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ロコモ(ロコモティブシンドローム、運動器症候群)

整形外科2011/10/04

 整形外科は運動器を主な対象としています。
運動器は、手足や背骨など体を支えて思い通りに動かす(運動や移動)、骨・関節・靭帯・軟骨、脊椎・脊髄、筋・腱、末梢神経、脈管系などから成る運動に係わる器官で、身の回りのことを含めて社会生活を送るために不可欠なものです。ご存じの通り日本は65歳以上の人が人口の20%以上を占める高齢化社会を迎え、今後この比率はさらに増加すると予想されています。運動器の障害で整形外科を受診される65歳以上の方は少なくありません。ロコモ(ロコモティブシンドローム)とは、主に加齢による運動器障害のため、移動能力の低下をきたして(足腰が弱った状態)要介護になる危険が高い状態です。
要介護や寝たきりになった方の4人に1人は運動器障害が原因だと言われます。
ロコモをきたす代表的な疾患は

  1. 脊柱管狭窄による脊髄・馬尾・神経根障害
  2. 変形性関節症・関節炎による下肢の関節障害
  3. 骨粗鬆症それにともなう骨折

などがあります。
背骨や関節の変形は加齢とともに生じ、運動痛や関節の働きの低下をきたし、そのまま進行すると寝たきりになることもあります。
そしてこれは、けがや疾患と異なり、程度の差こそあれ年齢を重ねればすべての人に起こりうる問題です。以下の項目のどれかに該当すればロコモです。

  1. 家の中でつまずいたり滑ったりする
  2. 階段を上るのに手すりが必要である
  3. 15分ほど続けて歩けない
  4. 横断歩道を青信号で渡りきれない
  5. 片脚立ちで靴下がはけない
  6. 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
  7. 家のやや重い仕事(掃除機、布団の上げ下ろしなど)が困難である

ロコモの予防としては各種のトレーニングが大切ですが、運動器はやり過ぎると損傷され不足しても衰えてきます。
内容や程度が大事です。
心当たりの方は我々整形外科医にどうぞご相談ください。


Text by こが整形外科クリニック 古賀弘道( 2011年9月16日 「青いぽすと」掲載)

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