などを行うことがあります。
残念ながら完治させる治療法はありませんが、7~10年で自然消退する病気なので、その間よい状態を保つことが目標になります。
Text by
うめき皮膚科 梅木 薫(
「」掲載)