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ノンクラスプデンチャーについて(Ⅱ)

歯科2011/09/13

 失った歯を補う方法としては、従来よりの方法であるブリッジ、デンチャー(入れ歯)、インプラント等ありますが、前回はその中でも審美性(見た目に入れ歯とは分かりにくい)という付加価値をもったノンクラスプデンチャー(金具を使わない入れ歯)についてお話ししました。
今回もこの入れ歯についてのお話しですが、今まで作製してきて感じたことや、前回の記事の補足、別の材料について付け加えたいと思います。 まず、今までいろいろな患者様の希望を聞き、それに対して説明をし、また実際作製してきて感じることは、この入れ歯は保険外のため自由に設計ができ、設計に制約のある保険の入れ歯より食事ができるように思います。
食事ができるというほかに、やはり他人に入れ歯だと気付かれたくないという付加価値を求めた入れ歯だということです。
したがって、残っている歯の治療も必要になる場合もあります。
また、この入れ歯はあくまで部分入れ歯なので、全く歯のない患者様には総入れ歯(金属床等)の扱いなります。
ともあれ金具が見えて気になる患者様、ブリッジのように健康な歯を削りたくない患者様、金属アレルギーのある患者様には適した方法だと思います。 次に材料についてお話しします。
前回は国内で薬事認可されている材料は4種類あるということを書きました。
その中でポリカーボネートという材料を使っていることを書きましたが、最近はポリアミド系(ポリエチレンテレフタレート:略してペット)の材料、ペットボトルの材料を使っています。
この材料の利点は樹脂の特徴として柔らかいため破折がしにくく、そのため厚みも薄くできて違和感が少ないという点にあります。
材料も日進月歩ですが、最近では国外生産のものも出回っていると聞きます。
もしこの入れ歯を希望するようなら、国産の安全な製品を作ってもらって下さい。


Text by つしま歯科クリニック 對馬哲郎( 2011年5月17日 「青いぽすと」掲載)

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